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女豹の如く-最終話



作家名:ステファニー
文字数:約3870文字(第3話)
公開日:2020年7月7日
管理番号:k039


貧困家庭で育った少女ひろみは高校卒業後、貧乏から脱するために上京し、性産業へ足を踏み入れる。性の悦びを覚えることを通して、一人の女性として成長していくひろみの姿を描く。



挿絵の官能小説画像


「あの、なんというか、うまく言葉にできないんですけど」
「じゃあこれから起きることについてはどれぐらい理解してるの?」

ベッドサイドに立っていたヒカルは、手をつき、半かがみになってひろみの方に乗り出してきた。
ひろみは反射的に身を後ろへと退いた。

「あの、本当に私、何もわからなくて…」
ヒカルは逃げようとしたひろみの手を掴んだ。

その力は強かった。
「わからないの?じゃあどんなことなら知ってるの?」

「どんなことって言われても…」
ひろみにヒカルは覆い被さるように身を寄せた。

そしてひろみの細腕を指でなぞった。
ひろみは感じたことのない感覚を身体の奥底から味わった。

「可愛いよね、白い肌に華奢な腕。こんなに当たりな子、初めてだよ」
ヒカルはひろみの唇に触れた。

人差し指の冷たさがキンと伝わった。
次の瞬間、息が吸えなくなった。

ヒカルの頭が目の前に迫っているのを見て、ひろみは自分がキスをしているとようやく気づいた。
ひろみは呼吸ができなくなり、空気を求めて口を開いた。

しかし、ヒカルの舌が侵入し、妨げられた。
ひろみは苦しんだが、ヒカルは攻撃の手を緩めなかった。

尚も奥深くに入り込もうと、ひろみの舌を巻き込み、喉を塞いだ。
それから30秒ほど経って、ようやくヒカルは一旦離れた。

激しく肩で息をしながら、ひろみはヒカルを直視した。
ヒカルは本当に美しい男だった。

タレントとしてテレビに出ていてもおかしくないルックスと言えた。
小さな顔にはみ出さんばかりの大きな瞳が、ひろみのハートを鷲掴みにした。

こんなにカッコイイ人、見たことない。
ひろみはヒカルに一目惚れしてしまった。

「キスも初めてだったの?」
ヒカルはひろみのブラストラップに手をかけながら、問いかけた。

ひろみはコクンと頷いた。
その時、ひろみの胸元に冷たい感触が走った。

ヒカルがブラジャーの中をまさぐり出したのだ。
「イヤ…」

言葉では抵抗を示せても、身体は言うことを効かなかった。
ヒカルの腕力にひろみは抗えず、屈するしかなかった。

「柔らかいね」
まるでボールにでも触れるかのようにヒカルはひろみの胸を掴み、そしてぐにゃぐにゃと揉み倒した。

ひろみはかつて感じたことのない熱い感触が身体の下から込み上げてくるのを感じた。
「あっ…」

思わず声を上げてしまったその時、ヒカルはひろみのピンクのブラジャーを抜き取った。
白桃のようなみずみずしいひろみの乳房が露わになった。

「カワイイ。こんなに可愛いおっぱい、初めてだよ」
ヒカルはひろみの乳房を愛でた。

最初こそ優しく撫でていたが、やがて激しく押し揉んできた。
ひろみは何とも言えない感覚に悶絶した。

波打っていたヒカルの手は急に止んだ。
するとひろみは乳房の先端が湿ってくるのを感じた。

「…いっ…、あぁっ…」
いつの間にかヒカルの頭がひろみの胸元に張り付いていた。

ヒカルはチュウチュウと音を立ててひろみの乳頭を吸った。
ひろみは上半身を仰け反らせた。

それにもヒカルはついてきた。
ベッドに身を横たえたひろみの上にヒカルは覆い被さった。

ひろみの腹部に硬い塊がぶつかった。
それが何か悟ると、ひろみは急に自分の下半身が疼いていることに気がついた。

履いているショーツがヒカルとの距離を遠くしていると思い、煩わしくなった。
ヒカルはそんなひろみの想いを感じてか、右手でひろみのパンティの端をつまんだ。


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「これからすること、ちょっぴり痛いかもしれないけど、気持ちいいと思うよ」
そう言うとヒカルはパンティを脱がさずにその中に手を入れてきた。

「ひゃああ…」
ひろみは初めてのことにまた驚き、寝そべったまま跳ねた。

ヒカルはそれには動じずにひろみの局部を撫でた。
「あぁっ、そっ、ソコはぁぁッ…」

ひろみは全身が痺れるのを感じた。
ヒカルがクリストスを刺激したからだ。

「ソコは?どうかしたの?」
ヒカルは指でクルクルと撫でてはグイグイと押すの繰り返しをひろみの蕾に与え続けた。

イヤと叫びながらもひろみの脚はM字に開きつつあった。
「ココ、気持ちイイでしょ?クセになっちゃう女の子多いよ」

イタズラな笑みを浮かべたヒカルは、悶絶するひろみを横目に女性のスイッチを押し続けた。
ひろみはその先から液状の何かが押し寄せるのを感じたが、それを出していいものか迷った。

