アナルファンタジー(5)激変-第17話
作家名:優香
文字数:約3090文字(第17話)
公開日:2021年3月8日
管理番号:k066
「イ、イクイクイクーッ。こ、こんなっ、わ、私っ、は、恥ずかしいっ。ああっ、い、いやーっ、イ、イクーッ、イ、イクイクイクーッ」
麗子さんとのセックスで覚えた遣り方で膣粘膜の入り口の上部、クリトリスの裏側を二本の指でしゃくりあげるように擦り立てると、夥しい愛液が間欠泉のように何度も噴出す。
眼も眩むようなエクスタシーが激しく裸身を痙攣させる。
止め処ない愛液が掌に飛沫き、太腿や恥毛の叢に降り掛かり、足元に飛び散った排泄物の塊の上に降り注いだ。
エクスタシーの名残を惜しむように、ゆっくりと乳房を揉み上げ、粘り気のある愛液と、飛沫いた愛液に塗れた女陰の襞とクリトリスを愛おしく撫で上げる。
私には、こんな性癖があったのか。
放尿どころか排泄まで、他人、いや、他人ではない、セックスを経験した相手に曝し、エクスタシーを貪る。
私の何処にこんな資質があったのだろうか?
私は、交際い、セックスした相手の誰もから「すぐにイク」「イキ易い女」「淫乱だ」と言われた。
しかし、心の中でとは言え、排泄を他者に曝して快感を覚える性癖を淫乱と称するには、次元が違うように思えた。
その日から、私は、セックスする度、オナニーする度、排泄をする度、観察者を意識し、それによって、一層の快感を覚えるようになった。
琢磨も、私のそんな性癖に気付いた訳ではなかっただろうが、自分の部屋やホテルでセックスするより、野外でセックスする事を好んだ。
彼の車で出掛け、高速道路を走り始めると、必ずと言って良い程、助手席の私の乳房を露わにして揉み立て、ショーツを脱がせて女性器を愛撫したり、私に男性器を口で愛撫させたりし、挙句には避難帯に車を停めてセックスしたりした。
郊外にある無料の自然公園の駐車場は、夜にはカーセックスを愉しむ車が何台も停まっていた。
私達も勿論、車の中で愉しみ、時には、公園の茂みの中で、或いは大木の根元で、さらには大胆にもベンチの上で、セックスを愉しんだ。
映画館や居酒屋でも、手で互いに愛撫し合い、抑え切れなくなったら、トイレに駆け込んでセックスしたりもした。
そして、そんな状況で、人目を気にしながらも、激しく興奮し、狂ったように痴戯にのめり込む私を、互いに言いたい事を言い合うような関係になった琢磨は、やはり「淫乱」と称するようになった。
私と琢磨の関係は、武雄のように、恋人同士と言うより、セックスを愉しむ相手であったかも知れない。
琢磨に要求された事はなかったが、彼が放尿や排泄を観たいと望んだら、恐らく私は応じただろう。
しかし、幸か不幸か、彼はそうした事には興味を抱かなかったようだった。
彼は数限りなく繰り返したセックスの最中に私の肛門にさえ、指を触れた事がなかったのだ。
琢磨と交際い始めて、一年経った。
私は自然の成り行きとして、どちらから言い出すでもなく、借りていた部屋をそのままにして、琢磨の部屋で暮らすようになっていた。
「何時も優香の身体を観ていたいから」
真夏、エアコンを利かせても暑い部屋で、琢磨は私に全裸で過ごす事を要求した。
彼の視線を常に全裸でいる自分を意識し、彼の男性器を意識すると、当然のように媚肉が疼き始め、彼に甘えるように抱き着く。
彼も同様で、テレビを観ている時でさえ、私を抱き寄せてベッドに圧し倒した。
休日など、夜明けから夜中まで、トイレに行く以外は食事もせず、ベッドで抱き合い、勃起を挿入されたまま、テレビを観たりもした。
そうして、クリスマスを過ごし、晦日、元旦を経て、寒い冬を過ごした。
冬でも勿論、部屋では暖房を利かせ、全裸で同様の生活を過ごした。
職場では当然のように、私達の関係は知られ、上司までが、何時結婚するのかと尋ねるようにさえ、なった。
そんなある日、彼の母親が田舎から上京して来る事になった。
その前日まで、私は彼の部屋で過ごし、翌朝自分の部屋に戻る事にしていた。
朝、ベッドで何時ものように、愛し合った後もベッドで抱き合ったまま過ごし、彼の母親が到着するであろう前に、私は身支度をして部屋を出て、電車で自分の部屋に戻る。
独りの部屋でも、全裸になるのが癖になってしまっていた。
私は部屋を片付け、二週間振りくらいに掃除をした。
洗濯はクリーニングに出したり、琢磨の部屋の近くのコインランドリーで済ませていた。
その夜、久し振りにオナニーをし、排泄をする。
琢磨とセックスする時でさえ、もう当然のようになっていた、観察者達が現れる。
外でセックスしたりするのも、勿論充分刺激的ではあったが、観察者達の視線に犯されながら、独りで痴戯に耽るのも、格別な興奮を呼び起こした。
翌日、ベッドで独り、何もせずに昼過ぎまで過ごす。
土日祝日と、三連休だった。
琢磨のいない休日を、私は持て余した。
彼は、母親に私との関係を話すのだろうか?
