アナルファンタジー(2)溺愛-第5話
作家名:優香
文字数:約3450文字(第5話)
公開日:2020年6月12日
管理番号:k030
浴室を綺麗にしてから、互いの裸身を洗い合い、ベッドに戻る。
久し振りに満喫した、自分以外との痴戯で、私はひどく安らいでいた。
悠美も満足したのか、先程の歪んだ官能の色が消え失せ、穏やかな美貌を取り戻していた。
ベッドで抱き合い、じゃれ合うようなキスを繰り返す。
「ねえ、悠美。貴方が嫌じゃなかったら、ここで一緒に暮らさない?」
「えっ?い、良いんですか?」
悠美の表情が輝いた。
「勿論。独りでは寂しいわ。貴方とひと時も離れたくないの。何時も一緒にいて、色んな事をして愉しみたいの」
「ああ、優香さん。嬉しい」
悠美が私にしがみ付いて私の乳房に美貌を埋めた。
「貴方、『家がなくなっちゃった』って言ってたでしょう?事情は言いたくなければ言う必要もないわ。ここには大抵の物は揃ってるはずだから、貴方の身の回りの物だけ持っていらっしゃい。それと私は小説を書いて、貴方は学校の勉強があるし、それをお互い邪魔しなければ何をしても良い事にしましょう。どんな時でも、欲しくなったら遠慮なしに求め合うのよ。貴方が私を欲しがる時、私はそれが悦びだし、私が貴方を求めて応じてくれたら、それも悦びになるし。貴方も同じでしょう?」
「ああ、そんな関係を、私、ずっと、誰かに求めてたの。ゆ、優香さんの小説読んで、こ、興奮してっ、ゆ、優香さんに逢いたいっ。優香さんに逢えるだけでも良いって、想ってたのに。抱いてもらって、愛してもらって、イ、イカせてもらって、わ、私がっ、し、したかった事、さ、させてくれてっ、ああ、嬉しい」
悠美が私の片方の乳首を指で摘んで転がし、もう片方を吸い立て、舐め上げた。
悠美は多くを語ろうとはしないが、私よりも若いにも拘わらず、それなりの経験をしたからこそ、私と同じ性癖を持つ様になったであろうし、傷付いた事もあったに違いない。
「ああ、悠美、な、何をしたかったのっ?」
私も悠美の下腹部に手を伸ばして、悠美の女性器と肛門を指で探った。
「わ、私、ず、ずっとっ、し、したかったのっ、お、おしっこやっ、う、うんちっ、み、見せっこしたり、オ、オナニーするのもっ、イ、イクのをっ、み、見せっこしたりっ」
「ああ、悠美っ。わ、私もよっ。そ、それも男性じゃなくて、あ、貴方みたいな可愛い素敵な女性と。だ、だから、きょ、今日から書き始めた、あ、新しく連載する小説ね、私と悠美との話にしたの。昨日貴方に逢って、どうしてか、貴方とこんな関係になるような予感がしたの」
私は裸身を入れ替えて、逆向きの横抱きになり、片膝を立てて秘部を晒し、顔を埋めて口と両手で互いの女性器と肛門を愛撫し合う。
「わ、私っ?私と優香さんっ?ああ、そ、そんなっ、ゆ、優香さんっ、う、嬉しいっ」
先程の浴室での激しい愛撫ではなく、穏やかな快感が湧き上がる。
「ああ、優香さん。気持ち良い。好き。優香さんが大好き」
「私もよ。悠美が大好き。こんな気持ち生まれて初めてだわ」
清純で愛らしい悠美と、性癖が同じで、お互いに受け容れ合えた事がこの上ない悦びだった。
強い刺激的な愛撫は、今は必要なかった。
悠美への愛おしさと共に、深い官能が心身を包み込む。
悠美のクリトリスが私の指先で、舌先で勃起し、膣奥から新たに滴った愛液が私の口の中に拡がり、女陰の襞が私の舌先でうねって指を咥え込み、肛門が妖しく解れて指を奥まで引きずり込もうとする、淫靡な光景が私の目の前にあった。
生まれて初めてじっくり観察する私以外の恥部、さっきまで激しい性欲に追い立てられて夢中だったが、今は穏やかに眺めていられる。
永遠にこのままでいたいと感じる程、悠美と悠美の肉体が愛おしかった。
私のクリトリスと女陰の襞に悠美の舌と唇と指が交互に何度も触れ、膣粘膜に指が潜り込んでしゃくり、肛門の窄まりを圧し拡げて指が奥まで送り込まれ、ほんの少しの間内部でうごめいてから、ゆっくりと引き上げ、それを何度も繰り返す。
穏やかな官能の火が媚肉の奥底で燃え上がり、エクスタシーの波が立ち上がって揺らぐ。
二人の秘部から、互いの喘ぎと呻きと、淫靡な濁音が交錯する。
強烈ではないものの、私も悠美も何度もエクスタシーの波に飲まれて裸身を痙攣させ、悦びの叫びを上げる。
