記憶の中の女達〜(20)隣り合わせでセックス-第41話
作家名:淫夢
文字数:約4810文字(第41話)
公開日:2021年7月9日
管理番号:k057
この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。
「ああっ、イ、イクーッ」
圭子が片掌で熱く喘ぐ口を塞ぎ、エクスタシーの絶頂を極めた。
圭子も、蓉子と同じように、私が勃起を抽送する事なく、エクスタシーの絶頂を迎えた。
私の胸と圭子の乳房の起伏と、二人の息遣いが重なる。
激しいセックスよりも、心身共に充たされた後のこのひと時の方が、私は好ましかった。
隣の二人は、私と圭子のセックスに気付いていただろうが、今は寝息を立てていた。
圭子とキスを交わし合う。
緩やかになっていた圭子の膣粘膜の収縮弛緩が私の勃起を咥えて再び強くなった。
「ああ、ね、ねえっ」
圭子が私にしがみ付いて喘ぎ始め、再び太腿を開閉し始めた。
尻肉を浮かし、女性器を頻りに突き出す。
また性欲がこみ上げて来たのだ。
熱い喘ぎを洩らして官能に歪む圭子の美貌を視詰め、収縮弛緩を繰り返す膣粘膜で翻弄され始めた私にも再び射精感が生まれた。
私が一度射精し、圭子も何度目かの大きなエクスタシーの絶頂を極めた後だ。
これも、蓉子の時と同じだった。
圭子の太腿の開閉も速まり、振幅が大きくなって来た。
圭子の裸身が新たに痙攣し始めた。
今度は、圭子のしなやかな両脚を折り曲げて抱え、勃起を激しく出し入れした。
二人の恥骨がぶつかる音、圭子の熱い喘ぎと愛液の淫靡な濁音が静かな部屋に響いた。
「イ、イクわっ。イ、イクイクーッ」
性欲の虜になった圭子が、隣で眠っている二人に憚らず、尻肉を浮かして女性器を大きく突き出し、痙攣する裸身を仰け反らせてエクスタシーの絶頂を極めた。
私も再び眼が眩むような快感に、圭子の膣粘膜奥底に射精していた。
圭子とキスを貪り合い、再び圭子と私の呼吸が重なり、胸の起伏が重なって鎮まって行くのを愉しむ。
やがて萎えた勃起が膣粘膜から抜け出た。
その土曜日の夜、Tと和美と、圭子も一緒に来た。
今日も圭子とセックス出来る。
眼の前の圭子の、官能に歪む上品で清楚な美貌が脳裏を覆う。
圭子の愛液に塗れた膣粘膜の感触を憶えている勃起が一気に疼き出す。
小一時間ほど店で飲み、四人で“S”に行く。
飲みながら談笑して、時折視線が合うと、圭子が恥じらって貌を伏せる。
「圭ちゃん静かだね。早くしたいんでしょ」
物言いがはっきりしている和美が明け透けに笑った。
指で圭子の乳房を突いた。
「いや、恥ずかしい」
圭子が美貌を恥じらいに染め、華奢な肢体を縮めた。
「図星みたい。もう帰ろう」
四人で部屋に帰る。
レコードを掛け、順番にトイレを済ませ、灯りを消すと、Tと和美が全裸になって布団に潜った。
私と圭子も素早く洋服を脱いで布団に入る。
隣の布団の中央が膨らんで、和美がフェラチオを始めた。
苦笑しながら圭子を抱き締め、キスを貪り合っていると、彼女が布団に潜った。
フェラチオしてくれるのか?
私の男根が圭子の熱く濡れた口腔粘膜に包まれた瞬間、一気に勃起する。
布団を軽く持ち上げ、彼女がフェラチオしている表情を視詰める。
それに気付いた圭子が、上目遣いに私を視詰め、勃起を咥えた口許を掌で隠す。
その手を払い除け、被さっている長い黒髪を払うと、圭子が眼を閉じた。
圭子が勃起の先端を吸い立て、全体を舐め上げ、深く咥え込んで窄めた唇で幹を扱く。
それほど巧みではなかったが、夢中で私の勃起を愛撫しているのが判る。
時折息苦しくなって勃起から口を離し、深呼吸をしてから再び勃起を咥え込む。
薄暗闇の中でも、圭子の上品な美貌が官能に塗れ、妖艶に歪む。
一気に射精感が込み上げて来る。
圭子の口の中に出して良いのだろうか?
