ランジェリーの誘惑〜共演者とのキョウエン(狂宴)-10話
作家名:夢野由芽
文字数:約3170文字(第10話)
公開日:2020年4月24日
管理番号:k016
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「今夜のことじゃないの。今までのことよ。」
「いや、それだったら、なおのこと、ぼくにだって責任はあるし。」
「そうです。当然、わたしにも責任はありますから。」
「ううん。あなたたちのことはいいのよ。
わたしが許せないと言っているのは、わたしに黙って、というよりも、わたしを仲間外れにしてたこと。
浮気のことについてはとやかく言えないわ。
わたしだって、智久がいたり、まあ、他にもいろいろと。」
「だから、浮気のことはいい、と。自分を仲間に入れずに楽しんでいたことが許せない、と。
そういうことかい?」
「ええ。だから、仲間外れの寂しさを味合わせてやりたいの。協力して。」
「………。………。」
3人はまるで高校生あたりがいたずらの相談でもするかのように顔を突き合わせた。
「結衣もなかなか大胆なことを考えるね。」
「でも、正直、すごいと思います。それに、それってわたしにとっても刺激的だし。」
「じゃあ、ОKね?」
それぞれの胸の中に子どもだった頃のいたずら心が蘇ってきていた。
それと同時に、新しい関係が意外な形で始まることへの期待も高まっていた。
冷蔵庫の中を探しつくし、ようやくオードブルの体裁を整えた源が、ようやく新しいワインボトルを持って寝室の前まで戻ってきた。
ワインボトルだけでなくオードブルも二皿手にしているので、ドアを開けることが出来ない。
「結衣。ドア、開けて。」
しかし、中からは答えがなかった。
源は必死になってドアノブを開けようとした。
仕方なく、ボトルを床に置き、ようやく寝室のドアを開けた。
「なんだよ、開けてくれても………。」
そこには源の予想しなかった光景が広がっていた。
部屋の照明はかなり暗めにセットされていた。
源がミニコンサートをする時用にセットされているミニスポットライトがベッドをほんのりと照らし出している。
ベッドの端に智久が座っているのはさっきと同じだ。
しかし智久は上半身裸で、下は白いビキニブリーフ一枚だけだった。
しかも智久の両サイドには、メイドのランジェリー姿の結衣と里帆がもたれかかるようにして座っていた。
結衣の手は智久の股間に置かれ、ブリーフの中央辺りを掌で撫でていた。
里帆は智久に抱き付きながら首筋にキスをしている。
智久の片方の手は里帆のランジェリーの胸の隙間に隠れていた。
もう一方の手は結衣の股間に伸びているように見えた。
寝室の入り口で立ち尽くす源を尻目に、3人はさらに大胆な行動に出た。
結衣が智久とキスを交わす。
その智久の顔を自分の方に向け、里帆が智久にキスをする。
智久と、結衣、里帆のキスが交互に行われていた。
ふたりは時折智久の股間に顔を近づけ、ブリーフの中央にキスを繰り返す。
智久の手が結衣のお尻の方に回ると、結衣は腰を軽く持ち上げ、智久の動きやすいようにした。
里帆がねだるように智久の耳元で何かささやくと、智久はもう一方の手で里帆のお尻を撫でまわし始めた。
3人の視線はまっすぐに源に伸びている。
源は3人から視線を外すことなく、一言も発せないまま、
ゆっくりと部屋の中に入り、ワインとオードブルをテーブルの上に置き、椅子に座った。
智久のブリーフにキスをしていた結衣が源に微笑む。
そして視線を外さないまま、舌先で智久のブリーフを舐め始めた。
唾液を舌先にたっぷりと乗せ、それをすりこむようにするうちに、ブリーフの布地は透け、智久の勃起し始めたペニスのシルエットがくっきりと映し出されていた。
里帆が立ち上がり、智久の目の前にお尻を突き出すと、智久はランジェリーのスカートの部分を捲り上げ、里帆のお尻を丸出しにした。
そして里帆の股間を撫で回しながら結衣に唇を求めている。
結衣はブリーフ越しにペニスにキスをした後、顔を上げ、智久の唇を舌先で舐め回した。
智久のブリーフには結衣と里帆のルージュの跡がいくつもついている。
