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記憶の中の女達〜(6)暴力団組長の娘と組長の家で-第11話



作家名:淫夢
文字数:約3210文字(第11話)
公開日:2020年11月26日
管理番号:k057


この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。



挿絵の官能小説画像

「事実は小説よりも奇なり」とは、時折耳目にする言葉だが、この体験は、真にそれを地で行った話である。


「こんにちは!」

ある日曜の夕方、“F”にいると、女子二人組がやって来て、私の席に座った。

彼女達とは何度か相席をした事があって、学生運動をやっている連中にしつこく言い寄られている処を救ってやった経緯があった。

“A”女子短大付属高校の3年生だと言っていた。

日焼けした方が俊子、色白な方が久美、二人共高校生とは信じられないほどセクシーだったが、はっきり言って美人ではなかったし、洋服の上からでも判るほどはち切れそうな乳房をしていた。

つまり、私の好みではなかった。

「ねえ、今日はゲイバーお休みでしょう?何処か連れてって」

俊子がにやにやしながら、甘えた声を上げた。

「ホテルでも良いわよ。明日の夕方まで暇なの」

久美も、悪戯っぽく笑った。

「お前ら二人とホテルなんて、か弱いち〇ぽが持たねえよ」

生来明け透けな私と、同様の彼女達は、同席した際に平気で猥談を交わしたりした。

「あら、大丈夫よ。私達、こう見えて結構控え目だから」

そう言う俊子の眼が笑っていた。

二人とも、見るからに精力的で好色なタイプだった。

「うそ言え。まあ、良いや。どっか行こう」

私は二人を連れて“F”を出た。

7時は回っている。

先ず酒だ、と想った時に、ある趣向が浮かんだ。

「そうだ。面白い処に連れてってやるよ」

「面白いの?」

「まあ、お愉しみだな」

「何処?」

「ゲイバー」

「日曜もやってるの?」

「ゲイバーなんて初めてよ」

久美が少し緊張した面持ちになった。

「あら。何事も経験よ」

そういう俊子も貌から微笑みが消えた。

意を得た私は、二人の背中を圧した。

「やってる。行くぞ」

新宿2丁目まで歩き、狭い路地を入って“N”のドアを開ける。

「あらーっ、吉田君。いらっしゃい」

「キャー、女よ。女が来たわ。二人もよ」

造ったような悲鳴が店内に響いた。

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何時もの大学生のアルバイトが二人、カウンターで出迎える。

「こんな店に若い女二人連れて来て、どうするつもりなの?」

元自衛隊員のママが、しなを作って私に抱き着き、髭剃り跡の青々しい頬を私の頬に擦り付ける。

厭な素振りはしないが、何度されても、気持ちの良いものではない。

「後で、あれ、やって」

「良いけど、彼女達、大丈夫?まあ、あなたがここに連れてくるんだから、処女じゃないわね。良いわ」

ママに耳打ちしてから承諾を取り、カウンターに座る。

4人掛けのカウンター席の一番端に私、俊子、久美を真ん中にして、ママが反対側に座る。

他には後ろに4人掛けのテーブルが二つある、“R”も同じで、新宿2丁目のゲイバーはほとんどこんなレイアウトだった。

「オーナーのお酒出すわね?」

「おれはロック。この子たちは水割り、ママも、皆で呑もう」

カウンターの中の二人が、わざとらしく小指を立てて酒を用意する。

「ゲイバーって、こんな処なんだ」

「うん。普通のスナックと変わらないね」

二人の言葉に私が継ぐ。

「気持ち悪いだけだよ」

「あら、男同士って気持ち良いわよ」

ママが笑いながら私を睨む。

普通じゃないんだ、ここは。

私は視線が合ったママと、笑い合った。

「ホモのセックスって、その、お尻でするんでしょう?」

「当り前じゃない。おま〇こ付いてないんだから」

「痛くないの?」

「最初は痛かったわよ。でも、女の処女も一緒でしょう?」

「う、うんちで、汚れたりしないの?」

「あら、ちゃんと、お浣腸してきれいにするのよ」

「当り前じゃない。そんなの。ち〇ぽにうんちが付いて来たら、興醒めじゃない」

酒が進むに連れて話が卑猥に盛り上がる。

アルバイトの二人が、高校生の時に男性を体験したとか、クラブの先輩にお尻の処女を奪われたとか、最近は慣れて来て、快感を覚えるようになったとか、ホテルを出る時お金をくれるから仕方なしにお尻を捧げてるとか、面白可笑しく語るのを聴く。

