アナルファンタジー(3)運命-最終話
作家名:優香
文字数:約4800文字(第14話)
公開日:2020年8月31日
管理番号:k038
そして乳房を揉み合いながら、溢れた愛液に濡れて疼く女陰の襞を寛げ、膣孔に挿入した指で互いの膣粘膜を、淫猥な愛液の濁音を立ててしゃくり、抽送し始めた。
「ああっ、ゆ、悠美っ、い、良いわっ、か、感じるのっ、な、何て素敵なのっ。あ、愛してるわっ」
「わ、私もっ。愛してるわっ、ゆ、優香さんっ。い、良いっか、感じるわっ」
私と悠美は何時もしている当たり前の事のように、人差し指と中指を膣粘膜に挿入して抽送しながら、薬指と小指を、滴る愛液に塗れた肛門の窄まりにめり込ませ、同時にしゃくるように抽送させていた。
カメラのフラッシュが光りまくり、二人の裸身を煌めかせる。
悠美と愛撫し合っている痴戯を彼のカメラで撮られていると考えると、妖しい快感が一際湧き起こって来る。
「ああっ、ゆ、悠美っ、か、感じるわっ、イ、イキそうよっ。お、お尻もっ、お、おま○こもっ、ああ、どうしてっ、しゃ、写真撮られててっ、は、恥ずかしいのにっ。よ、余計感じてるのっ。」
「わ、私もっ、お、奥様にっ、ク、クロッキーッ、か、描いて戴いてる時も感じたけど、い、今はっ、も、もっと感じるわっ」
二人の熱い喘ぎと、二つの媚孔から洩れる愛液の淫猥な濁音が、さやかに寄せては引き、ひいては寄せる波の音を掻き消していた。
「ああっ、あ、貴方っ。わ、私っ、う、うんちしますからっ、しゃ、写真撮ってっ」
カメラを向けてシャッターを圧し続けている彼の瞳の微笑を見て、私は衝動的に叫んだ。
正気であれば驚くような言葉が、衝動的に私の唇を衝いて出たのだった。
しかし、次の瞬間にも後悔の念は浮かばなかった。
「わ、私もっ、い、一緒にっ、う、うんちするわっ、と、撮ってっ」
悠美も同じ気持ちだった。
それがどういう事なのか、恐らく、賢明な彼はすぐに理解したはずだ。
私と悠美が、人間として最も恥ずべき行為である排泄を、写真に撮らせるという事は、私達の全存在を賭けて彼を愛している事を彼に知らしめるだけでなく、彼に対して、私と悠美の人間としての全存在を受け容れるという重荷を突き付けた事に他ならなかった。
何故なら、人の心、愛は移ろい、色褪せるが、写真は永遠に形を残すのだから。
彼が、私と悠美が永遠に信頼すべき、愛すべき男性であるなら、写真と同様、私達の愛を永遠に受け容れ続けてくれなければならなかったのだ。
そして、彼は、私達を何時もの優しい微笑を持って受け容れ、深く頷いたのだった。
「ちょっと待って。ビデオにするから」
彼が、少し離れた砂浜に拡げたバスタオルらしき物の傍に行って、すぐにビデオに持ち替えて戻って来た。
「良いよ。二人の全てをビデオに収めて、おれが生涯、死ぬまで、二人を何時も、何時でも、何時までも受け止めていてやる」
彼はやはり私と悠美の衝動的ではあるが、彼に対する訴えを理解し、受け止めようとしてくれている。
嬉しかった。
悠美と一緒に岩場に上がって蹲踞の姿勢を取って、ビデオのレンズに向かって秘部を大きく拡げながら、涙が滲んで来た。
何という出遭いだろう。
彼と奥様、悠美と彼の奥様、悠美と私の、そして悠美と私と彼。
さらに敢えて加えるなら、あの遠い記憶の中の、行きずりの紳士とホモの男性と私。
そうして人と人が出遭い、愛し合い、繋がって行く。
作動し始めたビデオの音と、先端から発せられる照明の灯りが、無機的な存在であるはずなのに、あの二階のバイヴ同様、私の媚肉を激しく疼かせる。
悠美がエクスタシーに狂ったプールサイドでの六人の男性器よりも、二人で気を失うまでエクスタシーの嵐に翻弄された十二人の男性器よりも、本来は私のセックスに関する主旨に反するべき、無機的な機械が強烈な官能をもたらせるのは、それは先日二階で彼がバイヴを操った時と同様、それを操るのが愛する彼であるからなのだろう。
「ああっ、あ、貴方っ、や、やっぱり撮らないでっ、は、恥ずかしいっ。う、うんちなんて、で、出来ないっ」
