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記憶の中の女達〜(25)嬉しい勘違い-第50話



作家名:淫夢
文字数:約4160文字(第50話)
公開日:2021年9月10日
管理番号:k057


この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。



挿絵の官能小説画像

多恵子は常連の女性の中でも、その美貌は群を抜いていた。

25歳の和風美人、小柄で華奢な肢体、化粧っ気のない幼貌、大きな瞳と美しい富士額、細い鼻筋、舌っ足らずのおちょぼ口で、背中の中程まで伸ばした黒髪を片手で掻き上げる時の表情だけが幼貌にそぐわず、妙にセクシーだった。

当然、私のど真ん中のストレートで、初めて視た時から心身を疼かせていたが、一度、私も良く一緒に飲んでいる、“S”の常連の、週刊“S”の編集者と一緒に来たので、最初は、彼の恋人だと想って諦めていた。

友人の恋人にちょっかいを出すのは主義に反する。

しかし、それは一度だけで、それ以降はずっと独りだったので、私は密かに期待し始めていた。

週に二度くらい、昼過ぎに来てコーヒーを飲み、夕方からはキープしたウィスキーを飲んだが、何時も私が立っているカウンターに座ったので、半月もすると気易く話すようになり、勿論、私の女癖も既にばれていた。


ある日、多恵子が、私のグラスにウィスキーを注ぎながら、呟くように言った。

「どっか、連れてってくんないかな?」

来た!

「どっかって?ホテルでも良いのか?」

私は、淫蕩の虫が騒ぎ出したのを隠すよう、冗談交じりに笑った。

「良いよ」

来た!

彼女は恥じらいながらも微笑みを浮かべ、即座に応えた。

「お前、恋人いるんじゃねえのか?」

「多恵ちゃん、そんなのいないもん」

彼女は、つんと美貌を逸らして愛らしい唇を突き出した。

彼女は自分を自分で“多恵ちゃん”と呼んでいた。

それが酷く愛らしかった。


私の部屋に連れて帰り、寝る前、そして朝に目覚めてからもう一度セックスした。

ロックの話も、普段の生活の話も合い、多恵子とのセックスも、私を虜にした。

私は、当然、他のセックスフレンドより、多恵子を優先した。

彼女も私を気に入ってくれたのか、それ以降も、週に二度程、夕方“R/Z”に来て、私が仕事を終えてから一緒に飲んだり、“S”にも飲みに行ったりしてから私の部屋に帰り、セックスした。


彼女を初めて全裸にした時に判ったが、多恵子の乳房は、未熟と言えないまでも、膨らみがわずかにあるだけだった。

それに対して乳首が異常に大きく、熟したグミのようだった。

多恵子の女陰の襞とクリトリスも華奢な体型同様小さめだったが、そんな乳房をした女性は、初めてだった。

私は、それまでの経験から、女性の女陰の襞、クリトリス、乳首が大きくなるのは、愛撫のし過ぎ、され過ぎだと想っていた。

多恵子はコンプレックスを抱いてはいないようだったので、尋ねてみると、平然と応えた。

「多恵ちゃん、今まで5人とセックスしたけど、みんな、マスターほど丁寧にしてくれなかったし、オナニーなんて滅多にしないもん」 私の想い込みだったようだ。

多恵子のような女性もいただろうし、年齢的な要素もあっただろうが、全ての女性がそうだという事ではなく、性格は勿論、貌や髪質、身長や体躯、肌の色などと同じ様に、乳房や女性器の形状も、或いは年を経て成熟してからのそれらも、遺伝的なものだと納得した。


