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記憶の中の女達〜(20)隣り合わせでセックス-第40話



作家名:淫夢
文字数:約4150文字(第40話)
公開日:2021年7月2日
管理番号:k057


この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。



挿絵の官能小説画像

“S”の常連であったとTという同い年の大学生と意気投合し、彼が“R/Z”の常連になってさらに親しくなり、私の部屋に転がり込んで来て、約1年余り、一緒に暮らした。

彼とは、その後私が27歳の時に結核を患い、店を閉めて以来ずっと、音信不通になっていた。

そして偶然、かつて私のライヴを手伝ってくれていたミュージシャンをネットで視付けて再会、彼の薦めで音楽活動を始めた頃、Tも彼と出遭って私の携帯電話番号を聴き、連絡をくれたのだった。

当時は、固定電話しか連絡手段がなかったが、現代は、携帯電話、インターネット。

便利になったものである。


Tと会って酒を酌み交わす度に、一緒に暮らしていた頃の話になった。

その度に美しかった圭子の面影が脳裏に浮かんだ。


彼は、開店当初から“R/Z”の常連になった2歳年上の和美と付き合うようになり、私の仕事が終わると三人で飲みに行き、アパートに帰って寝た。

アパートの部屋は2帖ほどのダイニングキッチンと6帖一間である。

ダイニングキッチンは冷蔵庫と食器棚で一杯、6帖に布団を二組敷いて寝ていたのだが、二人は私に気兼ねする事もなく、布団に入るとすぐセックスを始めるのが当たり前のようになっていた。

私も恐らく、そうだっただろうが、遣りたい盛りであっただろう。

私は、相変わらず、“R/Z”や“S”で出遭った女性とセックスしていたが、大抵はホテルか、女性の部屋でセックスしていて、アパートでした事はなかった。


部屋に帰ってすぐ、何時も何某かのレコードを掛けるのだが、片面20分程度ですぐに終わる。

起き上がってレコードを替えようとも考えるが、その時には既に二人が行為に及んでいて、邪魔をする事になるので、そんな無粋な事はしない。

しかし、当然灯りを消していて、布団を被ってするのだからあからさまに視る事は出来なかったが、和美の熱い喘ぎ声と、Tが勃起を抽送する度に鳴る愛液の淫猥な濁音、肉と肉が擦れぶつかる音が重なって、私の耳に飛び込んで来るのだ。

二人のセックスが終わるまで、時には終わった後でも暫くは眠れるはずもなかったが、聴覚的に刺激されて二人のセックスをイメージする、そういう状況は決して厭ではなかった。


そんなある日、二人が圭子を連れて来た。

和美も貌立ちは悪くなかったが、圭子の方が個人的には美しいと感じた。

和美が肉感的な肢体でセクシー、性格も明け透けであるのに対して、圭子は華奢な肢体で、肩まで伸ばしたストレートの黒髪、黒目勝ちの瞳が印象的で、内気そうな女性だった。

圭子は和美の幼馴染で、私より2歳年上だった。

何時ものように私の仕事が終わってから、“S”に四人で飲みに行く。

私の心は圭子で一杯だった。

圭子は私と視線が遭うと、恥ずかしそうに俯いた。

恋人はいるのだろうか?

いや、いても構わない。

セックスしてみたい。

和美は私達の部屋に泊まるのだろうが、圭子は自分の家に帰るのだろうか。

一緒に泊まりに来るか、和美が圭子と一緒に帰るかも知れない。

思考回路が何度も回転して、ただでさえ、飲んでもほとんど酔わない私は素面のままだった。

何時もそうであるように、酔っ払った和美が「帰ろうよ」と呂律の回らない声で甘え、Tに縋り付いた。

会計を済ませて外に出る。

和美がTに縋り付いて歩き、私と圭子がその後に従って新宿駅まで行く。

「私泊まるけど、圭ちゃん、帰る?」

改札が近付いた頃、和美が振り返って圭子に尋ねた。

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圭子が私をちらっと視てすぐに視線を和美に戻した。

「一緒に泊まる」

やった!