「わ、私もっ、は、恥ずかしいわっ、だ、だめっ、で、出来ないっ」
一旦決心して、自分達の方から彼に頼んだのだ。
しかし、いざビデオカメラに向けて秘部を開くと私と悠美は震える裸身をぎこちなく蠢かせて、両脚を大きく拡げ、恥部を彼が構えるビデオカメラに向かって曝した。
「だめだね。二人共、全然何時もの二人じゃない。お人形を映してるみたいだ」
彼はビデオカメラを岩の上に置くと、私と悠美を抱き寄せ、私と悠美に交互にキスと乳房への愛撫を施し始める。
私と悠美も、ぎこちないままに彼の愛撫を受け入れ、また互いにキスと愛撫を施し合う。
彼が私と悠美の唇に指を挿入する。
彼の意図を察した私と悠美は彼の指の全てを根元からしゃぶり、手首まで唾液塗れに舐め上げる。
彼は私と悠美の肛門の窄まりに指を挿入し、抽送しながら、少しずつ指を増やして行く。
「ああっ、あ、貴方っ、お、お尻っ、か、感じるわっ、す、すごく良いっ」
「お、お尻っ、い、良いっ。か、感じちゃうっ」
肛門への愛撫を受けながら、私と悠美はキスを交わし、乳房を揉み立てながら、自らクリトリスを擦り上げ、やがて、空いた方の手を自らの膣孔に挿入して、肛門に挿入されている彼の指の本数に併せて、膣粘膜を抽送する指を増やして行く。
「ああっ、お、おま○こもっ、い、良いのっ、ああっ、い、いやっ、ぬ、抜かないでっ」
「お、おま○こっ、か、感じるっ。い、いやっ、お、お尻っ、も、もっとしてっ」
もうすぐ拳ごとめり込みそうになっていた彼の指がいきなり抜け去った。
私も悠美も、抜けた彼の指の替わりに、指を自らの肛門に挿入して、快感の続きを貪る。
「そうだ。それだよ。優香も悠美も、そうでなきゃ。誰よりも美しくて、誰よりも淫乱で、素敵な二人をビデオで撮りたいんだ」
彼が岩の上のビデオカメラを取り上げ、再び回し始めた。
「ああっ、ビ、ビデオで撮ってるのねっ?こ、こんないやらしい私をっ。ああっ、は、恥ずかしいっ、で、でもっ、へ、変なのっ、堪らないわっ。か、感じるのっ。」
「は、恥ずかしいっ、で、でもっ、い、いやらしくてっ、か、感じちゃうっ」
夥しく滴る愛液に塗れて、自らの両手の指を数本咥え込んで大きく洞らを開き、指が出挿いりする度に淫猥な濁音を立てて蠢く二つの媚孔をビデオカメラに向かって自ら曝す。
しかし、恥ずべき痴戯をビデオカメラに曝す事で恥じらいを覚えて拒む理性よりも、むしろ生まれて初めて痴戯をビデオカメラに曝す異様な快感の方が既に勝っていた。
それはビデオカメラを回している男性が、この世で最も信頼すべき、愛すべき彼だからであったには違いない。
「ああっ、は、恥ずかしいっ、お、おま○こにもっ、お、お尻の孔にもっ、て、手首が挿いちゃうっ。イ、イキそうよっ、あ、貴方っ。と、撮っちゃいやよっ。は、恥ずかしいっ、で、でももうだめっ、イ、イッちゃうっ。す、すごいっ、イ、イクイクイクーッ」
「わ、私もっ。お、おま○こもお尻の孔もっ、て、手首がっ、は、挿っちゃったっ。い、いやーっ、こ、こんなのっ、と、撮らないでっ、は、恥ずかしいっ。ああっ、か、感じてるのっ。と、撮られてっ、イ、イクわっ、イ、イクーッ、イクイクイクッ、イクーッ」
私も悠美も同時に、眼も眩むような強烈なエクスタシーの波に翻弄されて裸身を激しく痙攣させ、ビデオカメラに向かって突き出した女性器の尿孔から夥しい愛液を飛沫かせた。
それでも無意識に、私も悠美も貌を背けていた。
「厭なら、今は止めよう。おれは何時でも良い。もう二人を受け容れる事は決めていたから。何時か、二人が心からそうしたいと想った時で良いから」
「ああ、だ、だめっ、や、止めないでっ、い、今撮ってっ」
「あ、貴方っ、い、今が良いのっ、い、厭じゃないのっ、は、恥ずかしいだけなのっ」
「ああっ、ま、未だイクわっ、こ、こんなのっ、は、初めてっ。わ、私っ、い、いやらしいっ、あ、貴方っ、と、撮ってっ、ま、また出ちゃうっ。イ、イクーッ、イクーッ」