それでも、多恵子の貧弱と形容出来るほどの乳房は、多恵子の魅力を損なうものではなかった。

むしろ、多恵子の性感が鋭いのか、乳首の性感が特別鋭いのか、女性器を愛撫せずに乳首を口で愛撫しているだけで軽いエクスタシーの絶頂を極める事もあった。

熱く喘ぎながら私の勃起を舐め、しゃぶる彼女の妖艶に歪む上品な美貌を視ているだけで、私は射精感を覚え、何時も彼女の口の中に射精した。

彼女はエクスタシーの絶頂を極めると“キャウーン”と、仔犬が啼くような呻き声を上げた。

それも堪らなく愛らしかった。


セクシーコスプレ03


多恵子とセックスするようになって半年程経ったある日、彼女が私に“結婚しよう”と言った。

優依の次に愛し合える女性と巡り逢ったら結婚しても良いと考えていた私にとって、性格もセックスの相性も良い美しい多恵子の申し出は嬉しかった。

しかし、やはり優依から結婚の希望を聴かされた時も同様だったが、姉の死が未だトラウマになっていた。

さらに、多恵子の父親が、ある業界での大変な有名人で、その超ワンマンな発言や仕事振りが時折メディアを賑わしていて、それも私が躊躇する理由でもあった。

結局、優依に対してそうしたように、多恵子に煮え切らない態度を取っていたら、多恵子の方から離れて行った。

その後、“R/Z”の開店準備に協力してくれたOと交際い始めたようだった。


Oは“R/Z”の開店に協力してくれた大学生達が、“S/E”でDJをやっていたSが中心になって創刊したロック雑誌、月刊“RO”の編集部に勤めていた。


“RO”は発行部数100万部に達する程人気になり、大規模な野外ロックフェスティバルを毎年開催するほどになった。

私も、彼等に勧められるままに乗っかって、4号まで随筆を書いた。


時々、一緒に“R/Z”に来たり、“S”で飲んでいる時にやって来たりして上手く交際っているようだった。

私のせいで多恵子が離れて行ったからか、Oに対する嫉妬心は湧かなかった。

湧かなかったが、私の愛撫に反応して蠢く、多恵子のしなやかな裸身、私の勃起を愛撫して歪む美貌、エクスタシーの絶頂を極める妖艶な美貌を想像したりはした。

Oは、多恵子が自分と交際うまで、私のセックスフレンドであった事は何となく知っているようだったが、私も多恵子も、マスターと常連というシンプルな関係を保ち続け、馴れ馴れしくはしなかった。

雑誌社の編集部に勤務し、クソが付く程真面目なOなら、頑固者の多恵子の父親とも上手くやれるかも知れなかった。


多恵子がOと交際い始めて2ヶ月ほど経った、水曜日の昼過ぎ。

休みの水曜日の昼前、あろう事か、女っ気なしで部屋に独り、掃除洗濯を終え、Pink Floyd の“Meddle”を聴きながらコーヒーを飲んでいた。

そこへ珍しく多恵子が、いきなりドアを開けて飛び込んで来た。

「良かった。やっぱ、マスター独りね」

多恵子がベッドに掛けていた全裸の私に抱き付いた。


優依と部屋では何時も全裸で過ごし、別れた後も、その解放感が気に入って、私は裸族になっていた。

多恵子もそれを知っているので、私の全裸に驚きもしない。

私も、多恵子の視線に躊躇はなかった。

振り返れば、優依だけではなく、それ以前にも、画家の卵だった蓉子、ギターを買う為のバイト先で知り合った昭恵、しょんべん横丁の大乱闘の後でセックスした由美子、睦美と美尋のレズカップル。

彼女達の部屋で過ごす時は何時も、セックスしていなくても全裸でいた。

彼女達は、勿論、何時も恥じらっていたが、私がそれを望んだので受け容れてくれた。

私は、彼女達が私の眼の前で、恥じらいながらも全裸で生活しているのを愉しんでいた。


「マスターは女を連れ込んでない時、部屋の鍵掛けないって、皆話してたから」

「何でそんな事、皆、知ってんだよ!」

「あら、多恵ちゃん、交際う前から噂で知ってたよ。マスターが裸でいるのだって、皆知ってる。多恵ちゃんが部屋にいる時は何時も裸でいさせたし、独りの時も裸だったじゃない」

!!!

