シェアワイフ-第11話
作家名:雄馬
文字数:約3010文字(第11話)
公開日:2020年10月6日
管理番号:k054
●登場人物
森晴彦(もり はるひこ)二十七歳
山根温行(やまね はるゆき)二十七歳
森明美(もり あけみ)二十七歳
山根裕子(やまね ゆうこ)二十五歳
わ、いきなり来た。毛が少ないから前触れもなく突き当たってしまった。びっくりした。気を取り直してもう一度。
「ちゅっ」
やった。それにしても毛が少な過ぎるような。処理してるのかな。周辺を舐めてみよう。う〜ん、つるつる。剃ったようではない。それに毛が柔らかい。もとから少ないんだな。やはり裕子ちゃんは違う。
こういう隠れたところや、普段気をつけていない部位を見て印象がガラリと変わることがある。顔もスタイルも一向に冴えないAV女優でも、肌が白く、染みはおろか黒子一つ無かったりすると光って見えてきたりするものだ。逆に、これはカワイイ!と思った女優の尻がブツブツで、それほどでなく思えてくることもある。
その点、裕子ちゃんは元々光っているから一層光る。笑う時、口に手を当てるのが癖なので暫く気がつかなかったが、カラオケで歯並びの美しい事を発見して目を見張ったものだ。
その上、その歯に虫歯が一本も無いと知った時は、この完全無欠の大和撫子に変な虫がつく前にきっと俺が落としてみせる、と心密かに誓ったものだ。それなのに、あんな情け容赦のないキウイのような尻の男に先を越されてしまった。
さて、いよいよ蕊(ずい)を舐めるぞ。
ぶちゅ、ぢゅる、ズルズル、ぺろぺろろろ、チュルルルルルルル――チュル。
ハッ!一心不乱に舐めてしまった。お、自分で脚を開いた。いいんだね、裕子ちゃんも。もっと舐めてあげよう。
ぺろぺろ、ちゅう、じゅる。
ふふ、悶えてる悶えてる。
ぺろぺろぺろぺろ――――。
まずい。明美が霞んで来た。もう後戻り出来ないのでは・・・・・・。
いやいや、そんなことはない。何時も傍に居るから新鮮味が薄れているだけだ。出会った頃の初々しかった明美を思い出せ。明美は同い年だけど、短大だから会社は二年先輩で、右も左も分からなかった俺は色々教えてもらったんだった。
先輩だから一応立てて、俺は「望月さん」と呼んでいたのに、奴は俺を「森君」などと気安く呼んで・・・・・・。
いや、それどころではない、「もりもん」とか「モリリン」とか軽薄な醜名で呼びつけて、下僕のように俺をコキ使いやがったんだ、ちくしょう。そうか、あいつは初めから初々しくなんかなかったんだ。
そんなことはどうでもいいが。そうか。これは山根が力説した目隠しの効能だ。感覚が研ぎ澄まされて特別に感じるんだ。明美の見慣れたマンコも目隠しすれば、新鮮さが蘇るかもしれない。
と言っても既に飽きたという訳ではない。ただ目移りしては困るから、先々の事を考えて、今から食べ飽きない工夫をしておく方が安全だ。
もっと奥まで舐めてやれ。裕子ちゃん、少し膝を立てて。そうそう。あ、横になった。顔を挟まれてしまった。おお、何をするんだ。枕か何かと思っているのか。んぐぐっ。
しっかり挟み込まれたぞ。どうしよう。しかし気持ちがいい。しっとりとして纏わりつくような瑞々しい肌。押し付ければ顔の凹凸そのままに沈み込むモモ肉の弾力。エクセレント。
だが・・・・・・重い。太ももを枕にしたいが目を覚ますかもしれない。しかし首で支え続けるのはつらい。首筋が突っ張ってきた。だが、このままずっと挟まれていたい――ああ、気持ちいい――でも痛い――でもきも――痛――きも――――。
限界。脱出。
ふぅ、汗かいた。おや?どうなった。ああ、うつ伏せになったんだな。と、いうことは、今、目の前には禁断の門があるんだな、山根が、一指も触れるなと口を酸っぱくして警告した、大事な大事なサンクチュアリーが。約束は約束だ。守らねば。
