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記憶の中の女達〜(21)サルビアの鉢植え-第42話



作家名:淫夢
文字数:約4580文字(第42話)
公開日:2021年7月16日
管理番号:k057


この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。



挿絵の官能小説画像

“R/Z”を開店して半年、少しずつ客が増え、常連客も多くなった。

5月のある日の夕方、二人連れの女の子が来た。

何処かの学校の制服だろう、紺の上っ張りのような上着に紺のフレアースカートを着ていた。

二人はカウンターから離れたボックス席に座ったので、はっきりは視えなかったが、二人共スッピンで、一人も美人だと感じたが、もう一人はとんでもない美人だと、遠目にも判った。

貌をはっきり視たくて、二人が注文したジュースを自分で運ぶ。

近くで視ても、視れば視るほど、やはりとんでもない美人だ。

二人は1時間程で帰った。


翌日の夕方、とんでもない美人の方が独りで来て、カウンターに座った。

何度視ても、やはりびっくりするほどの美人だ。

私は、一目で彼女に恋をしていた。

眼の遣り場に困る程眩しいのに、つい眼を遣ってしまう。

暫くして、6時になった。

私は、夜は必ず酒を飲むので、オーナーが早番にしてくれていた。

「帰るぜ」

彼女に聴こえるように、遅番のアルバイトに伝え、後ろ髪を引かれる想いで店を出た。

戻って店で飲もうか、でもまた来るだろうから、何時か、と考えながら、“S”に向かい、新宿3丁目方向に渡る交差点で信号待ちをしていた。

「一緒にいて良いですか?」

女の声に振り返ると、驚いた事に彼女だった。

やったー!!!

「良いよ。コーヒーでも飲むか?」

驚きに貌が強張りながらも、嬉しさで貌が緩む。

“S”に連れて行って、大酒飲みどもの肴にはしたくなかった。

愛らしく微笑んで頷いた彼女と、近くの洒落た喫茶店に入る。

手と足が一緒に動きそうな程、私は緊張していた。


彼女は名前を優依といい、私立高校3年生だったが、何と驚いた事に、優依は、“V”という有名なフランスのファッション雑誌のモデルをしていたのだ。

その後、交際い始めてから知ったのだが、スリムで、素顔に散る淡いそばかすが健康的で明るく、無邪気に笑う美少女なのに、化粧を施すと、モデルをしている雑誌の対象読者である30代くらいの、妖艶な美女に変貌するのだ。

ある時は自分が掲載された雑誌を持って来て私に視せ、私が彼女の余りの変貌に驚くのを面白がった。

時には、撮影したそのままの姿で“R/Z”に現れたりもした。

妖艶な化粧を施し、ストレートの長い黒髪をアップにまとめてロング スカーフをターバンのように巻き、当時世界中で大流行したユーロピアン クラシカル エレガンス スタイルで私の前に現れた時は、彼女に「私よ」と言われるまで気が付かなかった程だった。

優依はほぼ毎日のように、高校の帰りに夕方“R/Z”に現れ、カウンターに掛けて私の仕事が終わるのを待ち、一緒に“S”に行って2時間程一緒に飲む。

酒は余り強くなかったが、ウィスキーの薄い水割りを1杯ほどは飲んだ。

“S”の連中も、全員優依の美しさに驚いて、遠慮がちに接していたが、優依が明るい性格で人懐っこかったせいで、すぐに皆に打ち解けて馴染んだ。

彼女を駅まで送った後、もう一度“ S”で飲む。

話題の中心は大抵、優依だった。


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ある日曜の夜、新宿駅の改札での別れ際、余りの愛おしさに我を忘れ、初めて優依を抱き締め、キスをした。

優依は一瞬戸惑った表情になったが、すぐに応じてくれた。

それ以来、駅で別れる時は勿論、何かの拍子にキスを交わすようになっていた。

腕を組んで新宿の街を歩くと、すれ違う人が何人も、男も女も優依を視て驚いた。

私はそれだけで誇らしく想えた。


彼女と知り合ってひと月程経ったある日。

その日は彼女の18歳の誕生日だった。

「誕生日の日、泊まりに行く」と以前から優依が言っていたように、私は初めて彼女をボロアパートの部屋に招いた。

10万円の給料の半分を楽器のローンに充てていたので、大層なお祝いは出来なかったが、私が常に金欠病であるのを心得ている彼女は、精一杯奮発して買ったイヤリングを、殊の外感激してくれた。

