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アナルファンタジー(1)契機-第8話



作家名:優香
文字数:約3860文字(第8話)
公開日:2020年3月20日
管理番号:k021


挿絵の官能小説画像

《いいえ。早苗は悪くないわ。ドアを閉めない二人がいけないの。見られても仕方がないのよ》
もう一人の私が自己弁護した。

奥様の甘い鼻声とキスの音がする。
先生の両手が円を描くように動いている。
奥様の乳房を先生が愛撫しているのだ。

さっき浴室で私がしたように。
奥様の熱い喘ぎが少し大きくなったように感じた。


「感じて来たわ。乳首、きつく咬んで。ああ、良いわ。もっときつく。良い」
先生の背中が少し下にずれる。

ベッドに投げ出された奥様の両脚が先生の腰を挟むように拡がり、掲げられた。
「ねえ。おま○こ、お願い。お口で」


奥様の甘いおねだりの囁きが、熱いため息とともに聴こえた。
《ああ、お、奥様っ。な、何て事っ》

上品で清楚な奥様の美しい唇が震えて、淫らな女性器の俗称が洩れた。
先程浴室で、私の前で口にした女性器の俗称が、今は酷く淫猥に聴こえた。
先生の背中がさらに下方に動いて、うつ伏せになり、奥様の股間に顔を埋めた。

仰向けになっても形の崩れない奥様の乳房の谷間の向こうに、眼を閉じて官能に身も心も委ねようとする妖しい美貌が覗いている。
その乳房を先生の両手が覆い、形を崩して揉み立て、こちらから見てもはっきりと乳首が勃起しているのが判る。


「それ、好きよ。クリトリスとおま○こ、一緒に強く吸って。ああ、そう。感じるわ。そのまま、軽く歯で咬んで。良いわ。それだけでイキそうになるわ。おま○この中、舌を挿れて。お、奥までよ。感じる」


まるで、実況中継して私に聴かせるかのように痴語を口にしながら、こみ上げる熱い喘ぎで唇を閉ざす事の出来なくなったように喘ぐ奥様の両手が先生の両手を圧し退けて自ら二つの乳房を揉み立て、乳首を指先で転がしたり、摘まんで捻ったりする。

かつて健二にも言われた事を想い出した。
卑猥な俗称や状況を言葉にしたり、自分の官能を言葉で訴える事によって、さらに性感を昂めるのだろうか。

先生は空いた両手で彼女の二つの尻肉を捧げ抱えるようにして浮かし、秘部に顔を埋めていた。
先生の頭が蠢くたびに、奥様の白い美しい裸身が反射的に反り返ったり、小刻みに痙攣したりする。

先生はすぐに奥様の腰を横抱きにして片脚を大きく持ち上げ、秘部を私に見せ付けるかのように開いた。
奥様は反対の脚を自分の片手で抱え上げ、もう片方の手で豊かな二つの乳房をわし掴みにして揉み立てた。

先生はクリトリスを吸い立て、舐め上げながら、奥様の膣孔から二本の指を潜らせ、しゃくるようにして膣粘膜を擦り立てた。
一気に滴ったのであろう愛液の淫靡な粘り気のある濁音が響き始めた。


ふと気付くと、私はパジャマの裾から潜らせた手で乳房を揉み立て、女性器を覆って揉み立てていた。
《私、何て事。い、いやらしい》

女陰の襞が既に開き、少し力を込めるだけで指が膣孔にめり込みそうな程濡れていた。
指を退けよう、ベッドに戻ろうとする意識を、既に好奇心が圧し除けていた。


「ああ、良いっ。あ、貴方っ、わ、私に恥ずかしい想いをさせるのね?も、もうすぐよっ、も、洩れちゃうっ」
《恥ずかしい想い?も、洩れるっ?何かしら?お。おしっこが洩れるの?》

先生は尚も、奥様の膣粘膜を二本の指でしゃくり上げた。
私の耳元で響くような、粘り気のある愛液の淫猥な濁音が、さらっとした水溜まりを叩くような音に変わった。

「あ、貴方っ、イ、イクわっ、も、洩れるっ、洩れちゃうっ、で、出るーっ」
驚いた事に奥様の女陰の中心から夥しい液体が噴き出したのだ。

液体の先端はベッドの足元まで飛び、そうかと想うと先生の手に飛沫いて辺りに飛び散り、何度もベッドの足元まで飛んだ。
「すごいの。貴方、すごいわ。ああ。未だ出るっ。イ、イクッ、イクーッ」


先生が指をしゃくるたびに、奥様の女陰の中心から透明な液体が、間欠泉のように延々と飛沫いた。
私は生まれて初めて目の当たりにする、その壮絶な光景にあっけに取られて、しばしオナニーを中断していた。

奥様はそのままの姿勢で時折裸身を痙攣させ、先生は夢中で奥様の女陰を、淫靡な音を立てて吸い立て、舐め上げ、腹部に、そうと判るほど溜まった透明の液体を吸い上げて口に含み、身体を起こして奥様の唇を塞いで流し込んだようだった。

奥様は唇を開いてそれを受け容れ、白い喉を鳴らして呑み込んでいた。


「相変わらず激しく潮を噴くね。貴方は。いやらしい女だ」
「だ、だって、あ、貴方が上手だから。ねえ。もう一度キスして」
奥様は先生の首に両手を巻き付け、甘いおねだりをした。


シースルーランジェリー一覧02


《あれが、潮を噴くと言うのか?ああ、私もあんなになってみたい。あんなに激しくされてみたい》
私は週刊誌で何度か読んだ事があった。

クリトリスの裏側の膣粘膜をしゃくるように擦り立てると、尿道からではあるが、尿とは別の液体が噴き出すと。
私は、恋人とのセックスで経験した事がなかった。
ここでも二人のセックスを羨ましいと想った。


