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電脳ラブストーリー-1話



作家名:ライア
文字数:約4660文字(第1話)
公開日:2019年6月8日
管理番号:k015


挿絵の官能小説画像

0



「はぁ〜、疲れた…。
あの上司、いつも定時ぎりぎりに仕事押し付けてくるんだから…」

私は倒れ込むように簡素な1LDKの自宅へと帰ってきた。
私は中小企業で事務をしている普通のOLだ。
「仕事の後はこれだよねぇ〜」

私の楽しみの一つはお気に入りの雑貨屋で週末に買っているアロマだった。
帰宅して早々、お気に入りのアロマを炊くのが日課だ。
どことなく落ち着いた柔らかな匂いが仕事の疲れを癒してくれるのだ。

「今日も、こんな感じで…っと」
肺いっぱいに大好きな匂いを吸い込んで一息ついた後、私は息苦しかったスーツを僅かにはだけさせて写真を撮った。

私はSNSで際どめの太腿や谷間の写真をアップすることで日常で満たされない承認欲求を満たしている、いわゆる裏垢女子である。
『今日も疲れちゃった。
今からオナっちゃおうかな?』

男の性欲を煽るような文面を添えて、先程撮った胸元の写真をアップした。
始めた当初はたった数人だったフォロワーも、数か月が経った頃には1000人を超えていた。

もっと有名な人は数万のフォロワーがいるらしいが、1日に何件もリアルでのセックスの誘いが来るし、これぐらいで十分だと思っている。
「あ、またDM来てる」

ダイレクトメッセージの受信を知らせる通知がいくつか届いている。
適当に流し読みしていくとほとんどが言わばオフパコの誘いであった。
セックスの誘いと言えば、もちろん童貞の男からもよくお誘いが来る。

童貞クンのたどたどしい手つきも可愛くて嫌いではないが、やはりセックスは気持ちよくしてくれる人とシたいのが女の本音だろう。
少なくとも私は激しいプレイが好きな女だった。

「あ、凌太だ…」
私は届いたダイレクトメッセージの中からとある名前を見つけ、無造作にスクロールしていた手を止めた。

私はその名前を見るだけで、きゅん、と秘部が熱を持ってしまうほどに彼のセックスに惹かれていた。
今日も変わらず、彼の名前を認めただけで私の下着は恥ずかしくも僅かに湿ってしまったようだった。

日々色んな男から途切れることなく誘いが来るが、幾人ものフォロワーとセックスをしてきた私はそれぞれとのセックスの気持ちよさで密かに順位付けをしていた。

数いるセフレの中でも暫定一位である彼、凌太とのトークルームを迷いなくタップして開いて、『いいよ、明日の夜会えるよ』と返信した。

本当は心臓がバクバクするほど期待しているのに、それを悟られないように素っ気ない了承の文を打ち込んだ。
残った他のDMはそれぞれに適当な返事をして、スマホを閉じた。

「明日はどんな風に犯されちゃうんだろう…」
一位の男とセックスができると考えただけで、ドキドキと胸が高鳴る。

気が早いことに下着はじっとりと濡れ、無意識に太腿をもじもじと擦り合わせてしまっていた。
「本当にする気なかったのに…」

単にサービスとして言ったはずだったオナニー宣言が現実のものとなってしまい、恥ずかしくなる。
私はすっかり火照ってしまった身体を鎮めるため、下着の中に手を入れた。


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1



翌日、ホテルの一室。仕事終わりに待ち合わせした私たちはシャワーもそこそこに、性急にベッドへと倒れ込んだ。
「あぁぁ…ッ、ひゃあぁあぁあん…ッ!待って…ッ、やだ、待ってよぉッ」

バックで犯されながら、ぎゅ、とシーツを掴む。
いくら懇願しても止めてなどくれない。
私がどれだけ必死に抵抗したところで、目の前の男はいつも愉しそうに笑うだけなのだ。

「激しくしてって言ったのは麻衣の方だろ、ほら、もっとケツ上げろ」
身体はもう限界だというのに、凌太に軽く尻をはたかれれば自然に腰を上げておねだりするように媚びてしまう。

何度絶頂させられても、こんな風に手荒に求められると、きゅんきゅんと子宮が燃えるように熱くなり、淫らな粘液がとろとろととめどなく分泌されていき、男を受け入れてしまうのだ。