話しているうちに、俊子と久美の乳房が起伏し始めた。

話の内容に多少興奮しているのか、酒に酔ったのか、頬が上気して、唇が開き加減だ。

私はママに目配せした。

「さあ、ショータイムよ」

ママが立ち上がって、店のドアを内からロックし、カウンターの上のスポットだけを残して照明を落とした。

「あら、照明暗くして、ショータイム?」

「何が始まるの?」

何も知らない二人が私の顔を覗き込んだ。

カウンターの二人は奥の調理場に消えている。

有線放送のムードミュージックが消え、サム テーラーの“ハーレム ノクターン”が店内に響く。

「すぐに判る」

「あの二人は?」

「キャーッ!」

「ああっ、な、何っ?!」

大学生二人が、奥からカウンターの中に出て来た。

超ビキニのナイロン製のパンティを纏っただけの、ほぼ全裸である。

そのパンティも恥毛の叢や、奥で扱いて勃起させた男根が透けて観える。

彼らは、音楽に併せて腰をくねらせ、互いの勃起を擦り併せて、セックスを連想させる動きをしている。

「ああ、な、何て事っ」

「い、いやらしいわっ」

彼女達は貌を両手で覆いながら、明らかに指の間から二人の淫猥な踊りを視ていた。

そして。

大学生二人は、ついにカウンターの上に膝立ちになり、俊子と久美の前に股間を突き出したのである。

私は、その踊りには勿論興味がなく、俊子と久美の表情を観察していた。

二人は手を貌から離し、魅入られるように二人の勃起を視詰めている。

曲が“スターダスト”に変わった。

大学生二人が、申し合わせたように、パンティを膝まで降ろし、ついに勃起を指で扱き始めたのだ。

「やだっ、す、すごいっ」

「こ、こんなのっ」

俊子と久美が、今にも勃起を握り締めてしゃぶり立てそうなほど、至近距離に貌を近付けて、半開きの唇から熱い喘ぎを洩らし始めている。

「はーい。ショータイム、終わり」

“スターダスト”のエンディングで、ママが手を叩いた。

私も一緒に拍手する。

大学生二人が、一礼して奥に入って行った。

「すごかったっ」

「こんなのって」

「興奮したでしょう?」

ママが、照明を戻して、ドアを解錠し、席に戻った。

大学生が服装を整えてカウンターに戻って来た。

「もう少しで大切なち〇ぽ、喰われる処だったわ」

「今にも食いつきそうだったもんね」

「やだ。恥ずかしい」

二人が声を揃えた。

「そろそろ、帰るか?」

「うん」「うん」

「これから女二人相手に頑張るのね?」

「そう。ママ、一人手伝ってくれよ」

会計しながら冗談を言う。

「あなたなら、私の方からお願いして相手するけど、女は厭、絶対厭」

ママが笑いながら私を睨んだ。


そのまますぐ傍の、何時ものラヴホテルに入るが、日曜の夜なのに満室だった。

「他のホテル探すか」

「私、あんなの観たから、我慢出来ない」

「私ん家、行こう」

「そうね。俊子の家ならタクシーで20分程だし、私、タクシー代出すわ」

「お前ん家?」

「そう、広い家だし、私の部屋、離れだから」

俊子が通り掛かったタクシーを止めて、先に乗った。

久美が私を真ん中に圧し込んで、最後に乗り込む。

「何時も、あんなの、観てるの?」

俊子が、ジーンズの上から私の男根を擦った。

「おれは興味ねえ。あそこであんなショータイムやってるのは知ってて、お前達が悦ぶと想ってさ」

久美が私のジーンズのファスナーを降ろし、男根をスラックスから引き摺り出した。

おい、タクシーの中だぞ。

運転手を視ると、素知らぬふりをしてくれている。

まあ、良いか。

二人の指で揉みくちゃにされた男根が、あっと言う間に勃起する。

「あんなの観たら、堪んないわよ」

私もお返しに、二人のスカートをたくし上げ、ショーツの縁から潜らせた指で、二人の女陰を探った。

余程興奮したのだろう、二人の女陰処か、ショーツの縁まで愛液で滑っていた。

運転手の耳目に注意しながら、膣孔に潜らせた指を蠢かせる。

二人は私の肩に貌を預け、熱い喘ぎを洩らしていた。

二人の喘ぎも淫猥な愛液の濁音も、タクシーの運転手の耳に届いたのだろう。

運転手がラジオの音楽のヴォリュームを上げてくれた。



(続く)





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