ベッドに腰掛け、John Lennonのファーストアルバムを聴きながら、奮発して買ったワインを飲む。

表面の演奏が終わって裏面に針を落とし、ベッドに戻った時、優依を抱き寄せてベッドに横たえ、キスを交わす。

私も彼女も、そのキスが何時もしているキスとは異なるのを判っているせいか、ぎこちなく唇が震え、歯と歯が当たって鳴る。

キスを貪り合いながらティシャツを脱がそうとした時、彼女が小さな声で喘いだ。

「は、初めてだから、優しくして」

!!!

女子高生だが、ファッションモデルの彼女が処女だったとは。

流行の最先端のファッション業界など無縁の私は、モデルを職業にする女性は、勿論モテるし、誘われ、口説かれて、男性経験が豊富なものだと勝手に解釈していたのだ。

それでなくても優依程の美人を周囲の男が放って置くはずがなく、私は優依が処女であるなど、爪の先程も想っていなかった。

驚いて言葉を返す事も出来ず、ただ頷いて、キスをしながら小刻みに肢体を震わせている彼女を全裸にして行く。

処女とセックスするのは真澄以来、二人目だった。

淡いピンクのブラジャーのホックを外すと、小振りだが美しい乳房の頂きで、未だ色素が沈着していない、熟れる前の小さなグミのような愛らしい乳首が硬くしこって震えていた。

「愛してる。初めて逢った時から」

「私もよ。“R/Z”で初めて視た時、貴方を好きになったの」

乳房を優しく揉み解し、小さな乳首を啄むように吸い立てると、彼女は小さく叫んで肢体をのけ反らせ、乳房を私の愛撫に向かって突き出した。乳房を愛撫しながら、ジーンズを脱がすと、少女らしいフリルの付いたピンクのパンティーが現れた。

さすがにモデルらしく、小さく整えた恥毛の叢が透けていた。

パンティーを脱がし、しなやかな脚を拡げると、既に溢れる愛液が粘り絡んで閉じたままの女陰の襞が、すぐに愛撫を期待して妖しくうねって開く。

乳首と同様、優衣の女陰は未だ色素の沈着がほとんどなく、周囲の肌と同じ、淡いオレンジ掛かったピンク色だった。

開いた女陰の襞の中心で、小さな膣孔があり、真澄の処女膜とは少し形状が違っていた記憶がある。

「み、視ちゃ、い、嫌っ」

彼女は恥じらいに美貌を染めて小さく叫び、脚を閉じようとしたが、私は太腿を圧し拡げて、女性器全体を口に含んだ。

「よ、汚れてるっ、は、恥ずかしいっ」

彼女はまた小さく叫び、脚を閉じようとした。

構わず吸い立てると、多少の尿分を含んだ淫猥な味覚の愛液が口一杯に流れ込む。

真澄の女性器のような、干したイカのスルメのような匂いはなかった。

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女陰とクリトリスを吸い立て、舌でなぞり上げ、弾くと、彼女はしなやかな裸身を悶えさせ、愛らしい唇を閉ざす事も出来ない程熱い官能の喘ぎを洩らし始めた。

