シェアワイフ-第10話
作家名:雄馬
文字数:約3040文字(第10話)
公開日:2020年10月2日
管理番号:k054
●登場人物
森晴彦(もり はるひこ)二十七歳
山根温行(やまね はるゆき)二十七歳
森明美(もり あけみ)二十七歳
山根裕子(やまね ゆうこ)二十五歳
でも子供が産まれたら、俺にも出来る仕事が増えるだろう。いっぱい手伝ってやろう。いや、だから、手伝いじゃないんだよ。家事は夫婦の本業だ。
それはともかく、感謝の気持ちを伝えておくことは、夫婦といえども必要だろう。
しかし、礼を言ったりするのは他人行儀だし照れくさいぞ。月一の外食を二回にしようかな。でも、それはしまり屋の明美が喜ばないに違いない。ブランドバッグのプレゼントなんてのはなおさらだ。
そうだ、鞭を買ってやろう。安いやつでいい。そうして大人しく打たれてやろう。否、七転八倒して泣き叫んで打たれてやろう。それがフェミニストの明美には何よりの御馳走だ。はてな?フェミニストって、そんな人種だったかな。
うほほほ!こそばキモチいい。
それにしてもさっきは「やだ」って拒んだのに、「もっとこっちに」に変わったのは、俺のアタリの柔らかさを感じ取ったためではなかろうか。日ごろ蛇蝎のような夫に苛まれているから、優しい扱いに飢えているに違いない。
そろそろ入れたいな。トランクス脱いじゃおう。うっ。脱いだトランクスをどうするんだ。脱ぎっぱなしにすると、あとで探すのが大変だが。さて、どうするか。被るのは嫌だし。そうだ、腕に通しておこうか。
ダメだ、邪魔だ。枕にかぶせとくか。お!閃いた。帯に通しておけばいいんだ。帯は締めたままで出来るからな。
これで良しと。さて、次は裕子ちゃんのパンティをむしり取ってやるぞ。その前に感触を確認しておくか。
さわさわ。すりすり。小さいパンティだな。これは本当にパンツなのか。今日は人に見られると思って特別なヤツを穿いたかな。まさか山根のためか!もしかして普段もか!
ぐぎぎぎぎぃ。
代わりに俺のトランクスを穿かせて帰って、山根をゲンナリさせてやろうか。まあ、誰のためでもいい。今は俺の物だ。俺が思う存分見て・・・・・・。ちくしょう、見えん。仕方ない、全神経を亀頭に集めて触覚で味わおう。抜き身をこすりつけて・・・・・・。
おお、亀頭が敏感になり過ぎて、生地の僅かな凹凸がパイナップルの皮のごとくに感じられる。痺れる。腰がカクカクする。パンティの模様が目に見えるようだ。
更に進むと湿った窪地が・・・・・・。まだ濡れてないか。
脱がそう。ううむ。布団の中は何とも言えぬ艶めかしい空気が充満している。何の匂いだろう。石鹸ではないようだが、香水は使わないそうだから、これは裕子ちゃん本来の匂いだな。
深呼吸。ふ〜む、脳が痺れる。肺腑が蕩ける。今後は裕子ちゃんの傍に居る時は、細く息をしなければ。でないと場所柄も弁えず、股間が普通人の正常な羞恥心を害する姿に変形する恐れがある。
おっと、脱がしたパンティはどうすりゃいいんだ。裕子ちゃんのなら被ってもいいが。これも帯に通しておくか。そうだ、片足だけ抜いて残しておこう。脚の途中でパンティが丸まっているのはエロチックだからな。見えないから想像力で補わねばならないが。
おや?こりゃ何だ。ワッ!なんかヌルヌルした物が出て来た。ひえぇぇ、どこ行った。こっち来んな。
いや、待て。そうだ枝豆だ。まだ入ってたんだな。どこだ。潰すと汚いから。ああ、あったあった。やっぱり枝豆だな、この感触は。正体が分かって良かった。何だか分からなかったら十年の恋も冷めるところだ。
もっとも冷ますのが今度の計画の目的だったんだが。とはいえ、パンツから変な物出して熱を冷まされたんでは、裕子ちゃんも立つ瀬がないな。俺も明日どんな顔をして会えばいいか悩むところだ。