「やだぁあ…ッ、もうだめなのぉぉッ、はうぅ…ッ、あぁぁッ!」
何度も中に出されているせいか、私の穴はヒクついてガバガバに開ききっていて凌太が求めるようにキツく締め付けるなんてとてもできないはずだった。

しかし、凌太の大きな肉棒で奥をぐりぐりと刺激されてしまえば別の話だ。
私の気持ちいい場所を無造作に強く押し潰されると、きゅぅぅ、と私の陰唇は単純にも厭らしく閉じて締め付けてしまうのだ。

「くっ、あんなに絶頂してたのにここまで締め付けるなんて…ッ、本当に麻衣のココは淫乱だなァ…っ」

耳元で罵倒されながらぐちゅぐちゅと乱暴にナカをかき回されたら、子宮がときめいてたまらない。
硬くて大きな肉棒は私の内部に無遠慮に侵入し、力ずくにでも性欲に駆り立てようと追い詰めてくる。

「凌太ぁ…ッ、やめて…ッ、あぁぁッ!ひゃぁぁッ!あぅぅ…ッ!」
喚いても叫んでも緩むことのない激しい攻めに、口ではやめてと言いつつも、陶酔していた。

ホテルに入ってから数時間はゆうに経過しており、私はもう何度も何度も絶頂させられていた。
ただでさえ疲れている仕事終わりにセックスなんてするものではない。
すぐにでも止めて欲しいはずなのに、どうしてか止めて欲しくない。

もっともっと私を汚して欲しい。
卑しい願望ばかりが頭をよぎっては弾ける。

「お前、俺とのセックス、大好きなくせに。
…ほら、また締め付けてきてるぞ?」

私はこんなにも追い詰められているのに、私の一位の男は少し息を荒げるだけでいたって冷静に私を甚振り続けていた。

凌太は大学まで運動部だったらしく、細く逞しく形成されたその体は底なしの体力を秘めていた。
「あぁぁああぁ…ッ!ひゃぁぁッ!凌太ぁあッ!…ッんぁぁあッ!だめ…ッ!」

何人もの男と交わってきた私は、もはや激しくされなければ満足できない身体になってしまっていたようだった。
そんな厭らしい私の欲望を満たしてくれるのが凌太というわけだった。

「う…っ、そんなに締めるな…ッ、くっ、この淫乱めッ」
ギンギンに勃起した硬い棒で最奥まで貫かれ、下から突き上げるように小刻みに身体を揺らされる。

跡が付くのではないかというほどに強く腰を掴まれ、私の身体を軽々と持ち上げて犯される。
他の男と交わる時は雰囲気を盛り上げるために多少オーバーなリアクションを取ることもあったが、この男を前にしてはそんな余裕などあるわけもない。

声が枯れるほどに喘がされ、無意識に逃げ腰になっている身体を抑え込まれて無理やり快楽を教え込まされる。
私たちのセックスは理性をなくした獣同士の交尾のようだった。

「うぐ…ッ!あぁ…ッ、凌太…ッ、あぁああ…ッ!!」
体力の限界はとうに迎えているというのに、私たちは狂ったように求めあっていた。

「はぁ…ッ、くぅ…ッ!やっぱお前のココ、最高だな…」
メスとしての本能が疼き、淫らだと分かっていても無意識に膣を収縮させて男の精液を絞りとろうとしてしまう。

身体が男を欲しがっているのだ。
挿入されている肉棒をギチギチに締め付けて、射精を促すように厭らしく腰を振ってやると、のしかかった凌太が悶えたような短い呻き声をあげた。

欲しい欲しい、精液が欲しい。
それしか考えられない。
熱くてどろどろのザーメンをこの膣にびゅるびゅると溢れるぐらいに射精して欲しい。

膣から零れてしまうほどの白濁で淫らな私を溺れさせて欲しい。
「そんなに欲しいんだな…ッ、くッ、欲張りなメスだ…ッ!」

快楽に蕩けた目で凌太を振り返り、おねだりをするように見上げる。
凌太も眉間に皺を寄せて必死に腰を振っているようだった。
いつもクールに責め立てるだけの凌太が汗を滲ませて私の性器で感じている。