愛おしい優依が性欲に翻弄し始めている風情に、一気に射精感が生まれる。

私は急いで全裸になって彼女に覆い被さり、先端から滲み出た淫液に塗れて痛い程屹立した勃起を、唾液と愛液に塗れて開いた女陰の襞の底でひくつく膣孔に宛がった。

「すぐに終らせるから」

安全日だと、優依から告げられていた。

真澄の時と同じように、早く終わらせれば良い。

と想ったが、その前に、美しい優依と、待ちに待ったセックスをする興奮に、射精寸前であった。

彼女は官能を湛えた瞳で私を眩しそうに視詰めて頷くと、瞼を閉じて私に抱き着いた。

私は腰を落として、一気に膣孔奥底まで貫き、そのまま一気に抽送した。

彼女は挿入した瞬間、苦痛に美貌を歪めて声にならない叫びを上げ、手の甲を口に充てて叫びを圧え、官能と苦悶に、美しい眉を顰め、必死に終わるのを堪えていた。

その余りの美しい表情に、私はやはりあっという間に射精感に襲われ、膣奥深く、夥しく精液を噴出していた。

「終わったよ」

「うん。嬉しい」

勃起を抜き去って再び裸身に覆い被さり、髪を撫でてやると私に抱き着き、眼尻に涙を湛えてキスをねだった。

「愛してる。大切にするから」

「私もよ。愛してる」

粗い息遣いが収まった頃、身体を起こすと、優依の処女である証が、シーツの上に真っ赤な花を咲かせていた。

「汚しちゃった。ごめんね」

優衣は、女性器が痛むのだろう、美貌を苦痛に歪めながらも裸身を起こし、剥ぎ取ったシーツをキッチンで洗ったが、淡く染まったピンクの跡が残った。

その日から、彼女が撮影の仕事がある日以外は、毎日“R/Z”にやって来て、仕事が終わると私の部屋に帰ってセックスした。


優依と愛し合うようになって、風呂が必要だと考えた私は、オーナーに相談した。

ホモであるオーナーさえ、優依はお気に入りで、私と食事する時も、オーナーの方から優依を誘った。

「最初の金と家賃は出してやる」

オーナーは二つ返事で了解してくれた。

そして、“R/Z”や“S”から徒歩圏を条件に、優依と一緒に探し、窓を開けると公園が観える、西新宿の外れに風呂付の1Kのマンションを借り、すぐに引っ越した。

ベッドと布団、冷蔵庫、洗濯機、ダイニングテーブルセット、オーディオセット。

優依との新しい生活だ。

全て新品にした。

それらも、オーナーが、厭な貌もせずに買ってくれた。


優依は、一週間程で、私の口と手指の愛撫だけで、エクスタシーを極めるようになった。

また、自分のフェラチオで私が射精した事も、すごく悦んでくれた。

私達は秘密の花園を発見した。

それは店の近くの新宿G苑だった。

有料で、夜になるとゲートが閉鎖される。

その3メートル近いゲートを乗り越えて入ると、そこはもう二人だけの楽園だった。

時折巡回にやって来る警備員の自転車の灯りが観えると身を潜め、木陰や叢でセックスした。

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ある夜、温室のバラ園を視付けた。

鍵が掛かっていなかったので、中に入ると汗ばむ程暖かく、世界中から集めたという、様々な種類のバラが咲き誇っている。

内部は薄明かりしかなかったが、温室なので、全裸になっても寒くない。

真っ白なロイヤル プリンセスを全裸にして愛撫してやると、真紅のクリムゾン グローリーに変貌し、露を湛えて開く優依の女陰を、私は飽く事もなく、吸い続ける。

何度か軽いエクスタシーを極めた優依が、最後を求める。

私は噎せ返るバラの薫りに包まれ、最後のエクスタシーの大波に絶叫する優依の奥底で眼も眩むような射精を迎えた。


処女であった優依は、セックスを重ねる度に反応が鋭く深くなり、またどんどん奔放になっていた。

自ら私の勃起を愛撫したがるようになり、精液も飲んでくれた。

膣粘膜の奥をしゃくると、潮を噴くようになり、クリトリスと女陰の襞でも潮を噴くようになった。

セックスの最中、それまでに私が取った様々な体位を、優依の方からするようにもなっていた。

それは勿論、私にとっても好ましい事であった。


初めてセックスして二月経った、その夏、私は故郷に優依を連れて帰った。

港から2キロ程続く砂浜を歩き、岬の麓の、美しい岩場で泳ぐ。

じゃれ合っているうちに、私は彼女の水着を剥ぎ取っていた。

観光地でもなく、遠浅ではないので、夏の午後でも、平日は他に海水浴客はおらず、渚が湾曲して砂浜に起伏があるので町からは観えないし、岬は断崖絶壁なので、上からも観えない。

恥ずかしがる彼女にそれを教えると、すぐに大胆になり、私を挑発するようにモデルらしくセクシーなポーズを取る。

碧い空と海、輝く太陽、熱い潮風。

透き通った波がさらう渚に踊る優依が、まるで海から誕生した妖精のように想われた。

波をレンズにした陽光が揺らぐ波打ち際に膝まで浸かり、彼女をしゃがませる。



(続く)





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