アナルファンタジー(5)激変-第11話
作家名:優香
文字数:約3140文字(第11話)
公開日:2021年1月25日
管理番号:k066
そして四月、東京での新しい生活が始まった。
短大は町田市にあり、父母の金銭的な負担を軽くしようと、さらに神奈川県に入った座間市の郊外に家賃の安いワンルームを借り、そこから通う事になった。
そして生活に慣れたら、アルバイトをして、生活の足しにしようと考えたのだ。
日本文学史を選択した大学の授業は、それほど大層なものではなく、高校の授業に毛の生えたようなもので、それ程必死で勉強しなくても着いて行けて、卒業出来るであろうと感じられる程度のものだった。
周囲の学生も、通った女子高同様、勉強よりもタレントやバンド、ファッション、化粧品、遊びなどにしか興味を示さないような連中ばかりで、それ程勉強熱心ではなかった私でさえ、《お前ら、もっと勉強しろよ》と感じる程のレベルであった。
二月程で大学生活に慣れて来た私は、夏休みに入る前から、町田市にある喫茶店でアルバイトを始めた。
アルバイトをするのは初めてで、最初は失敗続きで注意されてばかりだったし、時給もそんなに高くはなかったが、従業員の人達も、神経質で怒りっぽい店長を除いては親切で好意的な人達ばかりだったので長続きしそうな予感がした。
「何時もの、お願いね」
「は、はい。ありがとうございます」
ドアを開いて入って来た麗子さんのところに注文を取りに行く。
彼女は私の眼を見詰めて、華やかな微笑みを浮べた。
彼女に見詰められると、何時もどきどきする。
麗子さんは、このお店の開店当時からの常連で、三〇歳前後だろうか、どんな仕事をしているのかは解らなかったが、肉感的で、男性なら、いや、女性でも一目みたら、視線を離せない程美しい女性だった。
亜紀さんは漁師町には珍しく上品で清楚な美人であっても、茂樹との妊娠、堕胎の噂がなければ一際目立つというほど派手ではなかったが、麗子さんは、そこにいるだけで存在感があって、正反対のタイプの美人だった。
麗子さんの潤んだような瞳、濡れた唇、乳房の隆起、尻肉の動き、脚の肉付きを見詰めると、性的な刺激が湧き起こって来る。
それは、私が亜紀さんと女性同士のセックスを経験したからであっただろうか。
「お、お待たせ致しました。ごゆっくり、どうぞ」
コーヒーを運んでテーブルに置く手が震えて、カップが音を立てる。
ときめく鼓動を聴かれてしまいそうな気がして、恥ずかしくなる。
「貴方、今日お仕事何時まで?」
テーブルを離れようとした時、麗子さんの言葉が背中を刺した。
「ご、五時までです、が?」
驚いて振り返って観た彼女の眼が妖しく輝いていて、私は思わず眼を逸らした。
「終ってから、お暇だったら食事しましょう?良い?」
驚いて彼女の表情を見詰める。
彼女は何でもないように、静かに微笑んでいる。
「あ、は、はい」
「お店の前で待ってて。車で来るから。良いわね?」
「わ、解りました」
彼女が私を食事に?
私を誘った意味も、食事をする意味も、判らなかった。
食事して、それからどうするのか?
ただ食事するだけと想えなかったのは、私の想い過ごしかも知れないと考えようとはしたものの、ふっと仕事の手が空くと、彼女と全裸で抱き合っている自分が脳裏に浮かび、媚肉が疼き出した。
仕事を終えて、急いでトイレに入る。
おしっこをした後ペーパーで女陰を拭うと、溢れた愛液で指が滑った。
《私、期待してる?いやらしい》
麗子さんとの、何かを期待して興奮している自分を恥じ、戒めたが、予感はあった。
お店の前に出ると、白のBMWが待っていて、クラクションがなった。
車に乗り込むと、彼女は無言で車を走らせた。
有名な老舗の鮨屋で、お寿司をご馳走になる。
「貴方が漁師町の生まれだからお魚が好きだろうと想って。お酒も?めるでしょう?」
私が漁師町の生まれだという事を、お店の誰かに聴いたのだろうか?
