神津島の奥さまたち-最終話
作家名:金田誠
文字数:約3280文字(第3話)
公開日:2020年12月15日
管理番号:k073
男子大学生5人組が、常夏の伊豆七島の神津島に童貞を捨てにいく。そこで、ウブな4人のうちの2人が、二人の主婦と出会って・・・。
翌日、うまい具合に二手に分かれて、私たちは公園に向かった。
やや遅れて睦美さんがやってきた。
「あら。二人で来たの?まあ、いっか」
屈託なくそう言い、続けて
「宿に彩花もいるから、行こっか」
と促す。
僕たちは、彼女の後をついていく。
「ここだよ」
指差したのは、ロッジのような佇まいの建物だ。
中は洋式の作りになっており、部屋に案内されるとソファでくつろぐ彩花さんがいた。
「あれっ。二人で来たんだ」
さほどびっくりした風もなく呟いた彩花さんは、タンクトップにショーパンからムチムチの腿を晒している。
明るいところで、まじまじ見ると、化粧していないのがわかった。
タレ目だと思っていたが、それはメイクで誇張していただけ。
さすがに夜とは違って、明るい場所で笑うと小皺も目立つ。
とはいえ、可愛さが滲み出ているのは、ショートヘアの井◯遥から女優オーラを少し差し引いただけのような雰囲気があるからだろう。
「あれっ。彩花のこと、気にいっちゃったかな」
僕の方を見ていた睦美さんがニヤついている。
「彩花はねえ。化粧しなくても十分綺麗なんだよ。私みたいに無理にメイクしなくても大丈夫なんだからっていつも言ってるの。ほら、彼の粘りつくような目が、その証拠ね」
顔で僕を示しつつ、誰にともなく語りかける睦美さんに苦笑いする彩花さん。
お互いをよく理解し合っている様子が、二人の表情から見てとれた。
しばらくお酒を飲みながら四人で歓談しているときには、目を彩花さんから引き離すことができないほど僕は惹かれていた。
すると、睦美さんがふいに動き出す。
「さて。じゃ、黒田くんは私と散歩に出ようとするか」
と腰を上げた。
みんなお酒もそれほど口にしていない。
若い二人は、オロオロしながら、従うしかなかった。
彼らが外に出かけると、彩花さんが私にカミングアウトしてきた。
「睦美はねえ。男の子が悶えるのが好きなんだよね。セックスより口や手でイカせる方が好きみたい」
「あと、黒田くんから聞いたかな?私たちのこと」
「えっと・・歳のことですか?」
「そう。ビックリしたでしょ。こんなおばさんが神津島なんかにいるなんて思わないよね。若者が遊ぶ島って感じなのにね。わかってたんだけど、睦美がどうしても行きたいって言うもんだから。彼女ね・・不感症なの。身体を触られても、ぜんぜん気持ちよくないんだって。
だから、結婚してたんだけど、去年離婚しちゃってね。まあ、不感症って言ってもね、まったくってわけじゃあなくて、自分で慰めると感じるらしいんだけど、人に触られてもダメっていうことで。
凄く悩んでたんだよね。それで、考えたのが若い子。ある程度、歳を取ると男って、自分の力で女を気持ちよくさせようとするのね。でも、だいたいは感じさせられない男ばかりなんだよね。
女性が感じたフリをするのはさ、男に対する優しさなんだよ。女が感じやすいなんて、男の幻想なの。それがわからない男って多い。よっぽど経験や研究を重ねない限り、感じさせることはできないのに。あっ。ゴメンね。語っちゃって」
それを聞いて、大人の世界の悩みは深いとなんだか思ってしまった。
「で。なんで若い子なのかって言うとさ、まだ経験のない男の子は、ウブだから、自分の性欲がやっぱり最優先になるでしょ。女の人を気持ちよくさせようなんて傲慢な思いを抱かないの。自分の悶々としたものを吐き出すだけの暴君なの。まあ、それもそれで傲慢なんだけどさ」
そう言われた僕は苦笑いを浮かべるだけで、返事のしようがなかった。
「特にこんな島にくる男の子なんて。そうするとね、睦美にとっては、とっても楽な相手なの。もちろん、誰でも若ければいいってわけじゃあないけど・・まっ、こんな話はもうおしまい」
艶っぽい目で、こちらを伺うと、彼女が僕の手をとって引き寄せる。
「じゃ、しよっか」
彼女は僕のシャツとズボンを脱がせた。
吸い込まれるような、そして僕を促すような視線で見つめられ、慌てて彼女の服を脱がせた。
