アナルファンタジー(5)激変-第5話
作家名:優香
文字数:約3070文字(第5話)
公開日:2020年12月7日
管理番号:k066
「こんばんは。お邪魔しまーす」
私は身を縮めて亜紀さんの後に従った。
煙草の煙と酒の匂いが充満していた。
「おお、珍しいな。女の客だ」
中では、三人が花札をしていて、後の三人はテレビを観たり、雑誌を読んだりしていた。
「その辺片付けて、適当に座れ」
亜紀さんの恋人の茂樹が、私と亜紀さんを認めて貌を上げて微笑んだ。
「ほう。進洋丸の船長の娘か?優香って言ったっけな?ここは初めてだな?」
顔見知りの若い漁師が、花札を睨みながら、私を一瞥して言った。
散らかっている雑誌を片付け、亜紀さんと並んで、部屋の窓辺に座る。
アダルトビデオの紹介のページや、ヌード写真が開いたままのページを視線に止めながら、私の媚肉が疼き始めていた。
「おお、進洋のとこの娘か?この前まで子供だと想ってたら、おっぱいも大きくなって、美人になったな?おれと一晩付き合ってくれよ」
寝転がってアダルト雑誌を見ながら、別の漁師が私を見上げた。
皆知っている顔ばかりだったし、普段でも道で遭えば挨拶を交わす若者ばかりだった。
私が戸惑っていると、亜紀さんが大人びた声で言った。
「だめよ。優香ちゃんは、未だ処女なんだから」
「ああ、亜紀さんっ、そ、そんな事っ、い、言わないでっ。は、恥ずかしいっ」
否定しながら、亜紀さんが言った言葉は、私が処女で、自分は処女ではないと、公言しているようなものだと、ふと想った。
「それなら、尚更優香とやってみたいなあ。今時の高校生は処女なんて珍しいって話だからな?」
寝転がってアダルト週刊誌を読んでいた若い漁師が、私をからかった。
彼は武雄と言い、同じ町内で、ずっと幼い頃一緒にアサリ採りに何度か連れて行ってもらった事があった。
武雄は私より三つ年上で、三年間の年季が明けた、つまり一人前の漁師として認められて他の漁師と対等に給料を貰えるようになったばかりのはずだった。
「女っ気がないから可愛そうだと想って、折角来てあげたのに、いやらしい事ばっかり言ってからかうと、帰っちゃうぞ」
亜紀さんが、また大人びた表情で言った。
私と愛し合っている時よりも、大人びて見えたのは、恋人が傍にいるからだろうか、それともこの若衆部屋の雰囲気がそうさせているのだろうか。
「ビール、?むか?」
茂樹が花札を置いて立ち上がり、部屋の隅の冷蔵庫から缶ビールを二本出して、私達にくれた。
亜紀さんは慣れた手付きでプルを外して、勢い良く一口?んだ。
「ああ、美味しい」
私は、お正月にお神酒に口を付けるくらいの経験しかなかったが、子供扱いされるのも嫌だったので、同様にした。
「優香ちゃん。お酒?めるのね?」
亜紀さんが、悪戯っぽく私の貌を覗き込んだ。
「あ、あんまり?まないけど、少しくらいなら」
喉越しの冷たさに反比例してお腹が熱くなったような気がした。
「お前の親父も酒?みだからな。高校生にもなれば、もう大人だよな?」
一番年上の漁師がリモコンを操作してテレビを点けながら、私に向かって意味ありげに微笑んだ。
明るくなったテレビの画面に何気なく向けた視線に、いきなり男女の結合場面が飛び込んだ。
先刻片付けた雑誌の写真で観たような、性器がぼかしてあるようなものではなかった。
「い、いやーっ、な、何っ?」
私は一瞬、幼い頃、薄暗がりの中でこっそり観た、父母のセックスを想い出していた。
「ゆ、優香ちゃん、初めて観るの?こ、この前観たのと違うのねっ?」
観ると、亜紀さんは平静を装って画面を見つめながらも、貌が緊張で強張っていた。
他の漁師達は、何時も見ているからなのか、特に関心もなさそうで、表情を変えずに花札に興じたり、アダルト雑誌を読み続けたりしていた。
テレビを点けた漁師と私と亜紀さんだけが、食い入るように画面を見つめた。