それほどまでに自身が求められているという事実に胸が高鳴る。
子宮がきゅううと灼けるように疼いて熱くなり、膣がうねって凌太を受け入れようとしているのがわかる。

「あぁあ…ッ!だめぇぇ…ッ!すごいのきちゃ…ッ、きちゃうよぉぉッッ!」
パンパンッ!激しく肌のぶつかり合う音が部屋の中に響く。

強引にも快楽の沼の深くまで引きずり込まれて、抜け出すことも許されない。
ヌポヌポと肉棒が抜き差しされている汚らしい音が耳からも私を犯して責め立てる。

SNSでは男を侍らせている女王のような自分が、リアルでのセックスともなればたった一人だけの男の前で情けなく快楽に屈服することしかできないのだ。
「イク…ッ!また出すぞ…ッ!く…ッ!」


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「ひ…ッ、ぁあぁあああぁああ〜ッッ!!」
もう何度目かもわからない絶頂だった。
びゅくびゅくとナカに入り込んでくる粘ついた液体に身震いするほど感じてしまう。

孕ませてやる、と身体に直接言われているようでゾクゾクしてたまらない。
私ははしたないことに、射精されて絶頂してしまっていた。
射精に感じていた。

「くッ、お前まだイクのか…ッ、この変態め…ッ!」
罵倒されながら中出しされるなんてもうおかしくなりそうだ。

凌太は最後の一滴まで出し切ろうと最奥まで貫くように強く押し込んでくる。
膣の壁に匂いが染みついてしまうのではないかと思うほどに大量の精液が出ているような気さえする。

それほど長い射精の間にもたらされる強烈な快楽は受け流すことすらもできない。
「ひぁぁああッ!出てる…ッ、中に…ッ!いっぱい…ッ、あぁぁあッ!」

もう自分でも何を言っているのかわからない。
気持ちいい、それだけしかわからなかった。
「はぁ…ッ、はぁ…ッ、ふぅ…」

凌太は全てを出し切り、ぬるりと私からその肉棒をゆっくりと引き抜いた。
こぽこぽ、と厭らしい音がして、私の陰唇から白濁が零れるのがわかった。
「はぁ…ッ、はぁ…ッ、はぁ…ッ」

私はあまりに激しい絶頂に肩で息をするほどであった。
一方、凌太は軽く一息ついた後、煙草に火をつけた。
慣れたくもないいつもの煙たさが疲れ切った肺に割り込むように侵入し、咽る。

私は以前から煙草の匂いが苦手だと言っているのに、彼は一度も私に気を遣おうとすることはなかった。
結局のところ、私たちの関係はただのセフレでしかない。

情事のあとに抱き合ってピロートークをしようなどできるはずもないのだ。
私は疲れ切った身体をホテルの湿気たベッドに沈めて深く息を吐いた。
私は凌太のセックスには惚れていたが、どうしても彼自身を好きになれなかった。


2



凌太とセックスをした数日後。私は二位の男とホテルにいた。
「悠斗ぉ〜、私、悠斗くんの匂いすきぃ…」

私は二位の男である悠斗と抱き合い、彼の首筋に顔を埋めて匂いを堪能していた。
彼とのセックスは凌太とのものほど激しくはなかったが、彼は私を肉便器としてだけでなく、一人の女として扱ってくれた。

その上、もともと匂いフェチだった私は悠斗の柔らかく酸っぱい匂いがとても好みで、彼の匂いをオカズにオナニーができるほどにその匂いにぞっこんであった。
「麻衣さんは本当に僕の匂いが好きですね」

体面座位で下から突き上げられながら嗅ぐ彼の匂いは特に格別だった。
彼の匂いを嗅いでいるだけで子宮がきゅんきゅんと熱くなり、愛液がダラダラと溢れてくる。

「だって悠斗くんの匂い、なんだかエッチな気分になるんだもん…っ」
今までたくさんの男と交わってきたが、こんなにも情欲を掻き立てられる匂いは他にはなかった。
「麻衣さん…ッ、出ますよ…ッ!!」

悠斗に強く抱きしめられて絶頂を迎えた。
びゅるびゅると濃い精液が鼻孔を彼の厭らしい匂いでいっぱいにしながら絶頂するのは快楽を超えたものがあった。

膣の疼きは僅かに収まらないままだったが、情事後の彼とのピロートークはいつも面白い。
彼の匂いがする腕の中で彼の面白い話を聞いていれば、いつの間にか満たされていたのだった。



(続く)





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