里帆は智久に股間を撫でられたままで智久の股間に手を伸ばし、ブリーフの横から中へと手を入れた。
しばらくブリーフの中で動いていた里帆の手は、やがて硬く勃起した智久のペニスをしっかりと握りしめ、ブリーフの中でゆっくりと動き始めた。
智久が眼を瞑り、ふたりの女性による愛撫を味わっている。
源はつばを飲み込みながら3人の動きを見守った。
ふいに結衣が立ち上がった。
そして智久を挟むようにして里帆と向き合うと、里帆の唇にキスをした。
結衣のキスに対して里帆も応じる。
一見、智久を無視しているようだったが、ふたりの胸は智久の顔に押し付けられていた。
源は思わず自分の股間に手をやり、ブリーフの上から強く押し付けた。
妻のあらぬ姿と行動で、源のペニスは普段以上に硬くなっていた。
源の前で結衣がこんな表情を見せたのは初めてのことだった。
結婚前も、結婚後も、こんな妖しげな目で源を見つめたことなど一度もなかった。
普段、ベッドの中では、源の愛撫に対しても目を閉じ、唇をきつくかみしめていることが多い結衣だった。
絶頂を迎えてもその態度はいつも控えめで、快感に浸っているというよりも耐えているというような印象が強かったのだ。
(普段のが演技なのか、それとも、今の姿が演技なのか。)
源にははっきりとはわからなかった。
結衣自身も、ある種の特別な高揚感の中にいた。
素の自分というよりは、夫の前で淫らな妻という役を演じているような気持ちにさえなってくる。
そもそも、ドラマの撮影ならいざ知らず、プライベートでは、人前でキスさえしたことはなかった。
ましてや女同士でキスをしたり、他の女性とともに一人の男とキスの奪い合いをするなど、到底考えられなかった。
しかし今の結衣は、誰に教えられることもなく、本能のままに行動している。
智久のモノを愛おしく思い、里帆の唇さえかわいらしく感じていた。
求めたいものが目の前にあるのならば、
誰に恥ずかしがることなく求めればいい。
そう。今の結衣からはおそらく羞恥心と言うものが消えていたのだ。
いや、おそらくは羞恥心さえもが、えも言えぬ快感へとつながっているのだろう。
さらに夫を目の前にしてこうした行為を行うという背徳感さえ、結衣は自らの欲望を満たすための道具にしていたのだ。
里帆とのキスを繰り返した後、結衣は里帆の手の入った智久のブリーフに手を伸ばした。
ふたりの女の手が智久のブリーフの中で一瞬絡み合い、すぐにそれぞれのポジションに落ち着いた。
結衣は智久のブリーフの中でしっかりとペニスを握りしめ、ゆっくりと上下させている。
里帆はブリーフ端に手をかけ、結衣の動きに合わせて智久のブリーフを下ろしていった。
智久が立ち上がると、ふたりの前に隆々と勃起したペニスが現れた。
結衣と里帆が目を合わせる。
ふたりとも笑みを浮かべている。
ほんの少しの間、ふたりは譲り合うようなそぶりも見せたが、どちらかともなく智久のペニスに顔を寄せていった。
智久は足を少し開き加減にし、自分のそれを誇示するかのように腰を突き出す。
里帆の手が伸び、智久の2つの袋を優しく包むように触り始めた。
結衣はそのまま口を近づけ、舌先で智久のペニスの先端を舐め始める。
里帆がそれに合わせるように、顔を近づけ、ペニスへと舌先を伸ばす。
智久のペニスは結衣と里帆のふたりの唇に両側から挟まれる形になった。
結衣が、里帆が、智久のペニスに舌を這わせながら源を見た。
どちらの顔も、陶酔感が漂っていた。
ワインのアルコールのせいなのか、
それとも今のこの状況がそうしているのか、
源のふたりの女たちは源を蚊帳の外に置き、
源以外の男の象徴をふたりして崇めているようだった。
しばらくの間、ふたりは智久のペニスにキスを繰り返していたが、やがて、結衣がペニスの先端を口に含んだ。
夫の源に見られていることは、さして重要なことのようには思えなかった。
むしろ里帆という同性と、
一人の男のモノを奪い合うようにしていることの刺激の方が大きかった。
(続く)
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