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被虐の目覚め〜快楽責めに堕ちる人妻〜-10話



作家名:影山有佐義
文字数:約3950文字(第10話)
公開日:2020年7月25日
管理番号:k031


挿絵の官能小説画像


29

満を目の当たりにすると改めて、その美しさに目を奪われ、昨夜の満と本当に同一人物なのか確認するように見つめてしまう。

長い黒髪に二重の切れ長の目をして、ほっそりとした首の純和風の美人だ。

だが、その現実と昨夜のギャップが卑猥な光景を際だたせ、再び頭のスクリーンに喘ぎまわる満が浮かんでくる。
完全に勃起してしまった健一郎は満にばれないように、ベッドの毛布をかけ直して股間の部分を厚くした。


「あの、私、何か変かしら。じっと見つめられて……、何だか恥ずかしいです」
「あっ、いやすみません。お美しいのでつい」
「え、そんな。私、そんなこと言われたのは初めてです」
「いやもう本当に美しいです」

「綺麗な奥様がいるのに、そんなこと言っていいのかしら」


健一郎と満はそれから二時間ばかり話に夢中になっていた。
話すといっても一方的に健一郎が、仕事のことや恋愛観、つきあった女性のことなどをしゃべっていた。

気がつくと今まで妻以外には話したことがないような話を一人で語っていた。


「満さんは結婚しないのですか」
自分のことばかりしゃべっていることに気づいた健一郎は満に質問した。

だが質問してから愛人と思われる人に結婚の話をする自分の愚問を恥じた。


「私はもう結婚なんてできない身体なのです」
満は健一郎の的外れな質問を意に介さず答えた。

「……どこかお身体が悪いとか、ですか?」
「いえ。私の話、聞いてくれますか?」

健一郎は、顔を伏せるようにして話していた満が、まっすぐに目を見つめてきたのでドキドキした。


「え、ええ、いいですよ。聞きたいです」
「私は当初、英語の通訳として会社に雇われただけでした」

「英語、ですか」
「はい、会社は欧米への進出も視野にいれています」

「なるほど海外への顧客獲得は重要な戦略ですよね」
「社長の譲吉と接する機会は必然と多くなり……」

「……」

「ある夜、呼び出した私に譲吉は幹部にしてやると言ったのです」
「いきなり幹部ですか」

「私は勿論断りました。でも……。所詮女は男に力では勝てません」
「無理やりですか」

「はい、最初は無理やりでした」
「最初は……」


「はい、でも私……。もともと男尊女卑の家庭で育ったせいか、男の人の言うことを何でも受け入れてしまう性格なのです」

「受け入れてしまうというと」
「何でも言いなりになる女。つまり俗に言うマゾヒストなのです」


「マゾですか」
「そうなのです。だから譲吉の変態的調教に身体が悦びをおぼえてしまって」

「聡明そうに見える貴女がどうして」
「マゾヒストは知性とか理性とは別な話なのです。いくら理性で嫌悪しても身体が反応してしまうのです」

「とてもそうには見えませんが」
健一郎は、あくまで冷静に話しているようにみせかけているが、目の前で語っている満の淫猥な姿を再び思い出してしまう。

「アナル調教、複数プレイ、恥辱責め、悦楽責め……。ああっ、私、完全に狂っているの」
話している満の目がだんだん潤んで顔も上気してほんのり赤くなってきた。

「ああ、こんな話、男の人にするなんて私どうかしている」
「き、きっと発散する場がないからかな」

どう対処していいのかわからない健一郎は自分でも何を言っているのか分からなくなった。


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「違うの。貴方が素敵だから……。初めて見たときからいいな、と思ったの」
「えっ、あの……、ありがとう」

目の前の満が自分に好意を抱いていると聞き、健一郎の心は躍り上がった。

「すごく恥ずかしい、私。でも、好きな人に恥ずかしい姿を見られると凄く興奮しちゃう」
満は目つきが変わり椅子から立ちあがった。


「私の身体を見て。私、こんな格好をさせられているのです!」 
満がワンピースの前をはだけると、黒い亀甲風デザインのテディランジェリーを着用していた。

絞られた乳房から乳首が飛び出し、そこから下がった短い糸に鈴が結ばれていている。


「無理やり突きだされた乳首が、服で擦れて何時でも感じているの。そして乳首の鈴が時々鳴ると……。私、止められないくらい欲情してしまうの」

「うっ……」

昨晩、乳首とクリトリスに鈴を付けられて、凌辱されているのとおなじ満の姿が目の前に現れて、健一郎もペニスをトクトクと波打たせていた。

「剃毛された股間もランジェリーで締めこまれて……。あああっ、お願い! 健一郎さん、私の口で逝って!」
「い、逝く?!」


「私の口を使って欲しいの。セックスしたら絶対にばれるわ。だから、私の口で貴方の体液を吸わせて!」
唖然としている健一郎の毛布の下に素早く手を伸ばして、パジャマのテントをはっている心張棒を握った。

