アナルファンタジー(5)激変-第10話
作家名:優香
文字数:約3180文字(第10話)
公開日:2021年1月18日
管理番号:k066
「は、恥ずかしいからっ、み、観ないでっ」
先に浴槽に浸かった彼が見つめる前で、私は彼に背中を向けて女性器を洗った。
膣孔に指を挿入して拡げると、彼の精液が指先をすり抜けて滴って流れた。
彼に抱かれるように後ろ向きにお湯に浸かると、彼が両手を回して私の乳房をわし掴みに揉み立て、乳首を指で挟んで軽く捻り、転がした。
「ああ、気持ち良いっ、か、感じちゃうっ」
私は彼に甘えるように訴え、裸身をくねらせて委ねながら、後ろに回した手で彼の勃起を握り締めて軽く扱いた。
「もっと感じさせてやる」
彼が二つの乳房を片手で寄せてわし掴みに愛撫しながら、空いた手を降ろして女陰の襞をなぞり上げ、クリトリスを揉み込み、擦り上げる。
「ああ、わ、私っ。ち、ち○ぽでっ、お、おま○こされるよりっ、ゆ、指や、お、お口でっ、い、今みたいにされる方がっ、か、感じるのっ」
それは本心だった。それも亜紀さんとのセックスで慣れたせいだった。
「し、してやるから、そこに座れっ」
彼が私に浴槽の縁に腰掛けるように促した。
私が浴槽の縁に腰を降ろして脚を大きく拡げると、彼は洗い場にしゃがんだ。
彼のごつごつした逞しい手指が一本、やがて二本、私の膣孔にめり込んで来て、しゃくるように擦り立て、唇と舌が、クリトリスと女陰の襞を吸い立て舐め上げ、弾き転がした。
「ああっ、お、おま○こっ、い、良いっ、ふ、太い指がっ、お、奥までっ、め、めり込んでるっ。ク、クリトリスッ、も、もっときつくっ、す、吸ってっ。だ、だめっ、す、すぐっ、イ、イクわっ。ああっ、い、良いのっ、か、感じるっ。イ、イッちゃうっ。イ、イクイクッ、イ、イクーッ」
私は必死で浴槽の縁を両手で掴み、浮かせた尻肉を振り立てて彼の愛撫を貪り、エクスタシーの波に?まれて裸身を激しく痙攣させて絶叫した。
「お、お前っ、ほ、本当にイキ易いんだなっ?淫乱女みたいだっ」
あっと言う間にエクスタシーを究めた私を彼が驚いた表情で見詰めるのを感じた。
「何よっ、い、淫乱女って。そんな言葉っ、遣わないでっ。淫乱な私が嫌なら、もう逢ってあげないわよっ」
私は半分冗談で、そっぽを向いて怒った振りをした。
「い、言い方がっ、わ、悪かった。す、すまんっ。あ、謝る。お前が淫乱なら、もう一回したくなったおれも淫乱男だもんな」
彼が心からすまなそうに、私をまぶしそうな眼で見詰めた。
「ま、未だしたいのっ?い、良いわっ。わ、私、イカせてもらったから、も、もう一回っ、さ、させてあげるっ」
恩着せがましく言ったものの、実際には、亜紀さんとのセックスでは、際限なくエクスタシーを究めていたのだから、私自身も未だ収まってはいなかったのだ。
彼が私を後ろ向きにして浴槽の縁に手を着かせ、尻肉をわし掴みにすると、一気に貫いて来て、激しく抽送し始めた。
私は獣のように呻きながら、彼の勃起を膣粘膜で締め付け、彼の勃起の抽送に併せて尻肉を振り立て、二度も射精して尚余裕のある彼の三度目の射精まで、何度もエクスタシーの波に襲われて、意識を失っていた。
それ以来、武雄と交際い始めた私は、彼が時化で漁が休みの日は必ず逢い、彼の逞しいセックスを堪能した。
町ではすぐに、私達の交際いが、評判になった。
「ホテル代が勿体無いから、家の二階の部屋貸してあげようか?優香ちゃん達がおま○こしてる時、茂樹と?みに行ってあげる」
亜紀さんも武雄と私の関係を知って、からかった。
実際に、亜紀さんと茂樹の好意に甘えた事も、何度かあったし、亜紀さんが真剣な表情で私に言った事があった。
「今度うちでする時、優香ちゃんがセックスするとこ、こっそり観てみたい」
私はその言葉を聴いて、自分の媚肉の奥底がいきなり疼き始め、異様にざわめくのを感じていた。
《観られたい?私、亜紀さんに?淫乱に狂ってる自分を?観せたい?》
私がセックスする処を亜紀さんに観られる。