衣ずれの音だけが、二人の空間を静かに包む。
そうして二人とも一糸纏わず生まれたままの姿になった。
彩花さんの身体は、思ったとおり肉づきがよく、豊満で柔らかそうな乳の下には括れがある。
肌も張りがあり、身体の手入れを怠らないのだろう。
彼女は自身のことは語らないが、睦美さんのことを口実にして、いつも僕のような若い男との密戯を期待しているのかもしれない。
そんな自分勝手な妄想を意識すればするほど、下半身の屹立がどんどん強まっていく。
彼女の手が、僕の長くなった竿に伸びた。
柔らかく包まれた茎に、上下の運動が加えられる。
彩花さんが少しずつ立て膝になっていくと、密襞の入り口にある赤濃く色づいた濡れ花弁が目に止まった。
唆されるまま、桃紅色の柔襞にツプリと指の腹を埋没させた。
「んぅん・・はぁっ」
軽く鼻にかかった声をあげる。
クチュクチャっという濡るみが指先に伝わる。
撫でさすっているうち、豆粒大の突起に当たった。
押すようにすると、ヌルンヌルンと四方に逃げていく。
「あっ。あっ」
緩く吐かれる息が、僕の顔にかかる。
お互いの性器を丁寧に弄りあっていると、その性戯があまりにも卑猥で、軽く卒倒しそうになる。
ビクビクと竿先が前後に振れた。
「もう、入れたい?」
僕はうなずいた。
彼女は後ろ向きになり、真っ白いお尻を突き出した。
「後ろからの方が、初めてのときは入れやすいんだよ。ほら、ここ」
彩花さんは、V字に指を当て陰唇を左右に開いた。
僕は片手を彼女のお尻にやり、もう片方の手で自分の竿を誘導する。
膣口に亀頭の先がツプリと入った。
くくくっと膣道を竿が滑り、柔襞が奥へと導いていく。
暖かい肉襞の感触がペニスの薄皮にまとわりつく。
奥まで入れてゆっくり引き抜くと、段上の襞がうねるようにエラ裏を満たしてくる。
あまりの刺激に、すぐイキそうになる。
「グッと大きくなったよ。もう、イキそう?」
「は、はい」
「ダメ。ちょっと我慢して。おっぱいを揉んで」
前方に目をやると、乳がプルンプルンと艶めかしく揺れている。
グッと腰をお尻に押しつけて、両手で乳を絞るように鷲づかむ。
これ以上動いたら、すぐに吐き出してしまうので、彼女の尻に手をやり動きを止めた。
そうすると、彩花さんが自分で腰を前後に振るものだから、乳先の尖りが激しく円を描いて揺れる。
その様を見つめていると、竿下がツーンとし出した。
「あっ。このままだと出ちゃいます。もういいですか?」
「ダメ。まだ」
彼女が前に身体を倒して、僕の半身を引き抜く。
「もう、すぐ入っちゃうと思うから」
くるりと反転して、こんどは正面からの挿入を促してきた。
クンクンとペニスの頭が振れる。
それをそっとつかまれ、密穴まで持っていかれ
「さっ。いいよ」
と許され、ツプリと埋めこんだ。
ニュルルルという感じで、幹のすべてが簡単に滑りこんでいく。
「あっ・・いぃ・・あっあっ」
小さくつぶやく彩花さんの悶える顔を正面から直視すると、すぐに込み上げてきた。
ペニスと同じ形になって、膣肉が寸分の隙間もなくまとわりついてくる。
激しく幾度か腰を振ると、根元からツーっと尿道を駆け上がってくる。
もう止められない。
「あぁん。外に出してね。中に出しちゃダメっ」
機を悟った彩花さんが警告してきた。
牛乳を口に含んで笑わせられたときのような噴出を、間一髪のところで抜く。
精液が鈴口を割って、外陰唇を勢いよくビビュっと叩いた。
彼女はビクッビクッっと腰を小刻みに震わすと、自分の指をあそこに当てて、クリトリスを精液でヌルッヌルッと塗れさした。
あとで、「どうして僕らと?」と聞いた。
「こういうところに来るのって、ガツガツした子かおどおどした感じの2タイプばっかりなんだよ、男は。だけど、君らはなんか見た感じでそういうのとは違うなって、睦美と話してたの。
自分たちの焦りや迷いや恥なんかをちゃんとわかってるんだろうなあって。そんな男の子ならって思ったんだよね」
連絡先は交換したものの、携帯がない時代なので、それ以来、音信不通で終わってしまった。
どこかでまた彼女たちは僕らのような童貞を狙っているに違いない。
(終わり)
※本サイト内の全てのページの画像および文章の無断複製・無断転載・無断引用などは固くお断りします。
メインカテゴリーから選ぶ