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記憶の中の女達〜(3)学生運動の女闘士-第6話



作家名:淫夢
文字数:約3540文字(第6話)
公開日:2020年10月22日
管理番号:k057


この作品は、過去、実際にセックスした数百人の女性の中の、記憶に残っている数十人の女性との出遭いとセックスと別れを描写。



挿絵の官能小説画像

部屋に入ると、敦子はそのままベッドに仰向けになった。

浴室に入って湯船にお湯を出してやる。

「すぐにお湯溜まるぞ。入れ」

敦子は薄目を開けて、宙を視詰めていた。

起き上がろうとして、またベッドに身体を投げ出した。

「怠くて力が入らない。君、脱がしてくれ」

“おい、良いのかよ”

「自分で脱げないのか?赤ちゃんは」

私は、照れ臭さ半分にお道化て笑いながら、敦子のシャツとジーパンを脱がしてやった。

学生運動に熱を入れ過ぎていてファッションには拘らないのか、下着は当時の大学生には既に流行遅れの、白の綿のパンティとブラジャーだった。

しかし、おばちゃんとおねえさんの妖艶なシルクの派手な下着に慣れた私には新鮮だった。

「ほら、風呂に行け」

私が手を引っ張って起こそうとすると、その手を逆に引っ張られた。

「全部」

「下着もか?」

私は苦笑しながら半身になって、彼女の背中のホックを外した。

想像した通り、細身の割には豊かな乳房が弾けるように飛び出して揺れた。

色白で、乳房、少し大き目の乳輪、小さな乳首の色の境目がほとんどなく、頂上に向って少しずつ色が濃くなっている。

下着を脱がせる時、敦子が尻肉を浮かせた。

パンティを脱がせると、やはりこれも無頓着なのであろう、黒々と夥しく生え茂った恥毛の叢が、眼に飛び込んで来た。

おばちゃんもピンサロのお姉さんも、時折剃ったりして手入れしていたようで、初めてあからさまに視る淫猥な恥毛の叢に、私の男根が一気に勃起した。

今の今まで、敦子とセックスするつもりは全くなかった。

しかし、この状況で手を出さないのは彼女に対して失礼だ。

湧き起こった性欲を自己弁護しながら、洋服を脱ぐ。

私は片手で彼女の乳房を揉み立て、勃起した乳房を吸い、舌で弾き転がし、恥毛の叢を軽く掌で撫で上げ、指を折り曲げて、女陰の襞をなぞった。

そこは既に溢れた愛液に潤んでいた。

尚も乳房と女陰の襞を愛撫すると、敦子の裸身が反応し始めた。

開いた唇から喘ぎ声が洩れる。

そのつもりだったのか?

考えてみれば、女性が男性とホテルに行く、という行為自体、既にセックスをする事に同意しているという事なのだ。

男の経験はあるんだろうな?

一瞬、学生運動に熱中して来た敦子が、もしかしたら処女ではないかという想いが過った。

中指を折り曲げると、粘り気のある愛液に滑る女陰の襞が開いて、指の先端を迎えた。

拒む気配はないから、処女ではなさそうだ。

「だめだ」

半開きの唇から熱い喘ぎを洩らし始めていた敦子が、いきなり叫んで起き上がった。

だめって?この期に及んで?

驚いた私の手を敦子が引いて立ち上がった。

「風呂に入って身体を洗ってからだ」

それなら、先にそうしろよと言い掛けて言葉を飲み込む。

確かに、乳房は匂わなかったが、4日も風呂に入っていない敦子の秘部に触れた指が生臭く匂った。

一緒にシャワーを浴びて、シャンプーを浸けて髪と躰を洗い合う。

おばちゃんやおねえさんの時は愛撫するように洗うのだが、敦子とは何故か子供がふざけっこをするようだった。

一緒に湯船に入り、敦子を背後から抱いてやる。

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片手で乳房を愛撫し、片手で、洗ったばかりなのに、既に新たな愛液に潤む女陰の襞を愛撫してやる。

「君、優しいんだな?」

彼女が、何時の間にか勃起した男根を掌で包んで緩やかに扱きながら、裸身を捻って貌を向け、キスをねだった。

男性経験が少ないのだろう、キスも勃起への愛撫も、お世辞にも上手いとは言えなかった。

しかしおばちゃんやおねえさんの、いかにもという愛撫に慣れた私には新鮮だった。

「何が?」

「酒飲みに連れて行ってくれて、風呂に入りたいって言ったらホテルに連れて来てくれて、洋服脱がせてくれって言ったら脱がせてくれて、一緒にお風呂に入って躰を洗ってくれて」

「ばか、男ならみんなそうするよ。お前の周り、そんな男いないのか?」

そういう男は「優しい」とは言わず、「危ない」と言うのだ。

「うーん。無理矢理された事は何度かある」

「無理矢理?って、好きでもない男に?」

「最初の時は好きな男だったけど。運動始めてから何度か、な。まあ、女が少ないし、仲間だからしょうがないかって」

「しょうがないって?」

あっけらかんと話す敦子に呆れる。

「同じ部屋で着替えていて、いきなり抱き着かれて。彼らも欲求不満だったんだろうな。でも知らない顔してる男も多いな。外で活動中におしっこしたくなって、傍でおしっこしても視ないふりしてたり。我慢してるんだろうな」

「ほんとかよ?」

学生運動をやっている連中は、本当に学生運動だけなんだな、と見当違いなレベルで感心してしまう。

「何かなあ、女として扱われなくなった気がするようになって、随分経つわ」

泣いてる?