「わ、私もっ、あ、貴方にっ、ビ、ビデオでっ。と、撮られてっ、よ、余計感じてるのっ。す、すごいっ、ま、またっ、イ、イッちゃうっ、イ、イクイクイクッ、イクーッ」
ビデオを回している彼の頭上に、二人の尿孔から夥しく飛沫く愛液が幾度も降り注いだ。
「す、すごく素敵だっ、ふ、二人共っ、き、綺麗でっ、い、いやらしくてっ」
彼はそれでも、私と悠美の官能に歪む表情、エクスタシーに激しく痙攣する裸身全体、そして両手の拳を咥え込んで弛緩収縮を繰り返す愛液塗れの二つの媚孔を至近距離でビデオカメラに収めている。
「ああっ、あ、貴方っ。お、お尻がっ、ゆ、緩んでっ、う、うんちっ、で、出ちゃうっ」
「わ、私もっ、う、うんちっ、で、出そうよっ」
ついに、人間として最も恥ずべき行為である排泄を、ビデオカメラの前に曝す。
しかし、私は、そして恐らく悠美も、恥じらいこそすれ、戸惑いは既になかった。
いや、戸惑いがないと言うと、嘘になる。
しかし、愛する彼の視線の先で何度か排泄を曝した、その愛する彼が回しているビデオカメラの先で排泄を曝すのに、それ程の差異は感じなかったというのが正直な処であった。
「ああっ、は、恥ずかしいっ、あ、貴方っ、と、撮らないでっ。こ、こんなっ、い、いやーっ、で、出ちゃうっ、で、出るーっ」
「わ、私もっ、う、うんちっ、で、出ちゃうっ。い、いやーっ、と、撮っちゃいやーっ」
私も悠美も拒絶の言葉を叫んだが、二人共排泄を止める処か、排泄寸前の開き切った肛孔をビデオカメラの前に突き出し、一層尻肉を高く突き上げたのだった。
彼は私と悠美の排泄する恥態を同時に両方カメラに収まるように、少し引いた位置に下がっていた。
それでもその彼の足許に二人の夥しく噴出する尿液が飛沫いて飛び散った。
「ああっ、で、出てるっ、い、一杯っ、あ、貴方っ、は、恥ずかしいっ」
「で、出ちゃうっ、で、出るっ、す、すごいっっ、い、一杯っ」
独特の破裂音と同時に、緩み切った二人の肛孔から、大量の固形物が圧し出され、足元の岩の上に音を立てて落下した。
全身の肌がざわめき、新たに強烈な官能の疼きが媚肉の奥底にエクスタシーの大波を立ち上げる。
私は、そのエクスタシーの大波に誘われて、膣孔に再び拳をめり込ませ、激しく抽送し始めた。
「ああっ、ま、未だ出てるっ、い、一杯っ、は、恥ずかしいっ。ね、ねえっ、お、おま○こっ、い、良いのっ。ああっ、う、うんちしながら、わ、私っ、お、おま○こっ、こ、拳でっ、こ、擦ってっ。イ、イクわっ、イ、イクーッ、イクイクッ、イクーッ」
「あ、貴方だけよっ、こ、こんな事して、み、見せるのはっ。お、おま○こっ、か、感じるっ、す、すごいのっ、い、いやーっ、こ、こんなに一杯っ、ま、未だ出るっ。だ、だめっ、ま、またっ、イ、イキたいのっ、イ、イクーッ、イクイクイクッ、イクーッ」
彼が回すビデオカメラの先で、私と悠美は痴戯の限りを曝し続けていた。
この世界で、私と悠美と、そして彼と、三人だけであったら、どんなに素敵だろう。
いや、私にとっての実体は、真に私と悠美と彼の三人だけであった。
それ以外の、全てが虚像でしかなかった。
激しい官能に霞む視線の先で、時折夜光虫が煌き、ざわめく真っ暗な海と、頭上に夥しい無限数の星々を湛えた大宇宙が三人を包んでいた。
それが全てであった。
三人が互いに、互いの全存在を委ね合い、受け容れ合い、そして、それを大宇宙が包み込んでいた。
この一瞬が永遠に続く。
そして、私にとっての永遠とは、三人で愛し合う、この一瞬でしかなかった。
果てしないエクスタシーの嵐が私を翻弄していた。
無限に拡がり、無限に深まる性愛の巨大な宇宙に、三人で浮かんでいた。
眼を閉じた瞼の裏側に、過去の映像で観た事のある、新しい宇宙が誕生する時のような、眼も眩む強烈な大爆発が起こった。
その大爆発に、私と悠美、そして彼とが、吸い込まれて行った。
(終わり)
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