シェアワイフ-第13話
作家名:雄馬
文字数:約3230文字(第13話)
公開日:2020年10月13日
管理番号:k054
●登場人物
森晴彦(もり はるひこ)二十七歳
山根温行(やまね はるゆき)二十七歳
森明美(もり あけみ)二十七歳
山根裕子(やまね ゆうこ)二十五歳
おお、すごい。柔らかい肉の壁が纏わり付いてくる。真綿で絞めるようにジワジワ来る。バックもやってみよう。でも寒いな。そうだ、俯せで入れよう。裕子ちゃん、後ろを向きなさい。浴衣が邪魔だな。
脇に除けて。ここだな。これをやると猫が集まって来るからな。もっともここは山奥だから鹿が「カイロォォォ」って来るかな。だから絶叫してはいけないよ。枕をあてがっとこう。行くよ。ズン!
「アン!」
せまっ!きつ!タマラン!
おっぱいを揉ませてくれ。ううん、手の中で溶けて無くなりそうなほど柔らかい。裕子ちゃんも気持ちいいかい。だけどここからが本番だ。このままぐっと腰を入れると――
「あっ」
もひとつ入れると――
「い」
もひとつおまけに――
「う」
どうだい、腰が抜けそうだろう。それほどでもないかな。だけどこの方法は、チンコの付け根を支点にして、中で刀を振るように上下運動するから、腹の奥が掻き回されるようで良いらしいんだ。
これで明美に「ん」まで言わすんだ。それに抜き差ししないぶん長持ちして俺もたっぷり楽しめるという寸法だ。
だからまだまだいけるぞ。エイ!
「は」
そりゃ!
「ひ」
おお、なんか・・・・・・なんか陰嚢にあたる。足なのか?たまたまなのか。違う。指を使って巧みにまさぐっている。二つの玉をすり合わせるように弄んでいる。気持ちいい!明美にもやらせよう。あ、何だ?ちょっと。ぬわぁ、またそこを!
いかん。長持ちする体位と油断した。尻をすぼめて気合を入れておくのを忘れていた。うぐぐ、駄目だ。下腹が沸き立つ。尾骶骨が震撼する。胴震いが止まらない。
カ、カ、カイロォォォォ。
いってしまった。あっさり返り討ちにあってしまった。でも良かった。おや?また俺だけ満足したのかな?そんなことはない、よねぇ、裕子ちゃん。あ、重いかな。繋がったまま横になろう。朝までこうして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ZZZ。
うわっ!いけね。眠ってしまうところだった。もう何時だ。ほんの一睡が命取りだ。心配になってきた。山根は眠り込んだりしてないだろうな。二人とも寝てしまっていれば起こしに行けるけど、外からは分からないからな。最中だったら大変だ。それより不愉快すぎる。
不測の事態にどう対処するか、真面目に打ち合わせしとくべきだった。スペシャル自慢なんかして喜んでる場合ではなかった。
待てよ、まさかあいつは初からプランBのつもりだったのでは!まさかな。
「はる――」
「ん、なに?」
わ、しまった。返事をしてしまった。でも大丈夫だ。今のは寝言だ。きっとそうだ。だが危ない。名残惜しいが退散しよう。浴衣を直して――ん?何だ、これは。おお、これはブラではないか。
こんな所にあった。つけとこう。どっちが表だ。ザラザラした方が外だな。腕を通して。最後におっぱいを揉んでおこう。いい!素晴らしい揉み心地。手に馴染むなぁ。感触を忘れないように――もみもみもみもみもみ、ぐにゅ。
「ううん」
しまった、力を入れ過ぎた。早く着けてしまおう。ホックを―何番目だ。決めてるのかな。まあいい。明美は前は念入りなくせに、背中で捩れていても平気だからな。それに寝ぼけて自分で外すぐらいだから、どんなになっていても気にしないだろう。
まてよ。自分で外したのに、朝元通りになってたら怪しまれるかな。それに下は穿いてないのにブラを着けてたら、山根はどう思うだろう。俺を突き刺すだけの野蛮人と誤解するかもしれない。
ひたすら下半身をむさぼっていたと思われるのは嫌だな。思う山根も嫌だろう。腕は通してしまったから、ホックを留めずにおこう。こんな感じでいいかな。見えないから手で確認。う〜ん、おっぱい柔らかい。
おお、抱きついてきた。もう少しだけ。いや、これ以上は危険だ。浴衣を直して。
「ちゅっ」
ヤベェ、ちゅうしてきた。
ぶちゅ。れろ。ちゅるるる。