何時ものようにTが和美と寝るという状況からして、私と圭子が一緒に寝るという事だ。

そして、何時ものようにTと和美はセックスする。

傍で二人がセックスするのに触発されて、圭子も性欲を湧き起こして私とセックスする事になる、か。

圭子はそういう状況を知っているのだろうか?

親友の和美から聴いているはずだ。

いや、未だ悦ぶのは早い。

圭子が私と同じ布団で寝ず、掛け布団と毛布で別々に寝る事になるかも知れない。

或いは、今夜に限って、私とT、和美と圭子が同じ布団で寝るか。

また思考回路が激しく回転し始めた。

しかし、今夜、いきなり圭子とセックス出来なくても、親しくなれば何時かは。

部屋に帰るまでのわずか20分の時間がひどく長く感じられた。


取り敢えず何時もの習慣でレコードを掛け、交代でトイレに行く。

私が最後で、部屋に戻ると、Tと和美は既に同じ布団の中にいた。

枕元に二人の洋服と下着が脱ぎ棄ててあった。

やはり、セックスするのか。

圭子は私の布団の中で横たわっていた。

やった!

圭子とセックス出来るとは、未だ想っていなかったが、同じ布団で寝る事は出来る。

それだけで浅ましい男根が疼き始めた。

布団をめくって圭子の傍に横たわる。

未だ2月の寒い夜の事だ。

普段は冬でもパンツ一枚で寝るのだが、洋服を着たままの圭子に遠慮して、洋服を着たまま布団に入って横たわる。

枕のない圭子が頻りに頸を上げ下げしているのに気付いた。

いきなり抱いたら怒るかも知れないが、腕枕ぐらいは許してくれるかも知れない。

掛けていたレコードは既に鳴り終わっていて、二人がキスを交わす音がはっきり聴こえる。


圭子はどう感じているのだろうか?

仰向けで、未だ瞳を開いたまま天井をぼんやり視詰めている表情を窺いながら、恐る恐る圭子の頸の下に手を挿し入れる。

圭子が私の方に向き直って頸を掲げた。

驚いた事に圭子が私の腋に手を挿し入れ、抱き付いて来た。

私も圭子の背中に手を回して軽く抱いた。

セックスしても良いのか?