「嬉しい、もう先走り汁でヌルヌルになっている」

ペニスを片手で握り込みながら親指で亀頭部をクリクリと撫でつけられると、健一郎はもう拒否する間もなく射精寸前まで追いやられていた。


「ああっ、で、出ちゃいます!」
「だめよ、まだ逝っちゃダメ。お口の中にして」

「でも、ダメです。それ、効きすぎる!」
「凄く硬い。こんな硬いので突きまわされたい! ああっ、欲しい!」

堪えきれないように両手を毛布に入れて、満は先端を掌で包みながら磨くように撫でまわし、もう片方で激しくしごいた。
「もうダメだ、出る!」


昨夜三回もオナニーをしたとは思えない量の精子が飛び散り、慌てて受け止めた満の掌からパジャマに付着した。

「ごめんなさい。私、つい夢中になって」
毛布を掴んだ健一郎に構わず満は剥ぎとるとパジャマを下げた。


「ごめんなさい。綺麗にしますね」

掌にべっとりと付いた精液で汚さないようにしながらベッドマットとパジャマの付着を丁寧に舐め取り、最後に掌にのっている精液を、お神酒をいただくように啜った。

「若草の香りが素敵。全部舐め取られてください」


しんなりとしたペニス全体に舌を絡ませてから、おもむろに喉の奥まで咥えて吸引した。

再び血流が集まり始めると、根元を強く指で締めつけて先端をしゃぶり、締めつけを一度弛めてしごいてから再び締めつけて口を使った。

「すごく気持ちいいです」
「嬉しい! もう硬くなってきた」

ベッドの横から身を乗り出して股間に覆いかぶさる黒髪の満が、細く美しい首をさかんに振ってペニスをしゃぶっている。
ワンピースを脱ぎ捨てた身体には、亀甲に張り巡らされたランジェリーが艶めかしかった。


尖った乳首の鈴がコロコロと鳴ると切なげな表情をして健一郎を見る。
「ああぁっ、欲しい、健一郎さんが欲しい!」

「僕も欲しいよ」
「ああっ嬉しい。でもダメよ。だからお口の中にいっぱい出して」


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30

咲奈は譲吉に手渡されたアナルプラグをバッグにしまい込むと、帰路についた。

自宅に着くとアナルプラグをバッグに入れたまま、とりあえず夫の着替えやら持ってくるように言われた本などをカートに詰めだした。

譲吉の言ったアナル性交の意味を、咲奈は官能小説で得た知識として理解していた。
プラグはアヌスを拡張するための小道具だ。

まさか人妻の自分が本当にアナル性交を強制されるとは思ってもいなかった。

排泄器官で性交するなんて考えられないことだった。だが、譲吉と関係してから咲奈は、密かにアブノーマルなセックスの虜となっていた。

譲吉から強いられるドロドロとした被虐の情欲は、夫とのセックスでは絶対に得られないことを咲奈は心の奥底で気づいていた。

咲奈は夫の荷造りを終えると、アナルプラグをバッグから取り出した。
流線形の頭部から一旦くびれ、そこから大きく胴体が膨らんでいる。


(健一郎に何かあってはならない)
咲奈は自分に言い聞かせプラグにオリーブオイルを塗り始めた。

黒光りしたプラグは更に猥雑さを増している。
人質となった夫を救うためと言い聞かせながらも、プラグを見つめているうちに暗い愉悦がわきあがる。

プラグをもって寝室にいき、裸になるとベッドの上に上がった。

ベッドに正座して前かがみになってプラグを股間にもっていく。そのままアヌスに当てがい押し込んでいった。

「ううっ」
大きく張り出した頭部はわりとすんなり入り、くびれで止まった。更に胴体部を押し込みにはいった。


「うぐぐっ、くふっ!」
プラグの一番後ろに付いているツマミを残して完全に挿入し終えた。

前のめりの四つん這いで息を整えているうちに、ムラムラとした欲情につつまれてくる。
命令されて卑猥な道具を、恥辱の窄まりに挿入して、明日からアナル性交を強いられるのだ。


(ああっ、なんてイヤらしいの!)
背後の拡張感に後押しされるようにバギナがポッテリと充血していた。
アヌスから出ているツマミを確認した指が、バギナを撫で始めた。

31

翌朝、咲奈は出勤前に健一郎の入院している病院に行った。
昨夜用意した着替えと指定された本を届けにきたのだ。


「貴方、今日から私、一週間、秘書の研修を受けることになったの」
「ああ、それじゃ丁度よかったじゃないか。僕も一週間はここにいることだし」

健一郎は咲奈がいない一週間は、満が来ても気兼ねなく会えると思い、自然と笑みがもれた。


夫が妖艶なマゾヒストの満に、すっかり心を奪われているのを知らない咲奈は、健一郎が何の疑いももたず、何処で研修するのかさえ聞かないことに寂しさを感じた。


「そうね。好都合だったわね」
寂しさを隠しながらも、そう答えると同時に、ありえない場所を無理やり開発されようとしている自分の境遇に暗い背徳を感じていた。


夫との面会を終えた咲奈が廊下に出ると昨夜と同様に、譲吉が待ち構えていた。
「お尻の穴にプラグは入れたままだろうね」

口元に卑猥な嗤いをたたえて、譲吉が咲奈の腕をとった。
「な、何するんですか」

「確認させてもらうぞ」
そう言うと、隣の病室に引っ張り込んだ。空き室のベッドに咲奈を押しやると、スカートに手を突っ込み、股間に手を当てた。

ストッキング越しにプラグを確認した譲吉はニヤリと嗤った。
「今夜は残業しなさい。そして私と一緒に研修所にいくのだ」




(続く)





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