舌が。息が。唇が・・・・・・まだ帰りたくない。
ん?え、な、なんだ。どうした。何をするつもりだ。ヒッ!裕子ちゃん。そこは違う。そこは口じゃない。舐めてはいけない。んぎぎぎ。そんな内懐深くまで。内耳がこそばゆい。背筋に虫の行列が。蟻走感が途轍もない。力が入らない。おしっこ漏れそう。
うぬぅ、今度は左目。はっ!間違ったんじゃないのか。一か八かの賭けに出たのか!旅の開放的な気分がさせるのか。
ああ、後ろめたい。おや、チンコがおかしい。また立ってきた。眼球と陰茎の神経が直結した。うぐぐぐぐ・・・・・・きもひちぃぃぃ。おしっこちょっと漏れた。
この後ろめたい気持ち良さを、裕子ちゃんにも味わわせてあげたい。しかしあれだけ山根を非難しておいて、俺自身やってしまっては・・・・・・。
でも裕子ちゃんから舐めて来たんだし、ここで応じないとガッカリして二度と挑戦しようと思わなくなってしまうかもしれず、却って山根を失望させる結果になるかもしれん。
断金の友の為に一肌脱いじゃおうかな。どうしようかな。ちょっとだけ。いや、やめよう。興奮しすぎて裕子ちゃんがこれ以上アグレッシブになったら困る。
帰ろう。でも少しだけ。いや駄目だ。やっぱりほんのちょっとだけ。ぺろ。
「ふぅぅん」
おお、身を捩って艶かしい息を吐いた。ぺろぺろぺろぺろ。
「だめだよぉ」
はうっ!チンコ摑んできた。いいのか。裕子ちゃんも目玉が気持ちいいのか。
あっ、ダメ。こすっちゃダメ。
危ない。もう帰ろう。だけど後ろ髪を引かれる。法的パートナーチェンジでもいいか。いや、いかん。このつづきは帰って愛する妻と――。
いやぁ良かった。久しぶりに総身の毛が逆立つような官能的なセックスが出来た。明美とはスポーツ感覚になってしまって背徳感が足りない。
SMの要素を取り入れてみても、明美が張り切り過ぎて、ぜんぜん淫靡な空気を醸し出さない。夫婦だからやむを得ない面もあるが、房事にはもう少し陰影が欲しいものだ。
そういえば裕子ちゃん、さっき何って呼んだんだ?
「ハルユキ君」?「ハルユキさん」?たぶん「ハルユキさん」だな。
普段は「山根さん」なのに、二人きりの時はそうなのかな。「ハル」とか言うから、うっかり返事してしまったじゃないか。
しかし、さん付けはいいなぁ。「ハル君」も悪くはないが、親戚の叔母さんに呼ばれているような気がする。もう少し夫婦の情愛が滲んだ潤いのある呼び方が出来ないものか。二人だけの時は、「ハルヒコさん」と呼ばせようかな。でも、ちょっと気持ち悪いな。
何時だ。おお、集合時間を過ぎている。急ごう。
それにしても裕子ちゃんは最高だ。あの肌。あの乳房。あのマン――ゲ!またチンコ立った。コラ息子、愛はどうした!
そうではない。これは明美のための昂りだ。帰って明美を抱けると思うから立つんだ。でも、山根の後というのが不快だ。なんだか明美が穢されたような気がしてきた。いや、そんなことはない。
何人も明美を穢すことは出来ない。穢れるとすれば、それは自分で穢れるんだ。しかし、もし明美が自ら穢れていたらどうしよう。まさか山根相手にそんなことはないだろうが。否、明美に限って誰であっても大丈夫だ。
ともかく俺が明美を愛していることは豚児が証明した――しなかったかもしれないが、俺は確信した。裕子ちゃんを抱いている時も、片時も明美の事が頭から離れなかったからな。これは断じて恐怖心からではない。愛故だ。
山根は大丈夫だろうか。あいつは元々明美を狙っていたから・・・・・・。待てよ。あいつは本当に明美を狙っていたのかな?確かにちょっかいを出していたけど、明美に限ったことではない。
手当たり次第というほどでもないが。そうだ、俺が目をつけるとすぐにしゃしゃり出てくる憎い奴だと思っていたんだ。裕子ちゃんの時もそうだ。しかし明美の時は、デートの約束を取り付けたとか自慢しつつ、いつも俺を連れ出してたな。
それでよく三人で飲みに行ったり、休みの日にドライブに出かけたりしたんだ。あとから裕子ちゃんが加わって四人で遊ぶようになったんだ。
(続く)
※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
メインカテゴリーから選ぶ