私は尻肉を浮かし、圭子の口に向かって勃起を何度か突き上げた。
圭子が私の意図を知って、勃起を咥えたまま貌を縦に振った。
私は、圭子の口を女性器に見立てて勃起を抽送し、口の中に夥しい精液を噴出させた。
圭子が小さく呻きながら、指で幹を扱いて精液を絞り出す。
勃起を口から出し、溜まった精液を喉を鳴らして飲み込むと、再び勃起を舌と唇で愛撫し始めた。
Tも、一度射精したのか、それとも堪え切れなくなったのか、和美を仰向けにして圧し掛かり、腰を遣っていた。
くすぐったいのを我慢出来なくなった私は圭子を抱き寄せて横たえ、圭子の恥部に貌を埋めた。
圭子がTや和美に快感に喘ぐ貌を視られたくないのか、布団を被った。
私は布団の端から潜り込み、圭子の太腿を抱えて女性器全体を口に含んだ。
圭子が裸身を仰け反らせて尻肉を浮かし、女性器を私の口に向かって突き出した。
フェラチオをしながら興奮して滴らせた粘る愛液が女陰の襞に絡み付いていた。
私は浮かせた尻肉の下から伸ばした両掌で乳房を揉み立てながら、女陰の襞を舐め上げ、クリトリスを吸い、舌で弾き、転がした。
圭子が私の愛撫に反応して尻肉を振り立て、女性器を頻りに突き出す。
「あーん」
圭子が呻いて裸身を痙攣させ、軽いエクスタシーの絶頂を極めた。
粘り気のある愛液が溢れ、口の中に流れ込んで来た。
少しの間エクスタシーの名残を愉しんでから、圭子が私の腕を引き上げた。
圭子が両脚を立てて太腿を開き、自らの指で私の勃起を膣孔に宛がった。
私は圭子の膣粘膜の蠢きの感触を愉しみながら、膣粘膜奥底まで勃起を沈めた。
圭子が女性器を私の勃起に向かって突き出し、低く呻く。
勃起を抽送し始めると、圭子が深い挿入を求めて、両脚を私の太腿に絡めて引き寄せる。
熱い喘ぎを洩らし続ける圭子の美貌が快感に歪む。
それを視詰めながら勃起を抽送すると、一気に射精感が込み上げて来た。
「イクぞ」
「私も」
私は官能に潤む眼で私に頷く圭子の膣粘膜奥底まで勃起をめり込ませ、夥しい精液を噴出させた。
「イ、イクーッ」
圭子も同時にエクスタシーの絶頂を極め、私にしがみ付いて裸身を痙攣させた。
それ以来、週に二度くらいのペースで隣り合わせでのセックスを満喫した。
しかし、4月に入ると、布団を被ってのセックスは汗塗れになる。
そしてある夜、Tにフェラチオをしていた和美が、ついに布団を跳ね除けた。
灯りを消しているとは言え、すぐに夜目に馴れ、二人の痴戯があからさまに視える。
私とキスを貪り合っていた圭子も、隣の和美を視てその気になったのか、自分で布団を跳ね除け、私の勃起にしゃぶり付いた。
視られても良いのか?
いや、それはお互い様だった。
圭子と和美が、唾液の濁音を立てて、勃起をしゃぶり合う。
別に競い合っている訳ではないだろうが、二人の唾液の濁音が重なっている。
私はTと貌を視合わせて苦笑いした。
女二人が並んで、同時にフェラチオしている。
私が圭子の乳房を揉み立てると、Tも同時に和美の乳房を愛撫する。
二人がその愛撫に反応して、勃起を咥えて愛撫しながら、何度も呻いた。
圭子の長い髪を掻き揚げ、圭子がフェラチオをしている顔を曝すと、Tも和美の髪を掻き揚げた。
二人の唇と頬が勃起を咥えて歪む。
Tが呻いて腰を突き上げ、和美がTの勃起を咥えたまま指で幹を扱き、喉を鳴らして精液を飲み込み、さらに勃起を唇と舌で愛撫する。
この時、Tの勃起を初めて視た。
Tの勃起は、私とほほ同じ太さ、長さだった。
気にしていた訳ではなかったが、私の勃起が他の男の勃起とそん色がない事を知って少しほっとした。
しかし、後年、その類のHPを観るようになって、その安堵が浅はかだった事を想い知らされる。
私も限界に達した。
圭子の口に向かって勃起を突き上げると、圭子が一層激しく唇と指で勃起の幹を扱いた。
私は圭子の口の中に精液をぶちまけた。
圭子も唇と指で幹を扱いて精液を受け入れ、私の射精が収まると口を離して溜息を付いた。
和美がTの腰に跨ってTの勃起を指で女性器に宛がい、尻肉を落としてゆっくり振り立て始めた。
圭子は和美と競い合っているのだろうか、それとも二人で示し合わせて、同じ体位でセックスするのを愉しんでいるのだろうか、圭子が私の腰の上に跨り、自分で勃起の先端を膣孔に宛がい、熱く喘ぎながら、しなやかな裸身を仰け反らせて尻肉を落とした。
私は圭子の乳首をきつく指で転がしながら、大きく尻肉を浮かせて勃起を突き上げると、圭子の愛液に塗れた熱い膣粘膜に勃起がめり込んで行く。
二人は、既に、裸身の蠢きも快感の叫びも、憚る事はしなくなった。
圭子と和美の、愛液の淫猥な濁音と熱い喘ぎ声が交互に響き、或いは重なる。
暗闇の中で二人の女の裸身が躍動する。
「ああ、だ、だめっ。イ、イクッ、イ、イクイクーッ」
圭子が先にエクスタシーの絶頂を極め、私に覆い被さって裸身を痙攣させた。
「イ、イクよう。イ、イッちゃうっ。イ、イクッ、イクーッ」
和美が後を追うようにエクスタシーの絶頂を極め、倒れるようにTに覆い被さり、裸身を痙攣させた。
圭子が私の唇に重ねた唇を震わせた。
「す、すごく、か、感じる」
隣でTと和美があからさまにセックスしているのを視ているからなのか?