先生は再び奥様の秘部に顔を埋め、女性器全体を口と指で愛撫し始めた。
先程洩らした液体の水音のような濁音が響き、新たに奥様が滴らせた愛液の粘り気のある濁音に変わって行った。

《ああ、もうだめ。わ、私》
滴る愛液に塗れた女陰の襞が蠢いて私の指を膣奥に誘っていた。

私はその場で、真っ暗な部屋のドアのこちら側にいるから、セックスにのめり込んでいる二人には気付かれないという安心感で、パジャマとショーツを脱いで全裸になった。

何時も部屋でオナニーする時は全裸になっていたから、無意識にそうしていた。
二人の痴戯を覗きながらオナニーをしたいという衝動の虜になってしまっていた私は、膝立ちになったまま乳房を揉み始め、指で女性器に触れた。


《ああ、こ、こんなに、ぬ、濡れて》
女陰の襞は指が滑る程、粘り気のある愛液に塗れ、下方に指を下すと、ひくつく肛門の窄まりまで濡らし、さらに両方の太腿の半ば辺りまで滴り濡らしていた。

私は洩れそうになる声を必死で噛み殺しながら、奥様がしているのと同じように、乳首を摘まんで捻りあげ、指の腹で転がし、クリトリスを揉み込み、女陰の襞をなぞりあげた。

媚肉の奥底が一層激しく疼き出し、熱い滴りがとめどなく湧き出て太腿まで伝った。
私は化粧品や乳液の小瓶がないのを、恨めしく想った。
その瞬間だった。


「貴方っ。そこよ。お、お尻っ。お尻の孔っ。か、感じるっ。き、気持ち良いっ」
私は再び驚いて凍り付き、全ての動きを止めて、二人を見つめた。
《お、お尻の孔っ?お、奥様っ?》


先生は、奥様の秘部が天井を向くほど両脚を高く担ぎあげ、顔を蠢かした。
「ね、ねえっ、い、良いのっ。つ、強く吸ってっ。し、舌を、お尻の孔のっ、な、中に。ああ、良いっ、も、もっと奥までっ」


奥様も肛門で感じるのか?
私だけじゃなかったのだろうか?


私はあの夜、行きずりで抱かれた中年紳士の言葉を想い出していた。
「貴方のような性癖の女性は少なくないし、私の周りにも何人かいるよ」


私は思わず、乳房を愛撫していた手をお尻から回して、指で愛液に塗れてひくつく肛門の窄まりに挿入していた。
《ああっ、い、良いっ、す、すごいっ》


「あ、貴方っ。い、良いっ。す、すごいっ」
私の押し殺した喘ぎと、奥様のあからさまな喘ぎが重なった。

膣粘膜を擦る指と、腸粘膜を擦る指が薄い隔膜を通して一層激しい快感を呼び起こす。
「あ、貴方っ、ゆ、指もっ、お、お願いっ、お、おま○こと、お尻の孔に。ク、クリトリス、す、吸ってっ」

奥様は激しく身悶えしながら乳房をわし掴みに揉み立て、尻肉を浮かして叫んだ。
もう隣の部屋に私がいる事など気にしていないふうだ。

彼女の官能の喘ぎと重なって、先生がクリトリスを吸い立てる音と、指で二つの媚孔をしゃくる淫靡な濁音が私の耳に、まるで傍で聴いているかのように響いて来る。

「貴方っ、も、もうだめっ。イ、イクわっ。ああーっ。イ、イクッ、イクッ、イクーッ」
《お、奥様っ。わ、私もっ。イ、イクッ、イクーッ》

自分の部屋でする、小道具を遣ったオナニーよりもはるかに激しいエクスタシーが、全身の痙攣と共に私を襲った。
それは、生まれて初めて他人のセックスを覗き視しながら、オナニーしたからだろうか?


少しの間、二人と私の動きが停止し、奥様の激しい喘ぎだけがあからさまに響き、私の圧し殺した喘ぎと重なった。
「ねえ。ち、ち○ぽっ、お、おしゃぶりさせてっ」

再び上品で清楚な奥様の口から、男性器の俗称が洩れた。
先生がベッドの上に仁王立ちになり、私から見て横向きになった。
久しぶりに見る男根。

未だそれは半勃ちの状態だった。
先生の前に膝立ちになった奥様が、むしゃぶりつくように先生の男根を口に含んだ。
「自分で、おま○ことクリトリスとけつの孔をいじりながら、しゃぶれ」

《せ、先生っ?》
その声は冷酷な支配者のように聴こえた。
何時も優しい先生とは別人がそこにいるように思えた。


「は、はいっ。あ、貴方っ。貴方の、ち、ちんぽっ。お、おしゃぶりしながらオナニーして、イ、イッたら、い、何時ものように、こ、このち○ぽでっ、お、お尻の孔でっ、イ、イカせて下さいっ」

奥様はそう叫ぶと、股間の前後に両手を宛ててゆっくり蠢かしながら、先生の男根を口に含んでしゃぶり立てた。


《お、奥様っ?そ、そうなんですかっ?奥様もお尻がっ?何て事っ。ああ、あんなふうに、私も、健二に言えてたら》

どんなに幸福だっただろうか?
不幸な私は、その言葉を口に出来ないまま、彼に嫌われてしまったのだ。

いや、言葉にしていたら、もっと早く嫌われていたかも知れない。
それが怖くて言えなかったのだから。
私は彼女を羨み、二人を羨んだ。



(続く)





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