省吾とセックスしたのも、武雄とセックスしたのも、勿論二人をそれぞれ、その時々で好ましく感じていたからだが、やはり私は未だ亜紀さんを愛していた。
だから二人には「好き」とは言えたが、一度も「愛してる」とは言えなかった。
想像してみる。
愛する亜紀さんの眼の前で、セックスにのめり込んで狂う恥ずかしい痴態を晒す、それがどんなに私を狂わせるだろう。
愛する亜紀さんがそんな私を観て激しく興奮して欲しい、オナニーをして観せて欲しい。
私はそれを観ながらエクスタシーの奈落の底に堕ちる。
そんなシーンを想像して酷く興奮している自分に気付いた。
それは生まれて初めて覚える感覚だったが、その想いを拒む事が出来ない自分にも気付いた。
また、心の奥底からそうしたいと願う自分にも気付いた。
この時の感情が、何時か私の異常な性癖を導き出す事になるとは、この時勿論想いもしなかったのだった。
「あ、亜紀さんなら、み、観られても良い」
かつては、数え切れない程、互いに痴態を晒し合った相手であった。
私が亜紀さんに抱き着き、当時とは比較にならないほど豊かになったが、それでも懐かしい胸に顔を埋めると、亜紀さんはただ私の髪を撫でるだけだった。
亜紀さんは、本当は私とセックスしたくて、でも結婚している女性として我慢しているのではないか、とも想えた。
父母は、私が漁師の妻になる事を反対しているのか、私と武雄の交際を快くは想っていないようで、一度尋ねられた事があったが、私が「武雄とは結婚しないと想う。私大学か専門学校に行きたいから」と言うと、驚いた反面、少しは安心したようであった。
その秋、一年程前から書き溜めていた私の小説が完成し、一月後に開催された学園祭で発表した。
別にそうするつもりで書いた訳ではなかったが、部活動の一環として創作物を一人一作発表する事になっており、他に何もなかったから提出しただけであった。
それが、大変な騒動を巻き起こした。
私の書いた小説は、女子高である学校では暗黙のタブーになっていた女性の同性愛を描いたものだったからだ。
まして、私は露わなセックスのリアルな描写さえも表現した。
亜紀さんとの性愛を描いたものであったが、勿論主人公は私ではなかったし、相手が亜紀さんである事を匂わせる表現も一切していなかった。
亜紀さんには、コピーして渡した。
亜紀さんは一気に読み終えると、明らかに性的に興奮した様子で私を抱き締めた。
そのまま亜紀さんとセックス出来たらどんな官能が私を感動させただろうか、しかし、亜紀さんは私に軽いキスを見舞っただけだった。
作品が学校の外に出る事は、幸か不幸かあり得なかった。
教師達、そして同級生、後輩達が私を観る視線が変わったのは当然の事であったが、私は最初からそれを覚悟していたので、特別な感情は抱かなかった。
ただ、一部の教師や女生徒は、少し離れた位置からではあったし、他の教師や女生徒に悟られない様にではあったが、私に好意的に接してくれたのも事実であった。
彼らは女性の同性愛を語る事をタブーとしている古い体質の学校に疑問を抱き、あるいは、自身が同性愛を体験しているか、体験しようとしているかであったであろうから。
しかし、私が、小説を発表する前も、した後も変わらない学校生活を送っていたせいか、そのうち、私を取り巻く違和感のある視線は、何時か次第に消えて行った。
そして年が明け、私は、毎年の合格率が一倍を切り、受験さえすれば誰でも合格すると言われていた東京の女子短大を受験して、勿論合格した。
私立の割には入学金も授業料も高くなかったので、父母も私が漁師の嫁にはならず、三流とは言え、大学に入る事で安心したのか、快くお金を負担してくれた。
武雄は、私が大学を卒業するまで待つと言ったが、離れ離れで二年も恋人、もしくはセックス相手無しでいられる程、私自身も、また彼も耐えられるとは想えなかったので、その言葉は一応聴いたふりだけして置いた。
(続く)
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