勃起した男性器が激しく出挿いりし、その男性器を咥え込んだ膣孔が抽送される度に妖しい蠢きを繰り返して白濁した愛液を溢れさせ、愛液は下部でひく付きながら勃起の抽送に伴って形を変える肛孔にまで滴っていた。
亜紀さんが私に愛撫される時のような、喘ぎと快感を訴える呻きが耳に飛び込んで来る。
視覚と聴覚両方からの刺激が媚肉を熱く疼かせ始めた。
居心地が悪くなって座り直すと、パンティの底部が濡れているのが解った。
《ああ、綺麗な人。あんな人が、大勢の人が観るビデオでセックスするなんて》
亜紀さんとはタイプが違う、もっと大人の成熟した美しい女性が、男性の手に豊かな乳房を揉みしだかれ、眼を閉じたまま時折いやいやをするように貌を振って熱く喘いだ。
女性器や男性器の俗称が、熱い喘ぎに閉じる事が出来ない赤く濡れた唇から洩れる。
私は、無意識のうちに、性器の結合シーンよりも、女性の表情に官能を覚えていた。
美しいと感じた。
性器の結合部分というのは、むしろ男性器も女性器もグロテスクであり、その結合部分が私の官能を刺激するとは想えなかった。
しかし、そのグロテスクな性器の結合と摩擦によって、上品な女性が快感に美貌を歪め、熱く喘ぐという、奇妙な連鎖が、私の媚肉を疼かせるのだった。
鼓動が高鳴り、呼吸が速くなるのを悟られないように、必死に抑える。
やがて、男性が裸身を翻して勃起を膣粘膜から抜き出し、女性の貌に突き付けた。
女性は目を閉じたまま、開いた唇に触れた勃起に向かって舌を伸ばした。
男性は自ら愛液に濡れ光る勃起を指で扱き、先端から夥しい精液を噴出させた。
女性は舌先と唇に噴出した精液を受け止め、舐め取り、呑み込んでは喘いだ。
「ゆ、優香ちゃんっ、か、帰ろうっ。お、お邪魔しましたっ。ビールもらって行くね?」
亜紀さんが私の手を取って立ち上がった。
「亜紀、明日の夜、空けとけ。船から上がったら、車で迎えに行く」
茂樹が、亜紀さんに声を掛けた。
「亜紀。今、ビデオ観て溜まったの、明日茂樹にたっぷり抜いてもらえ」
「優香は帰って、オナニーするのか?勿体無い。おれが慰めてやろうか?」
他の漁師が私と亜紀さんをからかった。
「お、お邪魔しましたっ」
私は慌てて立ち上がった。
「おお、また、何時でも来いよ。優香独りでも良いぞ」
花札に夢中だった武雄が私に声を掛けた。
「皆で、男の良さを教えてやろうか?」
「初めての時は、若い男より、ベテランの方が良いんだぜ」
ドアを閉める時、皆の笑い声が二人の背中を追い掛けた。
「ゆ、優香ちゃんっ。わ、私っ、が、我慢出来ないっ」
海岸通りを急ぎ足で歩いている時、亜紀さんが自宅への方向とは向きを変え、港の外に続く砂浜へ降り、私の手を握り締めたまま、歩き続けた。
私も酷く興奮して、亜紀さんと愛し合いたいと想っていた。
生まれて初めて観た両親以外の他人の、ビデオでのセックス。
生まれて初めて観た、大映しになった男女性器が結合している淫猥な部分。
そしてその結合によって美しい女性があられもなく快楽を貪る表情。
それも数人の若い漁師達が傍にいる部屋で、観たのだ。
その異常な体験が、私を異常に興奮させていた。
亜紀さんの意図はすぐに理解出来た。
人目があるかも知れない砂浜ではあったが、岬の麓に岩場がある。
そこなら、夜でもあるし、誰にも見られないはずだった。
私と亜紀さんは岩場に着くと、港から見えない方に回り、忙しなく洋服を脱ぎ捨てると、抱き合ってキスを貪り、乳房を揉み立て合い、女陰を弄り合った。
「ああ、ゆ、優香ちゃんっ、お、おま○こっ、こ、こんなに濡らしてっ。ぬ、ぬるぬるになってるわっ。ああっ、い、良いっ、か、感じるっ」
「あ、亜紀さんだってっ。お、おま○こっ、ぐ、ぐちゃぐちゃにしてっ。な、中もっ、びしょびしょだわっ。ああ、ク、クリトリスッ、き、気持ち良いっ」
(続く)
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