どこだ。おお、搗き立ての餅のような柔らかな二つの山。まずは頬擦り。ステキ。この双璧の狭間にあるんだな。キスをしてやれ。指は触れないから違反ではない。詭弁と言うなかれ。一休さんなら将軍から褒美を貰うところだ。
「ちゅっ」
もっと下か。
「ちゅっ」
「ううん」
お、裏返った。あのケダモノから守り通しているだけのことはある。眠りながらも防御態勢に入った。偉いぞ、裕子ちゃん。嫌な事は断固拒絶するんだ。
それにしてもあいつは寝込みを襲ったりしているのかな。油断も隙も無い奴だ。本当は丸ごと拒絶すべきだったんじゃないのかい。そうすれば俺と・・・・・・。
おや?どこからともなく冷たい空気が。
ギョッ!覗いている。マズイ。逃げなければ。おお、潜って来た。うぬ、脚の上に這い上がって来た。なんという事だ、完全に体勢が入れ替わった。ああ、鼠径部を撫でる髪がくすぐったい。チンコにかかる吐息が熱い。
あ!何だ、今のは。うっ、また。これはもしかして山根の言うところの、上目遣いでこっそり盗むように出す舌の感触ではないのか。また来た!痺れる。電気が走る。男根の触覚が露出した傷口のように研ぎ澄まされてゆく。
ん?今、しっとりとした生暖かい物が、玉袋の上を通り過ぎて行ったような気が・・・・・・。もしかして舐めたのか。あ、また。やっぱりそうだ。舌で包み込むように舐めている。玉はスダレのように垂れ下がっていないのに。暗くて見えないから無視出来るはずなのに。
おお!熱い。口に含んだのか。ああ、引っ張られる。玉袋が飴細工のように引き延ばされる。唾液が皮膚に滲み入るようだ。
これがあの奥ゆかしい、経理課のマスコットの裕子ちゃんか。テレビゲームに腹を立てて頬をふくらませる、頑是無い裕子ちゃんか。
ハッ!今度は何だ。マサカ、そんなはずは。君はいったい!ひゃぁぁ、ソコは汚い。ソコは山根との約束があるんだ。君は何て事をしてくれるんだ。
君は本当に小学校の卒業文集に、夢は保母さんと認(したた)めた子供好きの、アノ裕子ちゃんなのか。ドラえもんの最終回に涙する幼稚園児みたいな、アノ裕子ちゃんなのか。
あっ、ソ、ソ、そんな・・・・・・と、こ、は。
でも俺は仰向けで、肛門は豁然と開いてはいないからセーフではないのか?イヤ、そんな問題ではない。そんな事をしなくたって君は俺にとってスペシャルなんだ。
山根と色々卑猥な話はしたが、実践する気はなかったんだ。俺は一緒に居られるだけで幸せなんだ。それなのに、こんなことまで・・・・・・。
本当か?さっき露天風呂の薄暗がりで一心に洗ったのはどこであったか。放射状に伸びた皺の一筋一筋まで丹念に洗い流したのではなかったか。あまつさえ、ちょっと勃起したではないか。
そして今はどうだ。おむつを替えてもらう赤子のごとく、自ら股を開いているではないか。しかのみならず、未知の刺激に強張(こわば)る括約筋を、無理にも寛(くつろ)がせようと浅ましい努力をしているではないか。これは一体何のためか。
もういい、やめてくれ。そんなことはしなくていいんだ。たのむ、足を下ろさせてくれ。ただ盗むようにチンコを舐めてくれるだけで望外の喜びなんだ。
ん?亀頭が熱い。なんだ、この圧迫感は。もしかして、これは本式の口唇愛撫ではないのか。舐めるだけじゃなくて口に含んだのか。それにしてもこの輪っかで締め付けられるような感覚。大胆な明美が「あ」の口なら、控え目な裕子ちゃんは「う」の口でやるんだな。
おお、尿道のトバ口から舌が盗むように中を窺っている。あ、入って来た。あんな小さな裂け目に舌先を捻じ込んで来た。うう、そこは処女です。
お、今度は吸った。溢れる先駆けを、奥手の裕子ちゃんが大胆に吸った。あ、また吸った。なんて淫らな音を立てて吸いたてるんだ。淫靡な摩擦音と破裂音が激しく鼓膜を震わせる。聴覚が犬のように研ぎ澄まされてゆく。
(続く)
※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
メインカテゴリーから選ぶ