ふと気付くと、カーテンの隙間から朝陽が挿し込んで、二人の裸身を照らしていた。
そうして私達は、一緒に暮らす事になった。
私は、半年前にOL生活を辞めて、小説を書いて暮らすようになっていた。
小説のタイトルは“アナル ファンタジー2”。
小説を書く、と言っても、私と悠美の生活の実態と何時もするセックスをそのまま書けば良かったので、苦労はなかった。
“アナル ファンタジー”の印税や、今連載してもらっている小説の原稿料だけでは勿論生活出来なかったが、幸い無趣味で、ファッションなどにもさほど興味を持たなかったせいもあり、また時を隔てて二人の恋人から貰っていたおこずかいを貯めていたので多少の貯えもあり、贅沢と浪費をしなければ、悠美と二人で三年くらいは生活出来たし、今連載中の小説も単行本での出版がほぼ決まっていた。
書き始めた悠美との実話に近い小説も、ヒットする予感はあった。
収入が少なくて貯えが底を突いたら、また働けば良い。
それよりこれから始まる悠美との素敵な日々を最優先したかった。
美術専門学校に通ってクロッキーを勉強しているという悠美は、毎朝ちゃんと学校に出掛けて授業を受けているようで、毎朝携帯で目覚ましをセットしていて、起きて出掛けた。
私は悠美と一緒に起きて、朝食を作って食べさせた。
勿論大層な物は作れなかったが、トーストを焼いて、ハムエッグや目玉焼きやスクランブルエッグを作って、トマト、玉ねぎ、キャベツ、キュウリをサイドサラダにして、紅茶やコーヒーを煎れてやったり、時にはご飯を炊いてお味噌汁を作ってやったりもした。
「私、優香さんが作る料理って、好きだわ。美味しいし」
料理の勉強をした経験はなかったが、思いつくままに作って、それを悠美が悦んで食べてくれるのが何よりも嬉しかった。
実際、料理なんて、どんなに名の知れた料理人が作っても、濃い味付けが好きな人に薄い味付けの料理は美味しくないであろうし、どんなに芸術的に作っても食材の中に食べる人の嫌いな物が入っていたら、美味しいとは想わないのだ。
それはセックスも同様で、下手でも愛情が伝われば悦びに変わるし、どんなにセックスの経験が豊富なテクニシャンでも、嫌いなタイプの相手だったら悦びは半減するだろう。
食欲と性欲は共通するのだろうか、食事の好みも私と悠美は、まるで生まれた時から同じ食生活をしたかのように、似通っていた。
悠美が出掛ける時にキスを交わし、そのまま燃え上がった性欲に任せて、玄関先で愛し合った事もあったが、「私の仕事と悠美の勉強の邪魔をしない」と約束してはいたものの、我慢出来ないものは、やはり我慢出来なかった。
挙句の果てに、私が悠美に「今日は学校に行かないで」とねだったり、悠美が「今日は学校に行くの止める」と言い出して、夕暮れまでベッドで愛し合った事も何度かあった。
悠美は何日かに分けて、美術学校の教科書や専門書、デザインブック、化粧品や洋服、音楽CD、本などを紙袋に詰めて持ち込んだが、彼女の過去の性愛を知らしめるものはほとんどなかった。
悠美は、他愛もない事以外、自分の事を余り語らなかった。
もっとも悠美が私と出遭う前に、どんな家庭環境で、どんな人生を送って、どんな人間関係を築いて、どんなセックスを体験して、などという事を詮索するつもりはなかった。
悠美のそうした過去の全てが、私と出遭わせたのだから、それで充分だったのだ。
私にとって大切なのは、悠美と出遭え、悠美と性癖が同じである事が解り、いや、性癖が同じであったから、悠美と出遭えたのだろうが、悠美と同じ部屋で一緒に暮らし、何時でも悠美と求め、求められ、愛を交わし、セックスを愉しめるようになった現在と、これからもずっと、今日と同じ幸せな日々が明日も続く未来だった。
どうやってお互いを悦ばせようか、どうやって虐めて興奮させてやろうか、私は執筆している時、悠美は勉強している時以外は、その事だけを考えて過ごすようになった。
ふと知った、インターネットのファイル共有ソフトをインストールして、様々な映像や動画をダウンロードするようにもなった。
“レズ”“アナル”などのキーワードで検索すると、夥しい映像がダウンロード出来る。
それを一緒に観て愉しみ、興奮して、それを真似てセックスするようにもなっていた。
(続く)
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