「久し振りに美味しいお魚を食べて、少し?み過ぎちゃいました。ごめんなさい」
「良かったわ。気に入ってくれて。この後、もう少し付き合ってね?」
二人で車に戻ると、彼女はハンドルを握って、そう言った。
車は、少し走って、高級そうなマンションに入った。
酔ったせいなのか、これから私が期待しているような何かが起こりそうな予感がするのか、鼓動が高鳴る。
「どうぞ。心配しなくて良いわ。私の部屋よ。私独りだから」
お洒落にコーディネートされた家具が設えられた部屋に案内される。
ソファーを勧められて腰掛けていると、彼女がブランディとグラスを運んで来て、傍に腰掛けた。
改めて乾杯して、ブランディを口に含む。
「貴方、レズの経験があるわね?」
いきなり耳に飛び込んで来た麗子さんの言葉に、私は口に含んだブランディを慌てて?み込んでむせてしまった。
何と応えたら良いのだろうか。想いを巡らせる。
「黙っている処を観ると、そうなのね?」
俯いていると、彼女が私の肩を抱いて圧し倒した。
「ああ、わ、私っ」
混乱したまま、対応に困っている私の唇を彼女の唇が塞いだ。
抵抗するにも力が入らない。
いや、期待した事が、期待した通りの成り行きになったのだ。
舌が私の半開きの唇から侵入して来て、私の舌をなぞり上げる。
ぞっとするような官能が私の媚肉を疼かせ始めた。
熱い潤いが膣内に満ち溢れ、膣孔から滲み出るのが解った。
彼女の豊かな乳房が、私の乳房を圧し潰す。
「ああ、こ、困りますっ」
唇が離れ、思わず言葉を吐いたが、しかし、勿論本心ではなかった。
「私は貴方が好きよ。貴方、私の事、嫌い?」
彼女の手が私の洋服を脱がして行く。
「き、嫌いだなんてっ。ああ、ずっと、す、素敵な方だと」
言い終わらないうちに再び彼女の唇が私の唇を塞いだ。
今度は、私も戸惑わずに、彼女の唇と舌を貪り吸う。
ブラジャーが外され、私の乳房が露わになる。
彼女の唇が、乳房の先端で一気に勃起した乳首を啄ばむように吸い立て、舌先で転がされる。
そうしながら彼女も急いで全裸になった。
「可愛いわ。貴方。本当に素敵よ。貴方が、あの喫茶店にアルバイトで入った時から、こうなりたかったのよ」
「あ、は、恥ずかしいっ。あ、貴方みたいな、す、素敵な方が?わ、私なんかを?」
「謙遜しなくても良いわ。貴方、私の好みのタイプなの。一目観ただけで、レズの経験があるって感じたのも、当たってたわね」
スカートとショーツが脱がされ、彼女の指が女陰の襞を割った。
「おま○こ、こんなにぬるぬるにして。本当は期待してたんでしょう?」
「ああ、は、恥ずかしいっ。わ、私っ。ああっ、そ、そこっ」
彼女の指がクリトリスを圧し込んだ。
「敏感なのね?愛し甲斐がありそう」
彼女が私を半身で包み込むように抱き、首の下から伸ばした手で両方の乳房をわし掴みにして揉み立て、指の間に二つの乳首を挟んで転がし、クリトリスを擦り上げ、揉み込み、女陰の襞をなぞり上げる。
「ああっ、か、感じますっ。ク、クリトリスッ。お、おま○このっ、ひ、襞もっ」
「前に交際ってた女性が、そうやって、いやらしい言葉を吐くように、貴方を仕込んだのね?嫉妬しちゃうわ」
「ああっ。は、恥ずかしいっ、お、おま○このっ、な、中っ。そ、そんなに、ゆ、指をっ、う、動かしちゃっ、だ、だめですっ」
彼女の二本の指が膣孔にめり込み、妖しく蠢く。
恥ずかしい程夥しく溢れた愛液の濁音が響く。
私は尻肉を浮かせ、彼女の指の動きに併せて女性器を突き出し、振り立てた。
「こんな風にしちゃ、どうしてだめなの?」
彼女の熱い喘ぎが、耳の孔に吹き込まれる。
「ああっ、は、恥ずかしいっ。も、もう、イ、イキそうですっ。は、恥ずかしいっ」
「ちょっと弄ってあげただけで、こんなにおま○こ、ぐちゃぐちゃにして。もうイッちゃうのね?エッチな優香は」
「優香ちゃんはエッチ」
亜紀さんの言葉を想い出した。
「淫乱な女」
そして、武雄の言葉も。
私はやはり、普通の女性よりも淫乱なのだ。
(続く)
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