それとも、私とセックスしているのを、二人に視られているからなのか?
普段は上品で控え目な圭子が、恥じらって控え目だった初めての時よりはるかに大胆にセックスするようになったし、官能の喘ぎもエクスタシーの叫びも憚らなくなっていた。
私は反転して圭子に覆い被さり、太腿を折り畳んでわし掴みにすると、激しく抽送した。
隣では和美が再びTの腰の上で躍動していた。
和美の重そうな乳房が激しく揺れている。
「出すぞ」
「イクぞ」
私とTの言葉が重なった。
「出して」
「イッて」
「イ、イクーッ、イクイクーッ」
「イ、イクーッ。イ、イクイクイクーッ」
私とTがほぼ同時に射精し、それを受けた圭子と和美もまた、同時にエクスタシーの絶頂を極めていた。
そんな淫猥なセックスライフを愉しんでいたが、それは奇妙な終わり方を迎えた。
ある日、Tが和美の中で一度射精した後、やはり圭子とのセックスで一度満たし合った私に「交代しようぜ」と言ったのだ。
私はその状況の成り行きで、気軽にTに応じてしまっていた。
「良いぜ」
そして和美とセックスするのも悪くないという想いが一瞬脳裏を掠めた。
「いやーっ」
いきなり、圭子が私を跳ね退けて裸身を捩った。
「やだーっ。ばかっ」
和美もTを突き飛ばした。
一瞬のうちに、部屋に気まずい空気が充ちた。
「だめか」
Tが和美を抱いて横になった。
圭子が私に背を向けて、横になった。
私が和美と、Tが圭子とセックスする。
もう何十回となく一緒に並んでセックスした間柄だった。
しかし。
圭子がTとセックスする?
灯りを消しているとは言え、セックスしている最中の、圭子の快感に悶える裸身、官能に塗れた美貌、フェラチオに歪む頬、精液を舐め、飲み下す表情、勃起を咥えて愛液を滴らせている女陰。
何度もTの視線に曝していた。
しかし、圭子がTとセックスするのは?
“厭だ”
嫉妬心が湧き起こっていた。
それでも、圭子が、前以て和美と話し合っていなければ、拒むのは判らなくもなかったが、Tと和美は既に申し合わせていて、圭子も和美からそうしようと言われ、了解しているかも知れないと想ったのだ。
「和美ちゃん、帰ろう」
圭子が私の腕を払い除けて立ち上がった。
「うん」
圭子と和美が一緒に立ち上がり、忙しなく身支度して、無言で部屋を出て行った。
時計を視ると、未だ電車が走っている時間だった。
私は寝付けなかった。
圭子を美しいと想った。
良い女だと想った。
しかし、何故、あんな反応をしてしまったのか。
愛していなかったのか?
私は圭子を愛していたと想う。
それゆえ嫉妬心は湧き起こった。
しかし、ずっと圭子の裸身やセックスする処をTと和美に視られて、嫉妬心が薄れていたのだろうか?
それとも、圭子への嫉妬心よりも、和美を抱きたいという想いが勝ったのか?
翌日の夕方、Tが独りで店に来た。
「フラれちゃったよ」
Tが苦笑いした。
「お前があんな事言い出すからだよ」
私は少し腹立たしくなった。
しかし、Tの申し出に躊躇なく賛成した私であった。
Tを責める訳には行かない。
恐らく、いや、当然、私も圭子にフラれたんだろうな、と感じた。
そして、やはり、圭子が“R/Z”に現れる事はなかった。
(続く)
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