男根は当然のように、一気に勃起した。

圭子の背後で、Tと和美が何時ものようにセックスをし始めた。

もちろん照明は消していたが、暗闇に馴染んだ私の眼に影が映る。

Tが布団の下部から腰から下を出している。

何時もそうするように、口で和美の女性器を愛撫しているのだ。

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布団の上部から貌を出した和美が熱い喘ぎを洩らす。

圭子も背後の気配に感付いているはずだった。

圭子の貌を窺うと、暗闇の中で私の胸を視詰めていた。

愛らしい唇が少し開いて微かに震え、時折軽い喘ぎのようなため息を洩らす。

私は圭子を抱いている腕に少し力を籠めてみた。

圭子が私を抱いた腕に力を籠め返して来た。

私は覚悟を決めて、圭子の顎に指を掛けた。

圭子が一瞬びくっとして私を視詰め、すぐに貌を上向け、瞳を閉じた。

私は小さく震えている圭子の唇に唇を重ねた。

圭子を強く抱き締め、唇を貪り吸うと、圭子の舌が震えながら控え目に私の舌に絡んで来る。

圭子のセーターの裾から挿し入れた手を背中に回してブラジャーのホックを外した。

「小っちゃいから恥ずかしい」

圭子が唇を離して掠れた声で小さく囁いた。

乳房に手を回すと、確かに小さかった。

「小っちゃいおっぱいの方が好きだ」

「ほんと?」

「ほんとだ」

声を潜めても、隣の二人には届いたはずだが、二人は既にセックスにのめり込んでいるようだった。

圭子が微笑んで、私の唇に貪り付いた。

圭子の乳房は窄めた私の掌にぴったり嵌る大きさだった。

圭子の乳房を揉み立て、硬くしこった乳首を指の間に挟んで転がしながら一頻り圭子とのキスを愉しむ。

隣の布団が盛り上がって上下に動き出し、それに呼応するように和美の熱い喘ぎが規則的になり、二人の肉が擦れる音、愛液の淫靡な濁音さえ重なる。

勃起が痛い程いきり立っていた。

私は躰をずらし、圭子の乳房を口で愛撫しながら、圭子のジーパンのファスナーに指を掛けた。

拒む気配はなかった。

ジーパンとパンティを一緒に下ろそうとすると、圭子が尻肉を浮かし、しなやかな裸身を反らして私の口に向かって乳房を突き出す。 掌で女性器全体を包み込んで揉み込むと、既に溢れ滴っている愛液で掌が滑った。

控え目で上品な美貌に不似合いなほど生え繁った恥毛の叢が手首でざわめく。

柔らかく蕩け切った女陰の襞を指先で割ると、圭子が引き締まった尻肉を浮かせ、女性器を私の指に向かって突き出した。

愛液で滑る膣孔に二本の指を添えて力を籠めると、愛液に滑った指が一気に膣粘膜にめり込んだ。

「あーん」 圭子が小さく呻いて反らした裸身を痙攣させた。

軽いエクスタシーを迎えたようだった。

圭子の熱く潤った膣粘膜が私の指を咥えて収縮弛緩を繰り返す。

何時もなら、指と唇と舌で圭子の女性器をゆっくり堪能したい処だが、そうもしていられない。

私は急いで全裸になって圭子に覆い被り、閉じた太腿を両膝で挟んだまま、淫液に塗れた勃起の先端で愛液に塗れた膣孔を探り、一気に膣粘膜を貫いた。

「あーん」

圭子が勃起を挿入しただけで、またエクスタシーに裸身を痙攣させた。

「イ、イクイクーッ」

和美が隣でエクスタシーの絶頂を極めて低く叫んだ。

Tも射精したのか、その動きが止まった。

こっちはこれからだというのに。

もっと頑張れよ。

二人がセックスに夢中になっている間に終わらせようと想っていたが出来なくなった。

このままでは中途半端過ぎる。

圭子も性欲に翻弄されているのだろう、熱い喘ぎを必死に堪えて潤んだ瞳で私を視詰め、頻りに女性器を私の勃起に向かって突き出す。 圭子も最後までしたいのだ。

しかし、圭子が私を受け容れてくれた。

今出来なくても日を改めて圭子とセックス出来る。

今日は挿入しただけで我慢しよう。

ただ、少しでも永く圭子の膣粘膜に勃起を挿入したままでいたい。

私はそのまま、勃起を抜かないで圭子の乳房を愛撫した。

圭子が声を潜めて熱い喘ぎを洩らし、太腿を小刻みに開閉させる。

私が動かなくても、静かになった隣の二人には、圭子の喘ぎは聴こえているだろう。

キスを繰り返し、乳房を揉み立てながら、こみ上げる官能に瞳を潤ませ、熱い喘ぎを洩らす圭子の美貌を視ていると、射精感がこみ上げて来た。

勃起を膣粘膜に挿入しているだけで抽送しないのに、射精感が起こるのは、初めて女性に愛情を覚えた、画家の卵の蓉子とのセックス以来だった。

圭子も、蓉子同様、抽送をしなくても、勃起を膣粘膜で咥えているだけでエクスタシーを覚えるのか。

圭子の裸身が細かく痙攣し始めた。

「出そうだ」

圭子の太腿の開閉が忙しなくなり、勃起に向かって女性器を突き出す蠢きが激しくなった。

膣内で射精しても良いようだ。

圭子の唇を貪りながら、勃起を膣粘膜奥底の限界までめり込ませた。

圭子の膣粘膜奥底に夥しい精液が噴出する。



(続く)





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