敦子の声が震え、小さな肩が震えた気がした。

「おれが女として扱ってやるよ」

私は敦子を急かし、濡れた躰のままベッドに戻った。

時間を掛けて、敦子の髪の毛から足の指先まで、乳房と女性器には一度も触れずに手指と唇と舌で愛撫してやる。

「ねえ、ねえ」

彼女が頻りに乳房を突き出し、脚を大きく拡げて尻肉を浮かし、女性器を宙に突き出す。

頃合いを見計らって、敦子の足元に蹲り、脚を大きく拡げて掲げ、尻肉の下から伸ばした両手で二つの乳房を愛撫しながら、いきなり女性器全体を口に含んで吸い立て、舌を戦がせた。

「い、良いっ」

敦子の裸身が仰け反り、軽く痙攣した。

エクスタシーの絶頂を極めた経験はあるようだった。

私は、尚も、片手で二つの乳房を寄せてわし掴みに揉み立て、乳首を指の間に挟んで転がし捻り上げ、完全に勃起したクリトリスを吸い立て、舌先で転がし弾き、片手の二本の指を熱く蕩け切った膣孔に挿入してしゃくり立てた。

「ああっ、こ、こんなのって、す、すごいっ、い、良いっ」

敦子が裸身を大きく反らし、私の愛撫に向かって乳房と女性器を突き出し、浮かせた尻肉を振り立てる。

「やだっ。だ、だめーっ」

敦子が裸身を再び痙攣させて、すぐに二度目のエクスタシーの絶頂を極めた。

「イク」と言う言葉を知らないのか、今まで交際った男から言わされてなかったのか、或いはその手の小説などを読んだ事がないのか、それも私にとって新鮮だった。

「ほ、欲しいっ、い、挿れてっ」

敦子が震える手で私の頭を掻き毟り、熱く喘いだ。

私は敦子の裸身に覆い被さって乳房を圧し潰すように揉み立て、キスを見舞ってやる。

敦子が私の首にしがみ付いて、キスを貪り、粗い鼻息を洩らす。

私は敦子の足を閉ざし、両膝を外側に立てた姿勢のまま、一気に勃起で膣粘膜を貫いた。

「ああっ、い、良いっ」

敦子が私の勃起を根元まで受け容れようと、尻肉を浮かせた。

私は敦子に体重が掛からないように両肘を突いて、両手で乳房を愛撫しながら、敦子の唇を吸い、舌を絡ませながら、ゆっくりと勃起の抽送を始めた。

上体を少しずらし、浅く深く、速く遅く、角度を調節して、出挿りする勃起の幹がクリトリスを擦り立てるようにしてやる。

「ああっ、す、すごいっ」

キスを貪っていた敦子が、襲い来る異様な快感に耐え切れない風情で唇を離し、火を吐くように熱く喘いだ。

唇と舌、両方の乳房と乳首、そしてクリトリスと女陰の襞、膣孔と膣粘膜の全てを同時に刺激する。

このテクニックは、おばちゃんとセックスしている時に、想い付いたのだが、他の女性にするのは初めてだった。

と言うと、研究熱心のように聴こえるが、おばちゃんとセックスする時、最後に射精する瞬間、おばちゃんが快感の余り、脚を蹴り上げて、射精寸前の私の勃起が抜けたりする事があったので、それで両脚を密着させるようにしてみたのだったが、おばちゃんが狂ったようにエクスタシーの絶頂を極め、その後、どう感じたのか説明してくれたので、これは使えると確信したのだった。

「ね、ねえ、へ、変になるっ、す、すごいっ、い、いやーっ」

敦子の裸身全体が激しく痙攣し始め、敦子の瞳が宙を視詰めて虚ろになった。

またイクな。

敦子が最後の絶頂を極めそうになるのを知った私も、射精感を堪え切れなくなっていた。

「いやーっ、い、いやいやーっ」

敦子が絶頂を迎えた瞬間、私は勃起を膣粘膜から抜き出し、敦子の恥毛の叢に擦り付けて夥しく射精していた。

敦子は失神したのか、私に抱かれたまま裸身を痙攣させ続け、しかしそのまますぐに寝息を立て始めた。

私も敦子を横抱きにして眠りに付いた。


「また、女として扱って欲しくなったら、声掛けるわ」

翌朝、そう言いながら手を振って別れた敦子だったが、それ以降、一度も、“F”で観掛ける事はなかった。

女に戻って、学生運動を止めたのか、或いは、当時、燃え盛る学生運動は都心部だけでなく、地方都市の大学でも激しくなっていたので、運動の拠点を何処か地方都市に移したのか、結局は判らず仕舞いになってしまった。



(続く)





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