彼は、私を紹介する為に母親を呼んだのではないのだろうか?
琢磨と?
結婚?
相手としては充分だったが、彼との関係は、そんなイメージではないような気もした。
それに彼は適齢期でも、私は未だ二二歳になったばかりだし、望まれたら応じるかも知れなかったが、未だ結婚を意識するには早過ぎる気がしないでもなかった。
ふと、母親が何時帰るのか知らない事に気付いた。
私も琢磨も部屋に電話を引いてはおらず、何時もは、会社で話が出来たので、その必要もなかった。
携帯電話は未だ特定の人達しか持てない程、高価であったし、ポケットベルも、琢磨との間では、それ程必要でも有効でもなかった。
普通に、三連休を利用して上京して来たと考えれば、明日の午後には、琢磨独りになっているはずであった。
明日行ってみよう。連休最後の日になり、私は彼に無性に逢いたくなっていた。
彼と交際い始めて二日も逢わないのは初めてだった。
セックスも勿論、三日もしない事はあり得なかった。
生理の酷い時でさえ、彼はクリトリスを愛撫して私を満たしてくれたし、私はお返しに口と手指で彼を満足させていたのだ。
夕方になれば、大丈夫だろう。
私は、その日の夕方、彼の部屋を訪れた。
彼が母親に、私の存在を話していないかも知れない。
万が一、母親と貌を合わせても、琢磨の相手として恥ずかしくないように、それなりの服装に身を包んだ。
それでも、音を潜めて合鍵で部屋のドアを開ける時、合鍵を持っている事の言い訳を考えていない事に気付いた。
しかし、その時には既に部屋のドアを開けていた。
意外な事に、玄関先に母親のであろう靴が、そしてテーブルの上に母親のであろうバッグが置かれていたが、ダイニングキッチンに二人の姿はなかった。
買い物にでも出掛けているのであろうか?
それにしても、母親の靴とバッグが置いてある。
明日、仕事を終えた夜に逢う事にすれば良い。
私は、すぐにそう思い直して、部屋を出ようとした。
その時、私の耳に信じられない言葉が飛び込んで来た。
「ああっ、た、琢ちゃんっ、お、おま○こっ、い、良いっ」
《な、何っ?お、おま○こっ?って?だ、誰っ?女?》
一気に高鳴る鼓動を潜めて振り返る。
耳を澄まさないと気付かないが、奥のベッドルームから忙しない喘ぎ声が洩れている。
「ああっ、い、何時もっ、た、琢ちゃんはっ、じょ、上手ねっ。イ、イキそうだわっ」
《お、お母さんっ?ま、まさかっ、か、彼とっ》
近親相姦。
信じられない言葉が、脳裏を過った。
「が、我慢出来ないっ。も、もうっ、い、挿れてっ」
見た訳ではないが、声から判断する年齢からして、明らかに母親だった。
「ママ、おま○こと、けつの孔と、どっちが良い?」
《ああっ、た、琢磨っ。ママ?け、けつの孔っ?》
私は凍り付いていた。
声の主は間違いなく琢磨だった。
(続く)
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