「あ〜あ、出てきちゃったか。凜音さんもエッチだね」
ヒカルはさらりとひろみのパンティを剥がすと、自分もブリーフをハラリと下ろした。

振り上げられた刀が目に入り、思わずひろみはそこから目を逸らした。
「もしかして初めて見た?」

ヒカルは逃げたひろみの先を追いかけてきた。
今度は目をつぶってひろみは頷いた。

「そっか、そうだよね。だとするとこれからすることはちょっと、いやかなり痛いと思うけど、頑張ろうね」
刃先にゴム製の鞘をヒカルはかけた。

そしてひろみの陰部に指を入れた。
ひろみは軽い深呼吸をした。

「じゃあ、いい?イクよ」
ひろみは反応を返さなかった。

数秒後、ひろみの下腹部に突き刺さるような激痛が走った。
「いやぁー!!」

飛び起きようとしたひろみをヒカルは押さえつけた。

「痛いよね?ゴメンね。最初はみんな痛いんだよ。でもすぐ慣れちゃう。気持ちいいと感じるようになっちゃう。オトナのオンナになるとね」

何かが剥がされるようなピリピリとした痛みが続いた。
ひろみは小さい頃に受けた予防接種の時以来初めて、自分の意志とは関係なく痛みに反射して自然と目から涙が溢れた。

それを見たヒカルはひろみの手をぎゅっと握り、大丈夫だよとなだめた。
やがて痛みは少しづつ緩和し、ひろみは身体の動きを止めた。

すると今度はヒカルが腰を動かした。
「気持ちいいよ、凜音さん。こんなに気持ち良くしてくれるアソコは久々なんだ。興奮しちゃう」

ヒカルの腰は大きく波打った。
そしてひろみの奥深くで激しく暴れ回った。

「あぁっ…」
「ごめんね、びっくりしたよね。あんまり気持ちいいから、おっきくなっちゃったんだ」

ひろみは自分の陰部から大量の液体が流れ出すのを感じた。
止めようとはしたのだが、無理だった。

「いいんだよ、気持ちよかったら、遠慮せずに出して」
ヒカルはひろみの乳房を揉みながら腰を尚も上下させた。

どう反応していいのかわからないひろみはただ微動だにせず、ヒカルに身を任せた。
ヒカルの刀が強くひろみを突くと、ひろみは思わずぎゅっとヒカルの手を握ってしまった。

ヒカルはそれを優しく握り返してくれた。
再度、二人は口づけをした。ヒカルの舌が入ってきた時、ひろみはそれを優しく舐めた。

その後、ヒカルはひろみをきつく抱き締めた。
もはやひろみは熱い液体が太腿を伝っていくのを阻止できなくなっていた。

「凜音さん、もうすぐイきそうだよ」
ヒカルは息が荒くなっていた。

ひろみも同様だった。
ヒカルの言っている意味がわからないひろみはただ相槌を打った。

間もなくヒカルの動きはより一層、激しくなった。
ひろみは自分が今まで聞いたこともないような甲高く獣のような叫び声を出した。

ヒカルの全身が上下する度、ひろみはどこか違う境地へと達するのを自覚していった。

…………

いつも使っていた浜松駅と東海道線の鈍行列車。
轟音を立てて通り過ぎていく新幹線。

通っていた保育園、小学校、中学校、高校。
よく買い物したショッピングセンター。

友だちと遊んだ公園と市民プール。
母が働いている介護施設。

風邪をひくと連れて行かれた小児クリニック。
手続きのために何度か足を運んだ市役所。

テスト前に友人とたまった図書館。
テスト後にみんなで立ち寄ったファミレス。


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…………

全部、過去のことだ!
すべて捨てるんだ!

富近ひろみは死んだ!
今、ここに居るのは凜音だ!

東京で、新宿で、歌舞伎町で女王となる凜音だ!
立派な大人の女、凜音なんだ!

凜音は何百、何千万もの大金を稼ぐ女になるんだ!

……………

突き刺すような痛みが下腹部から抜けると、今度はじんわりと湧いてくるような感触に変わった。
それと同時に、ひろみは股に生温かい液が伝っているのに気づいた。

「イッちゃった。凜音さん、カワイイから」
密着していたヒカルの身体がスっと離れた。

急に涼しくなったひろみは後を追うように上半身を起こした。
途端に鈍痛がひろみの下半身に走った。

ヒカルは咄嗟に止めるような仕草を見せた。
「ああ、ダメだよ、無理しちゃ。女の子は初めての時はしばらく痛いんだ。血もこんなに出てるしね」

流れているものは血だとひろみはやっと知った。
首だけ上げてその様子を確認した。

自分が思っているよりは出血していなかったが、それでもシーツには赤いシミが丸くできていた。
ヒカルは刀を覆っていたゴム鞘を取っていた。

ひろみはぼうっとしたままその様子を観察した。
嗅いだことのない異臭が鼻をついたが、それが何なのかを追求する気力はなかった。

「処女卒業おめでとう」
ヒカルはひろみの肩をポンと叩き、軽く口づけした。

それを終えると起き上がり、お疲れ様と口にしてベッドを後にした。
「お疲れ様。よかったわよ、とっても」

ヒカルと入れ替わりに山下がひろみの視界に入ってきた。
ああ、そういえば撮影をしていたんだ、とひろみは思い出した。

「コレ、約束の報酬よ」
裸で寝そべったままのひろみに向かって山下は茶封筒を投げつけた。

放心状態が続いていたひろみはノロノロとそれを掴み、中をぼんやりと見た。
持ち上げると想像より中身は重かった。

封は閉まっておらず、口から入っているものが見えた。
ぎっしりと薄い紙束が重なって詰まっていた。

ついに違う次元へ到達したんだ。
私は変わった。変われたんだ!

ひろみは札束の入った封筒を握りしめ、天を仰いだ。




(終わり)





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