馬鹿な。何を考えているんだ、俺は。裕子ちゃんのパンツから何が出ようが、それがどうした。俺はそんなことで気持ちがグラつくような軽薄な男ではないぞ。枝豆食べちゃう。しかし愛しているのは明美だ。そこを間違ってはいけない。
痛てっ!膝が顎に・・・・・・。蹴ってもいいけど目を覚ましてはダメだよ。
よし、片足が抜けた。知らぬ間に脱げてしまってはいけないから、太ももまで上げてと。それにしても小さいな。匂い嗅いじゃう。ふ〜ん、ビューチフル。頬擦り。う〜ん、オーサム。いつまでもやっていたいが、先に進もう。
ついに出たか。裕子ちゃんのカシコドコロが目と鼻の先にあるんだな。全く見えないが恐ろしく興奮する。チンコの皮が張り裂けそうだ。しかし、なんとかして見たいな。そうだ、時計のライトがあったんだ。
ダメだ、見えん。昔の人は何も見ないでセックスをしていたのだろうか。お、そういえば入り口の壁に懐中電灯が備え付けてあったはず。そっと布団を抜け出して――。
わたっ!くそ。バリアフリーにしといてくれ。昔の人はよくこんな真っ暗闇で暮らしていたものだ。
やっと辿り着いた。あったぞ。点いた点いた。明るい。文明は有り難い。これなら細部まで観察できる。裕子ちゃんのオマンコはどんな色をしているのかな。綺麗なんだろうな。きっと熟れた桃のような――。
ん?何だ、これは。スイッチは・・・・・ちくしょう!壁から外すと点きっ放しになるじゃないか。こんな物を持って行ったらバレてしまう。なんて役に立たない文明だ。貴重な時間を浪費した。戻ろう。文明には頼らん。昔は皆こうだったんだ。光源氏の心意気だ。
裕子ちゃん、ただいま。裾から潜り込んで。あるある、懐に忍ばせておいて時々出して頬擦りしたくなるような瑞瑞しい足が。今日はスニーカーで見えなかったけど、サンダルのときは可愛く並んだ指に視線が釘付けになるんだ。
裕子ちゃんの足をかたどった携帯電話が発売されたら俺は買うぞ。いや、形だけではダメだ。この弾力。この肌合い。この潤い。舐めよう。お、逃げたな。くすぐったいのか。まてまて。
「ぺロ」
痛って!蹴ったな。許さないぞ。
「チュ」
あたっ!やったな。食べちゃうぞ。
「パク」
ぐえっ!もっと強く……。
マゾヒストへの第一歩か。だがマゾは変態と思っていたが、それは行為だけを見るからそう思うのであって、その関係を知れば、必ずしも異常とは言い切れないかもしれない。自分の子に、顔を蹴飛ばされたり、小便を引っ掛けられたりして親は嬉しがるものだ。
金を払って見ず知らずの女に殴られて喜ぶのは変だが、相手が愛する人ならば、苦痛と感じないだけでなく、寧ろ快感を覚えるということは有り得る事だ。やはり相手次第ということだろう。
ただ俺は明美を愛しているが、明美にいじめられても嬉しくない。あいつは加減を知らないからな。それに元々嗜虐性があるのか、俺が苦しめば苦しむほど喜ぶ。この間のあれは熱かった。
あんなのアロマキャンドルでやっていいのか。分かっていればアダルトショップで買っておいたのに。縛ってから色々思いつくなよ。
人が怖い顔で「いいかげんにしろよ」って凄んでるのに、明美の野郎、「生意気なブタね。人事部長に代わってお仕置きヨ」とか何か言って、蝋燭をポタポタ、ハエたたきで尻をピシピシ。ハエたたきで叩かれても尻は痛くないが、自尊心が痛い。
散々嬲って、畳は掃除が大変とか言って手を止めたから、やれやれと思っていたら、フローリングの部屋に引きずって行って続けるんだから驚く。始末が大変なのは畳より俺の脛毛だ。夫の体をもっといたわれ。
そんな辛い経験もあって、緊縛スペシャルが俺を燃えさせるのかもしれない。サディストへの第一歩か。そう考えると、SもMも程度問題だ。もっとも変態か否かも程度の問題だが。
よし、女陰を舐めよう。まずキスをしよう。山根も存分にやれって言ってたからな。このあたりだな。体温が伝わって来る。ドキドキするな。
(続く)
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