自分で意識してそうしていた訳ではなかったが、しかし、言われてみれば、それは確かに事実であった。

今更乍らに、“R/Z”や“S”の常連達が、私の行動を私以上に認識しているのかも知れないと感じる。

いや、私が自分の行動、特に女性関係に無頓着だっただけなのかも知れないが。


私は久しぶりに多恵子を抱き締め、相変わらず美しい多恵子の髪を撫でた。

「多恵ちゃん、あったまに来ちゃった」

「どうしたんだ?」

「あのね、多恵ちゃんさ、さっきあいつの部屋に行ったの。晩ご飯作って待ってて、一緒に食べようと想って、スーパーで買い物してさ。で、冷蔵庫開けたら、コンタクトのケースがあったのよ。あいつ、昨夜、他の女を部屋に連れ込んで、女が忘れてったんだわ。だから私もマスターとセックスしてやるんだ」

多恵子が私の唇に愛らしい唇を重ねて来た。


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“R/Z”の開店前から彼を良く知っているが、おとなしくて真面目なOが浮気なんかするかな?

まして多恵子のような素晴らしい恋人がいるのに。

私は多恵子のキスに応じて唇を吸い、舌を絡めながら考えた。

しかし、このハプニングを逃す事はない。

「ねえ、多恵ちゃんとするの、厭じゃないでしょう?」

多恵子のサマーセーターを脱がせ、濃紺のブラジャーを外す。

「お前が良いなら良いよ」

懐かしい多恵子の幼い乳房を揉み、勃起したグミのような乳首を指先で軽く摘んで捻り上げ、転がす。

「ああ、マスターにされるの、久し振り」

多恵子が私の頭に抱き着いて、乳房を突き出す。

多恵子のジーパンと濃紺のショーツを脱がし、愛らしい乳房を口に含んで勃起した大きな乳首を舌で弾き、転がす。

多恵子は、初めてセックスした時に気付いたが、肛孔の周辺を除いて恥毛の叢を小さく整えていた。

「き、気持ち良いっ、か、感じるわっ」

多恵子が華奢な裸身を反らし、私の唇に可愛い乳房を圧し付ける。

次第に乳首への愛撫を強くしてやると、多恵子のしなやかな裸身が痙攣し始めた。

「キャウーン」

多恵子が、やはり乳房だけの愛撫で、軽くエクスタシーの絶頂を極めた。

「相変わらず敏感だな。ち〇ぽしゃぶってくれ」

多恵子が恥ずかしそうに頷いて痙攣する裸身を起こし、ベッドに座った私の前に跪いた。

久し振りに美しい多恵子のフェラチオが視られる。

そう想っただけで私の男根は既に勃起していた。

多恵子が両手で勃起を包むと、恥ずかしそうに私を視詰め、瞳を閉じて勃起の先端に唇を被せた。

自分で自分の勃起が大きいと想った事はないが、多恵子の小さな唇が私の勃起を咥えて一杯に拡がっている。

私は多恵子のフェラチオをする表情を視たくて、多恵子の長い髪を掻き上げる。

視られるのを感じた多恵子が恥ずかしそうに上目遣いで一瞬私を視て、勃起を咥えた唇を片手で隠そうとする。

私がその手を払い除けると、小さな溜息を付いて眼を閉じ、再びフェラチオにのめり込む。

“ち〇ぽしゃぶってると唇が感じる”と何時も話していた多恵子も官能が込み上げて来たのだろう、勃起を舐め、窄めた唇で扱きながら、頻りに熱い喘ぎを洩らした。

勃起を口に含む度に多恵子の美貌が歪み、唇の端から唾液が滴り、肉包まで濡らす様子が酷く淫猥に視える。

フェラチオをする多恵子の表情は、何時視ても美しかった。

視詰めているうちに射精感が込み上げて来た。



(続く)





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